葉桜の季節
陽光はまぶしい
戸外の木々の緑が
新緑の季節を告げる
街を歩く人たちの
軽装の足取りは軽い
4月の誕生石は
ダイヤモンド
戸外の祝福は
春の花 春の光
ケヤキ並木の
新鮮なめぶきも始まる
葉桜の下を歩きながら
ぼくは思う
もうすぐ積雲とともに
海の季節が訪れてくる
葉桜の季節
陽光はまぶしい
戸外の木々の緑が
新緑の季節を告げる
街を歩く人たちの
軽装の足取りは軽い
4月の誕生石は
ダイヤモンド
戸外の祝福は
春の花 春の光
ケヤキ並木の
新鮮なめぶきも始まる
葉桜の下を歩きながら
ぼくは思う
もうすぐ積雲とともに
海の季節が訪れてくる
季節はゆっくり動いていく
季節は変化をつくっていく
花の移り変わりだけを見ても
季節が動いているのがわかる
いまは葉桜の季節
青葉若葉も深みをました
花水木の季節も終わった
つつじの花が目につく
つつじの花は美しい
群れて咲いているつつじの花
赤いラッパ形の花は
燃えるように鮮やかだ
駅まで行く道筋にも
花の好きな家があって
つつじの花を見ることができる
きれいだなあと思う
街でもつつじの花を見た
銀座並木通りでも見た
銀座桜通りでも見た
舗道のつつじの花も美しい
季節はゆっくり動いていく
季節は変化をつくっていく
もうすぐ積雲の季節
海の季節もやってくる
きょう
きのうの別れは哀しくはない
あこがれと断念の繰り返しが
ぼくの青春だ!
哀しみのこころも
時間がすぎさると
しだいに明るさをとりもどす
歩いていくぼくの視界で輝く噴水の白いみずしぶき
群れをなして飛びたつ公園の鳩の
ひとときの軽やかな旋回
日時計の影が動く
<あの鳩の脚の色は?>
ぼくは自分に問いかける
ふと見かけたハナミズキの花に
優しい娘のイメージを素描するぼく
ぼくの内部には
またあたらしいあこがれと
みずみずしい愛の情感がよみがえる
あこがれのこころで
ぼくは歩いてきた
ぼくが歩いていると
野を渡る風や鳥のこえからも
希望の音楽が聞こえた
点景の可憐な蝶の飛翔にも
いのちのひとときの輝きが見えた
出会いを夢み
ポエジーを求めて
ぼくは歩いてきた
ぼくが歩いていると
出会いの一つ一つが
ときには優しく語りかけてきた
いくつもの憧れの挿話や
メルヘンが生まれた
さながら旅を楽しむ気持ちで
ぼくは歩いてきた
また この新たな季節にも
ぼくは歩いていくだろう
ぼくに調和した歩調で
あかるくうたいながら
朝の新聞の天気予報では
降水確率ゼロと出ていた
五月一日は天気に恵まれる
きっと素敵な一日になる
家を出たところで
隣りの人とあいさつ
「花水木の花がきれいですね」
ピンクの花が咲いている
新緑の梢に咲く花水木の花
街で見ると白い花も清楚で美しい
「私の想いをうけいれてください」
花言葉も印象的だ
家に帰ると
青春時代の詩の知人から
一冊の詩集が届いていた
坂本絢世さんの『結露の風景』だ
花水木の花と一冊の詩集
五月一日は素敵な日になった
詩集を持って部屋に向かう
桜文鳥がぼくの手にとまる
ぼくの旅のプランには
心がはずむ船の旅がある
それは 青島・船の旅
生まれ故郷を訪ねる旅だ
下関から青島までの
特別就航の大型客船の旅
碧い大海原のゆくてには
なつかしい青島の街がある
生まれてから三歳まで
両親と住んでいた青島の街
夢にまで見た西洋風の街並みや
海辺の景色が待っている
幼い日の淡い記憶の窓からは
小高いカンショウヤマが見える
コウシュウロの街並みが見える
青島湾の海の景色が見える
生まれ故郷の光や風と
一緒に歩いてみたい青島の街
ぼくの新しい旅立ちは
青島を訪ねる船の旅だ
突堤の先端にいると
船に乗っている気分になる
海の突堤の先端では
三方に海の景色が開けている
潮風に吹かれながら
海のパノラマを眺めるのは楽しい
突堤の正面からは
遠景のシルエットが見える
突堤の内側を眺めると
浜辺の様子やさざ波が見える
突堤の外側を見ると
海面の大きなうねりが見える
釣人たちも集まる突堤には
浜辺とは違った魅力がある
突堤の先端は楽しい
まるで船に乗っている気分になる
晴れた日の休日には
海を見に行く
自転車に乗って二十分
ぼくの生活半径の検見川の浜へ
家から戸外へ 街から海へ
ぼくの日常生活の小さな旅
東京湾の一隅でも
輝く海を見ることができる
ぼくの行く検見川の浜は
ウインドサーフィンのスポットだ
色とりどりのセールの群れが
若者たちを乗せて海面を走る
潮風や波のリズムが
心に優しい晴れた日の海
長い突堤を歩くだけでも
ひとときの小さな旅の収穫がある
家から戸外へ 街から海へ
ぼくの日常生活の小さな旅
晴れた日の休日には
検見川の浜の海を見に行く
可能性は目の前にある
可能性は無限にある
ときどき ぼくは
自分の内面に話しかけてみる
言葉は生きている
言葉にはいのちがある
セルフトークの言葉にも
自分をはげますちからがある
見ることのできるもの
こころに描けるものは
新しい現実になる
新しい未来になる
毎日 戸外を楽しもう
好きなものを発見しよう
毎日 詩を書こう
世界をまるごと味わおう
可能性は目の前にある
できることを一歩一歩
さらに一歩のふみ込みが
夢を現実に近づける
海 空 大地
言葉は不思議だ
三つの言葉を並べただけなのに
美しい自然が目に浮かんでくる
夢 憧れ 希望
言葉は不思議だ
言葉を組み合わせただけなのに
未来が明るく思えてくる
恋 愛 約束
言葉は不思議だ
三つの言葉のなかから
恋人たちのドラマが見えてくる
過去 現在 未来
言葉は不思議だ
言葉には深い奥行きがある
人類の歴史まで表現してしまう
夏の海 夏の空 夏の大地
言葉は不思議だ
夏という言葉を加えただけなのに
積乱雲の輝きまでよみがえる
高い空を飛ぶカモメにも
心を惹かれる魅力がある
三月下旬の銚子漁港では
高い空を飛ぶカモメを見ることができた
思い思いの姿で
高い空を舞うカモメたち
銚子漁港の空を見上げながら
ひとときカモメの飛翔を眺めた
春になっても
カモメを見れることは幸運だ
カモメ体験を続けていくと
新しい世界が広がる予感がする
どこの場所で眺めても
カモメの飛翔には魅力がある
可能性は細部から生まれてくる
細部を大切にする
細部を美しくする
ここからすべてが始まる
一日一日の生活のなかでも
細部を大切にしよう
細部の充実を実行しよう
上昇気流に乗るだろう
細部の充実を考えてみよう
細部を大切にすることを考えてみよう
細部の充実を実現できたら
大きく変化していくだろう
きれいな空気を窓から入れる
内面の整理をする
いままでのやり方を改める
こんな時期をもつことも大切だ
新しいものの見方考え方は
生きていく羅針盤になる
変えられることはいまから変える
新しいチャンスが生まれてくる
可能性は細部から生まれてくる
細部を大切にする
細部をできるかぎり美しくする
ここからすべてが始まる
歳時記には
戸外へのいざないがある
季節季節の扉がある
広い大きな詩の世界がある
歳時記に親しんでいると
言葉の感覚を養うことができる
美感をはぐくむことができる
生活の基本を学ぶことができる
カラーの美しい歳時記なら
季節の情景と出会うことができる
季節の魅力を味わうこともできる
観察力を育てることもできる
歳時記には
言葉のエッセンスがある
季節のエッセンスがある
生活のエッセンスがある
歳時記を見よう
歳時記に親しもう
基本の基本が身につくだろう
ものの見方が新しくなるだろう
歳時記には
戸外へのいざないがある
季節のポエジーへの扉がある
広い大きな詩の世界がある
光がかがやくとき
すべてのものが優しく見える
光が
微笑みのいのちを
ぼくらの心に投げかけるから
目をひらき
かがやきを見よ
目を閉じて
かがやきを想え
光のかがやきが
あなたのなかにも
ひととき
明るい希望をもたらすだろう