ぽよ熊さんのテレビ観戦記

活字好きはどうぞ!「昭和後期」(新命名)にTVと蜜月期を送った元女の子(笑)で、かつてのバブル世代が死語満載で送ります

相棒 土曜ワイド劇場再放送 (V12話 狼の行方)

2007年01月13日 | 相棒V
今回の第12話「狼の行方」はいまいちだったと思うので、感想は略。
相棒お得意のどんでん返しもないし、工夫が足りない、シンプルすぎる筋だったと思う。
その後続けて日テレの「ハケンの品格」を見たら、そっちの方があっと驚くインパクトが強くて、相棒の印象が薄れてしまった。

ということで、東京で最近昼間に3日連続で再放送された、土曜ワイド劇場の初期作品の話に切り替え。
しかし、土曜ワイド劇場だけあって(?)、テイストがかなりオヤジ。
一作目では、なんとアダルト・ビデオのシーンまで出て来て、もう目が点ですわ。
薫ちゃんと美和子さんのソファでのいちゃいちゃシーンも、二作目はまだいいけど、三作目は・・・なーんか、いかにもオヤジのスケベ心をくすぐる感じで、しかもあの美和子さんの服装はなんなんだー。
歌声喫茶に出てきそうなダサダサのロングスカート、50代や60代のミセスじゃないんですから。

しかし、なんといっても驚いたのは、出演者の髪の量の変化。
男の加齢状況ってこれで計るんだ、と改めて認識させてくれた。
右京さんも含めてそうだったけど、一番変化が激しかったのは「暇か」の角田課長。これは現在のおつむを見るからに当然?(ごめんなさーい)。
悪役として、いつまでも頑張ってほしい内村刑事部長と腰巾着の中園参事官も、わっかーい、とびっくり。お肌もつやつや。
一作目の放送が2000年6月。わずか6年余でこんなに変わるとは。
皆さん、もっとコラーゲンとったり、ワカメ食べたり、努力が必要じゃないですか?
意外だったのは、イタミンこと伊丹刑事が特に変わってないこと。これってどういうこと・・・?
あっ、鑑識の米沢さんだけは、座敷わらしのように、今も昔も髪がふさふさだけど。

キャラの設定も、若干違いがある。
角田課長も、二作目の放送の頃(2001年1月)はまだ、そんなにへらへらしていない。ずっと血気盛ん。そういう時代もあったのね。
相棒部屋をいつものぞいている二人の刑事、大木さんと小松さん。
この頃からずっとのぞいてたとは知らなかった。古株ですね。しかもセリフが多い。

たまきさん、今の方がずいぶん品がある。この頃はケタケタ笑って、しょっちゅう右京さんにツッコンで、ちゃちを入れてる。
そして、これに呼応するかのように、右京さんもコミカル。
たまきさんの店でこっくりこっくり、居眠りするシーンが入っていて、今ではあまり考えられない。この頃はもっと、フツーの人?
そして三作目の最後では、薫ちゃんをお下品な冗談でからかって、「ウククッ」と笑うその様子。これも今では考えられません。軽いショック。

印象的だったのは、薫ちゃん。
やっぱりずいぶん若いんだけど、どこかあどけなさが残るような顔つき、しかもイケメン!(すみません、今頃になって気がついた)。
今はけっこう、オジサン顔になってきていて残念だ。まだ若いんだから、もっと頑張って、と期待したい。
とにかく薫ちゃんは、この初期の方が魅力爆発!って感じ。
ずっと生き生き、のびのびして、「らしさ」があるような気がした。
長年の右京さんとのつきあいがたたったのか・・・やはり、特命係は「人材の墓場」?
っていうのは冗談だけど、なんだか今の薫ちゃんはかなり、右京さんのエコーぽくなっているような。
右京さんにはない、そのはつらつとした個性をもっと出してほしいなー。

と、思ったままいろいろ書いちゃったけど、実は一番なるほどなー、と思ったのは、右京さんと薫ちゃん、一作目から完全にキャラが出来上がっていること。
上記で書いた右京さんのコミカルなところ、薫ちゃんのよりはつらつとしたところ。それはまあ、キャラ作りの微調整のレベルの話。
当初から水谷豊さんは、今の右京さんとほとんど変わらない杉下右京を作り上げているし、寺脇康文さんも、ちゃんと手ごたえのある、揺るぎない薫ちゃん像を演じている。

これは、すっごいことだと思う。
特に一作目、今後長期にわたってシリーズ化されるかどうかまだ確定していない、もしかしたら一回だけのやっつけ仕事に終わる可能性もある番組なのに、これだけ丁寧に丹精に役柄を作り上げているとは。
職人技なみの、手を抜かない仕事。
数年たって見直してみて、「さすが」とうならせるような仕事。
人気シリーズの座を築いた今になって振り返ってみても恥ずかしくない、堂々と胸を張れるできばえ。
これがほんとのクール、っていうことだよ、若い衆、とあたしもちょっと悪乗りして言いたくなってしまう。

そして相棒の魅力はやっぱり、このさりげない、押しつけない、重くない、静かな迫力にあるのだと思う。
実際は全力投球しているのだけど、それは当然のことで、そしてそれを喧伝しない。
男性にも女性にも、そういうプロの人たちっているのだろうけど、個人的には、あたしが若い頃、職場で目にした上司や先輩の中にそういう人たちがいた。
もっともあたしもずっと未熟だったので、そういう人たちの別の側面はよく見えなかったし、若いなりにちょっと理想化していた面もあるけれど。
要は、あたしの心の中に残っている、クールな大人の男たち。
けっこう、働くカッコイイ人たちに出会ったよ。
相棒を見ていていいのは、そういう人たちのことを、なんとなく思い出させてくれるからかもしれない。

・・・それから年が過ぎて、あたしも当時のオジサンたちに近い年頃になって、自分自身が全然成長していないことを実感し、また周囲の同輩たち、ちょっと上の人たちもまあ似たようなもんだな、と思うようになった。
それに付随して、かつて若い頃はきらきら見えていた「大人の男」たちの内情もこんなものだったのかも、と思うにつけ、その人たちのあたしの心の中でのステイタスも急落。
人間こんなものだよな、と思っていたところに、この相棒のドラマを見た。

かつてあたしが子供の頃活躍していた水谷豊さんがまだ頑張っているのには驚いたけど、その事実には大いに励まされた。
そして水谷さんの演技があまりに職人芸の域なので、それを見ているうちにだんだんと、なぜか水谷さんと昔のかっこいい大人の男たちの姿が交差するようになった。
うん、やっぱりああいう人たちっていたのかもしれないな・・・愚痴や不満をあまりこばさず、余計なことは言わず、自分を大々的にアピールすることもなく、孤独にこつこつと腕に磨きをかけ続けている人ちが。
相棒を見ていて、徐々にそうした自分の心の中の「職人肌の男たち」が救われていったような気もする。

話は変わるけど、ヤフーの俳優別掲示板に、水谷豊さんのトピックがある。
以前、なんとはなしにそれに目を通していて、誰かが地方の小さな映画祭のレセプションで、水谷豊さんに会った話を書いていたのを読んだ。
映画祭の運営委員会は、ずっと水谷さんを招きたくて、「ご都合のつく時に映画祭そのものを開催します」と連絡したら、「じゃあまいります」と二つ返事で水谷さんが引き受けてくれたとか。
こんな小さな町にほんとに水谷さんが来てくれるのか、とみんなドキドキして待っていたら、実際彼はやって来て、わずか数十人しか参加しないような映画祭終了後のレセプションまで、つきあってくれたらしい。
この投稿者は水谷さんと直接話して、握手とサインもしてもらって、水谷さんはとても暖かくてやさしそうで感激した、と書いていた(いいなー、あたしもこんな催しがあったら参加したい)。

これを書くんでもう一度再確認しようとしたけれど、投稿数があまりに多くて見つけられなかった。
だから記憶に誤りがあるかもしれないけど、あたしが言いたいのは、こうした水谷さんの行動のトーン。
何百万円だか何千万円だか、あるいはもっと巨額の宣伝費をかけて、そしてその費用対効果を常にそろばんではじいているような、商業主義の発想とはかけ離れたところに、こういう水谷さんの行動がある。
さりげない、でも人の気持ちをきちんと受け取って、人との出会いをひとつひとつ積み重ねていくような、そういう行動。

職人芸と、そうした暖かい心のつながりのような雰囲気を漂わせている相棒は、たぶんそのうち、伝説的な番組になる。
今既にそのきざしが見え始めているのかもしれないけど。
ちょっと自慢させてもらえれば、ブームになるずっと前から藤沢周平に目をつけ、大ファンだったあたしが言うんだから、間違いはない(?)。

井上ひさしが絶賛していたように、藤沢周平はほんとうに文章がうまかった。
句読点の打つ場所、末尾の終わり方、段落ごとのまとめ方には目をみはるものがあった。
書き出しから一気に読者を作品世界へひっぱり込むその巧者ぶり、刀を切り結ぶ場面での臨場感あふれる描写など、人後に落ちなかった。
それでいて、どこか胸の底がぽかぽかと暖かくなるような人物造形をする作家でもあった。
そうした藤沢周平の世界と相棒とは、かなり同じにおいがしていると思う。

ところで、末尾になって恐縮ですが、ドラマのレビューつながりのikasama4さんが、相棒での水谷豊さんのイラストを書いてくださっています。
http://ikasama4.at.webry.info/200701/article_2.html
上記から、どうぞご堪能ください。

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6 コメント

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相棒 (傷だらけの天使)
2007-01-14 01:13:22
こんばんは。
『相棒』は伝説の番組になる要素は大きいと自分も思います。
水谷豊のテレビでの代表作の一つになると思います。

昔、水谷豊が出演した、
これも伝説の番組といっていい「男たちの旅路」も
相棒の始まりと同じ土曜の夜の番組だったし、
『杉下右京』と『杉本陽平』と、
どちらの役名にも『杉』がつくことなど
共通点が多いことが個人的には面白いなと
感じております。
初めまして (チカママ)
2007-01-14 17:06:26
こんにちは。

トラックバックありがとうございます。
記事読ませて頂きましたが、すごいですね、こんな風に色々と分析して書かれていて。
私なんて、面白かったとか、あとちょこっとしか書けないです^^。

相棒は魅力的な番組ですよね。
ドラマはよく見ますが、現実にその人達がいるようなそんなドラマが好きです。
出来れば仲間に入れてもらいたいです(笑)
傷だらけの天使さんへ (beginners)
2007-01-14 22:47:11
傷だらけの天使さん、こんにちは。

そうでした!そういえば「男たちの旅路」、ありましたねー。
当時から名作の呼び声が高かったシリーズでした。
私も確かに見ていたのですが、あまりよく内容を覚えていません。子供だったのでまだピンと来なかったのでしょうか(汗)。
ただ、番組が終わるのがとても残念だった、本当に終わってしまうのか、とさびしく感じたその時の気持ちは、今でもよく覚えています。

今の相棒を子供たちが見ていて、いつかそう感じることもあるのかもしれませんね。

ただ、社会派という点では、「男たちの旅路」の方がかなり、そっちの方向に傾斜している度合が強いですね。
時代の反映なのでしょうか。
チカママさんへ (beginners)
2007-01-14 22:57:30
こちらこそ、はじめまして!
コメントをいただき、どうもありがとうございます。
勝手に突然、トラバしてしまって驚かれたことと思います。どうもすみません。

>ドラマはよく見ますが、現実にその人達がいるようなそんなドラマが好きです。
出来れば仲間に入れてもらいたいです(笑)

なるほどー、チカママさんだったら、相棒でどんな役をされたいですか?
私だったら・・・うーん難しいですねー。
ちょっと離れたところで、右京さんや薫ちゃんを見ているような立場がいいですかね(って、今と同じですけど汗)。
右京レーダーには引っかかりたくないので、警戒心をもたれずに、近くにいられるような役がいいですね。
たまきさんの店でパートで働いているおばあさんで、いつもうなずきながら、楽しく話す4人--右京さん、薫ちゃん、美和子さん、たまきさん--を見守っているような役とか(セリフなしで)。
相棒関係者の方、今度新設してください!
Unknown (PANA)
2007-01-15 03:47:11
今回は相棒にしては、普通の出来で、面白くなかったですね。

土曜ワイド劇場の再放送は、1が録画できなかったので、レンタルショップで借りてきました。
2,3話は再放送を観ることができなのですが、これは昨年再放送していましたね。
どちらも昨年の再放送で観たものでした。
プレシーズンの土曜ワイド劇場だとは思わずに観たので、位置づけ(順番)が良く分りました。(^^)
PANAさんへ (beginners)
2007-01-15 18:55:51
こんにちは、PANAさん!
いつもコメントしてくださって、ありがとうございます。

この初期の土曜ワイド劇場編、再放送をよくやってるんですね。
私にとっては今回、この三部作が見れたのが、今年一番のお年玉、という感じでしょうか。
レンタル・ショップに借りに行こうとまでなかなか思わない、けちでなまけものの私にとっては、ただで見せてくれて、テレ朝に感謝です。

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