エンタメ中心のこのブログでスポーツ関係を取り上げるのも、ちょっとなんですが・・・まあ例外ってことで。
あ、最初に白状してしまうと、あたしはなんでテレビにスポーツ中継なんてあるのか、と思う口。
すみませんねえー、運動するのは嫌いじゃないんだけど、見るのはもうだんだん、せっかちなあたしには耐えられなくなってきた。
だって、長すぎる・・・2時間もじっと見ていなければならないなんて。
しかも、ちょっと油断して席を立ったところで「決定的な瞬間」というのがあったりする。
こうなると、観衆の歓声や解説者の上ずった声も、その瞬間を逃した後から聞いても、ただ口惜しさをあおるだけ。
そしてやはり根底には、子供の頃からの恨み骨髄に達した、あのプロ野球というものがある。
「巨人・大鵬・玉子焼」の時代に育ったあたしが、いかに長きにわたってチャンネル権に敗れ、見たいドラマや歌番組が見れずに、涙を飲んだことか。
ビデオもない時代、テレビが二台もない時代なんですよ!(もちろん携帯でもコンピュータでもテレビが見れない時代)。
たった一台のテレビが、まだほんとにお茶の間の中心にあった時代だったのに。
許すまじ・・・何十年もたった今なお、恨みは胸に深く刻まれているのであった。
(ちなみに、現在の敵はゴルフ中継でーす)。
なのに、一体なんでオシムなのか。
もともとこのあたしでも、語録集が出るほど彼の言葉がいろいろと話題を呼んでいるのは知っていた。
でも、あたしがたまたまテレビでひょっこり、彼が話しているのを見たのは、日本代表監督就任直後、どこかとやった(すみませんねえ)、なんかの試合(すみませーん)の終了後のインタビュー。
記者の一人が、フォーメーションか何かについて、最初のとっかかりの質問をしたところ、オシムは逆に彼に聞き返した。
「あなたにはそう見えましたか。ではあなたは、どうやったらよかったと思いますか」といった内容のものだったと思う。
この記者はちょっと面食らったように見えた。
インタビューした当人に、自分の意見を聞かれるなんて、たぶんこれまでほとんど一度もなかったのかも。
かなーり長いワンテンポを置いて、その記者はぼそぼそと何か答えたが、当然オシムはそれに対する答は準備していて、すらすらと反撃。
そうして最初に気圧された記者一同は、挽回のための姿勢を立て直せないまま、終始オシムのペースを崩せなかった。
一矢報いたくても、オシムが「じゃあ、あなたはどう思うのか」とダイレクトに自分に聞いて来たらと思うと、怖くて切り出せない状態だったのでは。
この会見の様子がテレビで流されたのは、都合数分程度だったと思うけど、あたしにとってはすごく面白い「ドラマ」だった。
まあサッカーのプロのオシムにかなうほどの知識が記者たちにあるとは思えないし、もともとインタビューされる側はそれだけの知識があるとされるからこそ、マイクのあちら側に立つのであるし、それを思えば、その道のプロであるインタビューされる側が、インタビューする側に質問する、というのは、ちょっとルール違反のような感がなきにしもあらず、だけど。
でもその時、オシムが小手先で相手をかわすために、そうした態度を取った風には見えなかった。
それで、彼に興味を持ったあたしは、ちょっとばかし彼についてぐぐってみた。
で、例えば、彼が「考えるサッカー」「走るサッカー」というものを提唱していることを学んだのでした。
つまり、(走って)その場に行きなさい、そこで刻一刻と変化するボールの位置と試合の局面にかかわりなさい、そのためにはどうしたらいいか、常に考えなさい(ってことかな?)。
で、彼のこのポリシーって、あの記者会見での態度ともちょっと通底しているんじゃない?と思ったのだ。
つまり、(選手たちと同様)、記者連中を安全地帯、外野に置かないようにする(選手はグランドの中、記者はグランドの外にいるけど)。
後で適当に記事を書くため、受身的に話を聞くんじゃなくて、自分の頭で考えさせ、それを通じて彼らを試合の結果にコミットさせる。
そうやって記者たちもある意味、当事者として参加するように仕向けたいのでは?
だから、オシムの言葉がすごいのは、それが軽妙なレトリックとかそういうのではなくて、人の態度と行動を変えようとするダイナミックなものである、という点なんだろう、とあたしなりに思った。
で、それ以来、あたしは日本代表の試合があると、その後オシムが何と言うか、ちょっと楽しみにするようになった。
といっても、依然試合そのものは見ないので(まあ、数回チャンネルをひねって、得点経過ぐらいは確認するけど)、オシムがあたしのスポーツ中継に対する態度と行動を変えたわけではないのだけど(汗)。
というわけで、この十五日にサウジアラビアと日本の試合があった時も、終了後のオシムのインタビューを見よう、とあたしはちょっと楽しみにしていたのだ。
ところがこの日は水曜で、あたしのごひいきである、テレビ朝日の相棒Ⅴが放送される日。
試合が長引いたせいかどうか知らないが、相棒Ⅴが始まる夜九時になっても、まだ試合をやっている。
それで、ふだんはめったにしないんだけど、どちらかを録画することにした・・・って当然、試合自体を見る訳じゃないので、サッカーの方を録画。
それで、相棒Ⅴが終わって録画の方を見てみたら、またあたしにはどうでもいい(すみませーん)バレーの試合が入っていて、一生懸命巻き戻ししたけど、オシムのインタビューは入っていない。
WaTの二人が出て来て、「オシム・ジャパンから柳本ジャパンへ」とのテロップが出て、あたしは一瞬、オシムから柳本という人にいつのまにか監督が交代していたのかと思った。
とにかく、じゃあ夜のニュース番組で見ましょう、と報道ステーションでサッカーの試合が取り上げられるのを待ったんだけど、これがまた津波のニュースに席巻されている。
東京地方はとりあえず影響ないようだし、ちょっと中座。
しばらくしてまた10チャンネルに戻ったら、あ、ようやく別のコーナーに。
と、思いきや、今度は健康優良児のように丸々肥えた顔をした野球の松坂投手が出てきて、ボストンの球団に行くとか、その話で持ち切り。
過去の経緯から、当然プロ野球に全くなんの関心もないあたしは、いい加減疲れてしまい、「いつまで野球はあたしを苦しめるのか」と涙ながらに、ふて寝してしまいました。
やっぱりスポーツは・・・鬼門かも。
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あ、最初に白状してしまうと、あたしはなんでテレビにスポーツ中継なんてあるのか、と思う口。
すみませんねえー、運動するのは嫌いじゃないんだけど、見るのはもうだんだん、せっかちなあたしには耐えられなくなってきた。
だって、長すぎる・・・2時間もじっと見ていなければならないなんて。
しかも、ちょっと油断して席を立ったところで「決定的な瞬間」というのがあったりする。
こうなると、観衆の歓声や解説者の上ずった声も、その瞬間を逃した後から聞いても、ただ口惜しさをあおるだけ。
そしてやはり根底には、子供の頃からの恨み骨髄に達した、あのプロ野球というものがある。
「巨人・大鵬・玉子焼」の時代に育ったあたしが、いかに長きにわたってチャンネル権に敗れ、見たいドラマや歌番組が見れずに、涙を飲んだことか。
ビデオもない時代、テレビが二台もない時代なんですよ!(もちろん携帯でもコンピュータでもテレビが見れない時代)。
たった一台のテレビが、まだほんとにお茶の間の中心にあった時代だったのに。
許すまじ・・・何十年もたった今なお、恨みは胸に深く刻まれているのであった。
(ちなみに、現在の敵はゴルフ中継でーす)。
なのに、一体なんでオシムなのか。
もともとこのあたしでも、語録集が出るほど彼の言葉がいろいろと話題を呼んでいるのは知っていた。
でも、あたしがたまたまテレビでひょっこり、彼が話しているのを見たのは、日本代表監督就任直後、どこかとやった(すみませんねえ)、なんかの試合(すみませーん)の終了後のインタビュー。
記者の一人が、フォーメーションか何かについて、最初のとっかかりの質問をしたところ、オシムは逆に彼に聞き返した。
「あなたにはそう見えましたか。ではあなたは、どうやったらよかったと思いますか」といった内容のものだったと思う。
この記者はちょっと面食らったように見えた。
インタビューした当人に、自分の意見を聞かれるなんて、たぶんこれまでほとんど一度もなかったのかも。
かなーり長いワンテンポを置いて、その記者はぼそぼそと何か答えたが、当然オシムはそれに対する答は準備していて、すらすらと反撃。
そうして最初に気圧された記者一同は、挽回のための姿勢を立て直せないまま、終始オシムのペースを崩せなかった。
一矢報いたくても、オシムが「じゃあ、あなたはどう思うのか」とダイレクトに自分に聞いて来たらと思うと、怖くて切り出せない状態だったのでは。
この会見の様子がテレビで流されたのは、都合数分程度だったと思うけど、あたしにとってはすごく面白い「ドラマ」だった。
まあサッカーのプロのオシムにかなうほどの知識が記者たちにあるとは思えないし、もともとインタビューされる側はそれだけの知識があるとされるからこそ、マイクのあちら側に立つのであるし、それを思えば、その道のプロであるインタビューされる側が、インタビューする側に質問する、というのは、ちょっとルール違反のような感がなきにしもあらず、だけど。
でもその時、オシムが小手先で相手をかわすために、そうした態度を取った風には見えなかった。
それで、彼に興味を持ったあたしは、ちょっとばかし彼についてぐぐってみた。
で、例えば、彼が「考えるサッカー」「走るサッカー」というものを提唱していることを学んだのでした。
つまり、(走って)その場に行きなさい、そこで刻一刻と変化するボールの位置と試合の局面にかかわりなさい、そのためにはどうしたらいいか、常に考えなさい(ってことかな?)。
で、彼のこのポリシーって、あの記者会見での態度ともちょっと通底しているんじゃない?と思ったのだ。
つまり、(選手たちと同様)、記者連中を安全地帯、外野に置かないようにする(選手はグランドの中、記者はグランドの外にいるけど)。
後で適当に記事を書くため、受身的に話を聞くんじゃなくて、自分の頭で考えさせ、それを通じて彼らを試合の結果にコミットさせる。
そうやって記者たちもある意味、当事者として参加するように仕向けたいのでは?
だから、オシムの言葉がすごいのは、それが軽妙なレトリックとかそういうのではなくて、人の態度と行動を変えようとするダイナミックなものである、という点なんだろう、とあたしなりに思った。
で、それ以来、あたしは日本代表の試合があると、その後オシムが何と言うか、ちょっと楽しみにするようになった。
といっても、依然試合そのものは見ないので(まあ、数回チャンネルをひねって、得点経過ぐらいは確認するけど)、オシムがあたしのスポーツ中継に対する態度と行動を変えたわけではないのだけど(汗)。
というわけで、この十五日にサウジアラビアと日本の試合があった時も、終了後のオシムのインタビューを見よう、とあたしはちょっと楽しみにしていたのだ。
ところがこの日は水曜で、あたしのごひいきである、テレビ朝日の相棒Ⅴが放送される日。
試合が長引いたせいかどうか知らないが、相棒Ⅴが始まる夜九時になっても、まだ試合をやっている。
それで、ふだんはめったにしないんだけど、どちらかを録画することにした・・・って当然、試合自体を見る訳じゃないので、サッカーの方を録画。
それで、相棒Ⅴが終わって録画の方を見てみたら、またあたしにはどうでもいい(すみませーん)バレーの試合が入っていて、一生懸命巻き戻ししたけど、オシムのインタビューは入っていない。
WaTの二人が出て来て、「オシム・ジャパンから柳本ジャパンへ」とのテロップが出て、あたしは一瞬、オシムから柳本という人にいつのまにか監督が交代していたのかと思った。
とにかく、じゃあ夜のニュース番組で見ましょう、と報道ステーションでサッカーの試合が取り上げられるのを待ったんだけど、これがまた津波のニュースに席巻されている。
東京地方はとりあえず影響ないようだし、ちょっと中座。
しばらくしてまた10チャンネルに戻ったら、あ、ようやく別のコーナーに。
と、思いきや、今度は健康優良児のように丸々肥えた顔をした野球の松坂投手が出てきて、ボストンの球団に行くとか、その話で持ち切り。
過去の経緯から、当然プロ野球に全くなんの関心もないあたしは、いい加減疲れてしまい、「いつまで野球はあたしを苦しめるのか」と涙ながらに、ふて寝してしまいました。
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