goo blog サービス終了のお知らせ 

ぽよ熊さんのテレビ観戦記

活字好きはどうぞ!「昭和後期」(新命名)にTVと蜜月期を送った元女の子(笑)で、かつてのバブル世代が死語満載で送ります

だめんず・うぉーかー 第3話 優柔不断男編

2006年11月04日 | だめんず・うぉーかー
視聴率はあまり振るわないみたいだけど、あたしはけっこう面白かった。
今回見てて、何度もウケて笑っちゃったよ。
今の30代の女性は、こういうの見ないんだろうか。
原作者の方が有名になりすぎちゃって、もうイマサラなのか。
それとも、もうこんなのを見ている場合ではないのか。

今回のテーマは優柔不断男。
夕食の約束をしたはいいけど、どこで食べるか決められず、一時間も歩き回った挙句、結局最初見た店へ行こう、という男。
実はこれとよく似た話を聞いたことがある。
それはカナダ人のカップルだったんだけど、夕飯食べる場所を探して、寒風吹きすさぶ冬の飲食街を三十分、端から端まで歩かされた末、一番最初の店へ逆戻りしようと、男が言ったとか。
(冬のカナダで屋外三十分、というのがどういうシチュエーションか、わかる人にはわかると思うけど)。
その前からいろいろあったらしいけど、これが決定打となって、別れる決心がついた、とその女の子は言っていた。
つまり、この手の優柔不断男は、洋の東西を問わず生息しているようである。

どうしてそんなに決められないのか、本人に聞いてみるしかないが、たぶん優柔不断というより、なにか自分のこだわり、スタンダードのようなものがあって、譲れないのだろう。
それとも気が多すぎて、ひとつに決められないのか。
まー、一人の時なら、どうしようとご自由に、ということだけど、こういう男は女の子と一緒の時でも、つい普段と同じように、自分のペースで動いてしまうのだろう。

しかし、どうしてそんなに食べるものが重要なのか。
昨夜たまたま見ていた番組で、最近赤丸急上昇のお笑いタレント、博多華丸さんが、昼ごはんに何を食べるかなかなか決められなくて、気がつけば夕飯の時刻になっていることがあるほど、と言っていた。
家にいるときのお昼は昨夜の残り物の"処分"ですますことも多い、けちけち主婦のあたしには、ちょっと未知の世界だ。

華丸さんの場合は知らないけれど、でも、何を食べるか決められなくて歩き回る男というのは、別の意味でけちな場合が多いのかもしれないと思う。
だって、自分の嗜好か、その時の気分か、費用対効果なのかわからないが、とにかくその時自分が求めるものに対して、是が非でもベストなチョイスをしたいわけだから。
金に鷹揚な男なら、別にちょっと失敗したって、そんなの気にしないんじゃないかな。

その意味では実は、この手の男は(もちろん、さっきも言ったように、昔からどこにでも必ずいたタイプだろうけど)、特に昨今の日本の場合、バブル以降の就職難や賃金カットといった雇用状況の悪化と、それに伴う時代の気分を反映した行動様式を取っているにすぎない、という面もあるのではないかと思うのだ。

バブルの頃は、ある意味こうした「食べるものを決められずに、女の子を連れまわす男」とは真逆の、アッシーくんとかメッシーくんとか呼ばれる男の出現が言われていた。
でもそれも、それだけエンゲル係数やガソリン代が高くなってもオッケーだったぐらい、ふところが温かかった、あるいは気分が高揚していた当時の雰囲気を反映していたにすぎなかったのかもしれないのだ。

そしてさらに言えば、こういう「物事を決められない男」の登場は、バブル期はダンドリくん、と呼ばれ、きちんと段取りを組めることが若い男の嗜み(?)であった時代が、今や昔、となってきていることも物語ってる。
これもおそらく、たとえばかつては企業内で盛んだったイベント(忘年会とかゴルフコンペとか社内旅行とか運動会とか)の幹事やその下働きを、ペーペー時代にやらなくてもすむようになった、今の若い男の会社ライフの変質も如実に反映しているんじゃないか。
つまり、ことは対女の子だけじゃないってこと。

ところで、今回の設定では、「何を食べるか決められない」ことと、「どちらの女の子にするか決められない」ことをリンクさせていた。
でも、はたして食べ物と異性の選び方が比例するかどうかは、これはなかなか難しい問題だと思う。
食べ物にこだわらないからといって、異性のストライク・ゾーンが広いかどうかは・・・また別物という気がする。

さて、お年頃の女にとってはとにかく、今回のような優柔不断男と相対したらどうしたらいいのかが問題だ。
はっきり言って、三十ぐらいに達した時点ではもう、殿方の人格もあらかた出来上がっていることだし、そのことで今さら当人を責めてもしかたがない。
相手を変える、なんてことが容易じゃない以上、パートナーを真剣に探しているなら、「次いこ、次!」っていうのが、やっぱり合理的。

一番まずいのは、こうした、簡単には「変わらない」「変えられない」男がいつか変わるんじゃないか、とあらぬ希望を抱いて、ずるずるつきあっちゃうことだ。
(あ、これは優柔不断だけじゃなくて、浮気性とか、ほかのことでもだけど)。
これはやめといた方がいいと思う。
あとになって、「あーあ時間の無駄だった」と自分がくやしくなる確率大だからだ。

その点、このドラマで山田優演じる女は、この優柔不断男をあっさり見限ったのだから、逆説的かもしれないが、実は模範的な"だめんず・うぉーかー"として、推奨されるべきかもしれない。

人気blogランキングへ
にほんブログ村 テレビドラマへ
読んでいただいて、ありがとうございます。
よろしければ、クリックで応援お願いします。