6月1日(日)
ヒルクライムレースがスタートとなった。
こんなに雲一つない絶好の天気の中、走れることに感謝したい。
コースデータ
スタート:富士北麓公園 (計測開始地点:料金所手前)
フィニッシュ:富士山五合目
距離:25Km (計測部分:24Km)
標高差:1,270m(計測部分1,255m)
勾配:平均5.2%、最大7.8%
リラックスしたパレードランも終わり、この先のグリーンのマットを越えると、記録測定が開始される。
気持ちをレースモードへスイッチした。
・Am7:28
計測開始のラインを超え、浮かれムードをレースモードにシフトして、24Kmのレースが幕を開けた。
最初のキツイと言われた坂を越え、料金所へ向かう。
・Am7:30
料金所ゲートが目の前。
ヒルクライム講座やファンライドに載っていた攻略法では「計測開始直後から料金所ゲートまでは急勾配が続き、序盤の3Kmの平均勾配は7%とキツイ」とあった。
余裕をもって走っていきたい。
・Am7:30
時折、富士山が姿を見せてくれる。
”富士を見上げて、パワーをもらう”のも作戦。
・Am7:35
目の前にハルヒルジャージのA木くん。
しばらく彼の後ろについていきたい。
・7:38
目の前に「1合目下駐車場」の看板。
標高は、1,291m。
・Am7:44
沿道の応援の方々が居た。
少人数でも、結構うれしい。
・Am7:44
カーブを越えるたびに、時折現れる富士山に感動。
富士山が見えるということは、視線が高めで、ポジションが良い証拠。
・Am7:48
「5Km地点」表示看板が現れた。
通過タイムは、22分32秒。
ステムに貼り付けた目標タイム表は、25分。
不思議とタイムが目標より速い。
不安な体調を考えると素直に喜べないが、ベストを尽くしたい。
・Am7:51
「一合目」を通過。
標高は、1,405m。
・Am7:53
リタイア覚悟で、最初から積極的に攻めていった。
平坦な箇所は、フロントをアウターに入れて、ダンシングでスピードを上げて、坂はシッティングでガマンしていく作戦。
シッティングで走行している方と一緒に走行したが、坂では離されるが、平坦な箇所では追い越し、また、坂で抜かれるというサイクルを繰り返していった。
でも、このパターンで疲労度が大きいのは自分だと分かっていたが、他の戦略がない。
・Am8:08
「二合目」を通過。
標高は、1,596m。
・Am8:08
第1関門の東剣駐車場に到着。
計測開始地点から9.5Km地点。
関門の制限時間は、午前9時55分
・Am8:10
「10Km地点」の看板表示が登場。
通過タイムは、43分13秒。
目標タイムは、47分。
気持ちが前向きなので、何も考えずにこのまま走るしかない。
・Am8:11
選手の中に見たことのあるポップなウエアーを発見。
・Am8:17
ポタガール埼玉の後口さん。
並行して声を掛けた。
後口さんは、笑顔で振り向いてくれた。
・Am8:17
彼女の走っている姿を以前見たのは、5月5日に開催されたツインリンクもてぎのエンデューロの時。
雨が降る中、1人で4時間走りきった。
自分は3人で走っても辛かったのに....。
表彰台姿は拝見していないが、毎回、ロードやシクロクロス、ママチャリ耐久など、あらゆる自転車レースに参加する姿に尊敬してしまう。
そして、必ずお会いするときは、”明るい笑顔”。
仕事の合間のポタガール埼玉の活動やラジオのパーソナリティーなど、マルチな活動の中、笑顔の火を消すことのない彼女はスゴイ。
彼女の元気な笑顔という”パワー”によって、励まされている人は多いと思う。
・Am8:17
気持ちの良い平坦が登場。
すかさず、フロントギアをアウターに入れて、ダンシングでスピードを上げていく。
抜かれることなく、全ての方々を抜いていくのは気持ちが良い。
・Am8:22
「三合目」通過。
標高は、1,786m。
・Am8:23
「15Km地点」到着。
通過タイムは、1時間5分34秒。
目標タイムは、1時間9分。
もう、何も考えずに、今の自分に出来ることをしていきたい。
・Am8:34
第2関門の大沢駐車場に到着。
計測開始地点から17.2Km地点。
関門の制限時間は、午前10時45分。
標高は、2,020m。
標高2,000mを超えてしまった。
酸素濃度は標高2000mを越えると、平地の約7割になるという。
これから酸素不足を身体が感じていくのだろう。
・Am8:43
駐車場先に太鼓の方々が選手を応援してくれている。
こういった応援がうれしい。
・Am8:44
「四合目」通過。
標高は、1,786m。
・Am8:46
高崎ナッカラーノレーシングのMさんが「頑張って!」と、エールを送ってくれた。
レース中に掛けられる言葉は、うれしい。
今日は、赤城の女王様と同じウエアーでの出場だった。
・Am8:46
大会協賛のメルセデスベンツ日本株式会社提供のベンツが先頭に下山してくる。
自分も早くゴールして下山したい。
・Am8:47
19Km地点から、20Km地点が「山岳賞区間」。
「ここから、もがけ」という、文字が印象的なスタートライン。
「もっと前から、俺はもがいている」と、叫んでしまった。
・Am8:52
山岳賞というので、激坂区間と思うがそうでもない。
・Am8:52
山岳区間も残り100mとなった。
「あと100m、己に勝て」という文字に励まされる。
・Am8:56
「山岳賞区間」のゴール地点が20Km地点。
通過タイムは、1時間22分48秒。
目標タイムは、1時間32分。
自分の中の欲が湧き出てきた。
「1時間39分でゴール」というシナリオが描かれ始めていた。
標高は、2,158m。
・Am8:57
気持ちとは裏腹に、先程から足が少し攣る現象が起こっていた。
「問題ない、問題ない」と自分に言い聞かせていた。
・Am9:03
気持ちの良い平坦な道になった。
21Km地点を越えたフラットの場所。
気持ちよくスピードを上げて走った。
・Am9:05
平地が終わって、だんだん坂になっていった。
これが、平地から一転して現れる最後の坂なのだろう。
「これを超えればゴールだ!」と思いながら、最後の力をペダルに込めた。
・Am9:06
ゴールも近い。
そう思うと、本当に持てる力を振り絞って走った。
・Am9:07
スピードが乗って、前を行く選手との差を詰めた。
・Am9:07
突然、両足が攣って動かなくなった。
自分の命令をきかない痛みが全身を走った。
足は意思が伝わらない2本の棒になった。
動力を失い、そのまま倒れた。
起こった事が理解出来なかった。
・Am9:08
しばらく、動かなくなった両足と一緒に転倒したまま過ごした。
少しずつ、足の神経が自分の意思に従おうとしている。
やっと、立ち上がることが出来て、近くの岩に座った。
少しずつ意識が冷静になり、周りを見れるようになった。
まだ、レース中。
ゴールはこの先ということが判った。
岩に座ったまま動けない。
路肩に放置されたケベルを起こすことも出来ない。
目の前を通過していく選手。
自分がこのレースに参加していたことを忘れている。
しばらくそのままボーッとしていた。
「終わった。このまま、リタイヤかな....」と、思った。
目の前に華やかなウエアのポタガール埼玉の後口さん。
彼女の頑張っている姿を見ていたら、我に返った。
「とにかく、ゴールしよう」という気持ちになった。
・Am9:15
ポタガール埼玉の後口さんに”パワー”を頂いたのは自分だった。
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