ぽよ熊さんのテレビ観戦記

活字好きはどうぞ!「昭和後期」(新命名)にTVと蜜月期を送った元女の子(笑)で、かつてのバブル世代が死語満載で送ります

相棒V 第9話 殺人ワインセラー

2006年12月07日 | 相棒V
うーん今回も、最初にゲスト出演者ありき、と感じたストーリーでした。
なんだか全般に、こういう回じゃない方が相棒はいいような気がする。
ゲストを目立たせようとするあまり、ストーリーが若干犠牲になる気味があるような。

今回のゲストは佐野史郎さん。
役柄はけっこう、マジメでシリアスだった。
いつものように笑わせてくれるんじゃないかと楽しみにしてたんだけど、ちょっと肩透かし。
冬彦さんよ、もう一度、とはさすがに言わないけど、伊丹ンがあんなにテンパってることだし、佐野さんもあの怪しくも奇天烈な演技を期待したんだけど、残念。
まあでも佐野史郎って、やっぱりあのバブル期、当時のトレンディドラマに出て一躍有名になったんだし、それを考えるとワイン評論家っていう「おっしゃれー」な役自体はうなずける。

謎解きの方は、最初に右京さんが「犯行現場には赤レンガがあったということですね」と丁寧に教えてくれ、で、佐野さん経営のフランス料理店のワインセラーに行ったら、しっかりありました、赤レンガ。
エチケットと呼ぶらしいワインのラベルの収集や、被害者が殺害された夜、佐野さん夫婦が飲んだワインが見つからない、といった話が出てきたところで、ああどうやら、当夜飲んだワインとその銘柄が犯行に関係あるんだな、と判断がつき。
あとはどうやって口を割らせるか、ということで、佐野さん若かりし頃の因縁の評論家連中を呼び出し、心理的に追い詰める、という趣向だった。

と、話の流れはけっこうシンプル。
視聴者はゲストの演技の方を堪能してくださいね、と言わんばかりで、あまり意外性はなかった。
でも、昔の相棒って、けっこうこんな感じだったかな。
今クールはかなり力作ぞろいだったから、こういう軽いのがちょっと合い間に入るのもいいけど、毎回これだとマンネリかも。

相棒のコアの視聴者が那辺にあるか知らないけど、ただ、今回のワインものは、かつてのバブル世代にサービス、というかちょっとウインクを送ったものなのかもね。
たまたまこの日は、うちの相棒さんも一緒に見てたんだけど、いましたここにも、ワインにうるさい男が一人。
ドラマでデキャンタに注いだワインを、すぐグラスにつぐのを見て、「だめだよ、すぐ飲んじゃあ。3、4時間はデキャンタに入れたままおいとかないと」と、早速お叱りの言葉。
でないと、本来の味や香が出ないらしい。
でもあのー、相棒って50分ちょっとで終わるんですー。

ペトリュスとかいうワインの話が出たら、「うん、あれは世界最高のワイン」と、うなずくうちの相棒殿。
続いてロマネ・コンティが出てきて、それぐらいはあたしも名前を知っているから、「じゃあペトリュスとロマネ・コンティのどっちが上なの?」と聞いてみた。
「うーん、ペトリュスはボルドーだし、ロマネ・コンティはブルゴーニュだからねー、なんとも」
聞くんじゃなかった・・・。ええ、あたしにはボルドーとブルゴーニュの違いもわかりませんっ。
ボルドーがなんたるか、ブルゴーニュがなんたるか、なんて初歩的すぎて、いうまでもないんでしょうけど。
って、こんな質問すること自体が、何も知らないことの証明だってことか?

ワイン好きって、こうやって一般人の反感を買っていくんだろうか。
ええい、こんなことにかまけていたらドラマが見れない、と再び自分を取り戻し、画面に集中するあたし。
そして登場したのが、問題の「パルトネール」。
するとうちの相棒さんは即座に、「こんなワインはない!聞いたことない」と騒ぎ始め、CMの合い間に、あまつさえネットで調べ始めた。

バブル時代にワインのプチ評論家になった人たちって多いからねー。
一体何人の家庭で今回、こうした風景が繰り広げられたことか。
右京さんは最後に、ワイン評論家の佐野さんを「ワインに翻弄された人生」と評したけど、今回の相棒を見ながら「ワインの話に翻弄された視聴者」が、全国津々浦々にどれだけいたか、見ものだ。
まあこういうのも、また別の相棒の楽しみ方じゃ、あーりませんか。

で、「パルトネール」という銘柄は、(我が家の検索結果では)存在しない、架空のもの。
英語の「パートナー」に通ずる意味で、つまり「相棒」ではないのか。
こうした言葉遊びが、今回の相棒ではけっこうされていたみたい。
たとえば、佐野さんが経営する店の名前が「ランゲ」(あたしは、ラングと発音した方がいいんじゃないかと思うけど)。
Langueとつづるこの言葉、おフランス語では、舌とか言語とかいう意味らしい。
「舌」で味わい、さらにその味を「言葉」で表現することにより、二重に楽しむ――それがワイン、ということにかけた店名。

でも、この佐野さんはソムリエ時代、ワインの味ききに失敗して嘲笑の対象となった。
つまり、自分の「舌」と「言葉」の失敗を、他人の「舌」と「言葉」であざけられた、ということが過去にあった人物。
その佐野さんが、ワイン評論の大家となった後、今度は別の人間のワインの選択、その「舌」と「言葉」を、自分の「舌」と「言葉」で大笑い。
恨みを持たれた当人から意趣返しをされて、殺人事件に発展するという顛末。
まさに、口は災いのもと、ならぬ、舌は災いのもとだ。
その意味では、「ワインに翻弄された人生」でもあるけど、「Langueすなわち、舌と言葉に翻弄された人生」ともいえるわけだ。
そう考えると、これはワインでなくても、ほんとに世の中によくある話と言える。

ところで、うちの相棒さんは、今やいろいろな数値が気になるお年頃になり、実は「お酒はちょっと」控えています。
ワインは今でも興味あるけど、「もういいもーん。飲まないなら」と、目の毒であるワインの本の数々(薀蓄の素!)も処分してしまっていて、ちょっと気の毒ではある。
今回の相棒を見ていた人の中にも こうした視聴者がたぶん年代的に(?)、わりといたんじゃないか。

そして、かつて彼のお相伴にあずかって、けっこうおいしいワインが飲めていたあたしも、今はあまり飲む機会がなくなってしまった。
自分用に買ってきてもいいけど、テーブルの向こう側から、じとりと来る視線がこわいので(やっぱり冬彦さんの怨念かも!)。
でもまあワインって高いし、何より家で飲む時、あのデキャンタとワイングラスを洗わなくてよくなって、ほっとしています。
ドラマで佐野さんの奥さんが、あんな無愛想な顔をして、「ワインに興味はないです」と言っていたのも、もしかしたらそれが原因だったりして。

あのデキャンタって、底にワインの赤が残ってほんと取りにくい。
それだけならまだしも、あのでかいワイングラス、知っている人はわかるだろうけど、下がふくらんで、異常に縁が薄い、ワインの芳香を楽しむにはやっぱりこれですよ、というあのグラス。
洗うの、すっごく神経遣って大変なんだからー。
彼がワインの本を処分する時、ついでにいそいそとそのワイングラスも処分に出したあたしでした。

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2 コメント

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Unknown (PANA)
2006-12-10 16:51:02
>ストーリーが若干犠牲になる気味・・・
今回はそんな感じでしたね。

相棒だから期待度が高くなってしまって、今回のはもうちょっとって感じでした。

でもワイン通の人にはいろいろ見て取れるところがあるんですねー。すごいなぁ。(歓心の笑)
PANAさんへ (bginners)
2006-12-11 11:20:03
こんにちは、PANAさん。

>でもワイン通の人にはいろいろ見て取れるところがあるんですねー。

何かワイン通の方々が集う掲示板があって、そこでも今回の相棒のことがちょっと話題になっていたようです。
ペトリュスはともかく、Troplong-Mondot(読めません)を出していたのは、普通のドラマにしてはかなりマニアックだとか。
ボルドーのウン年ものにしても、右岸と左岸で出来が違うでしょう、とか。
わたしにはもちろん、何言ってるかよくわからない世界なんですけど(笑)。

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