青々とした広い海。大洋。
内陸部で育ったので、子どものころ、海を見るのは年にいちどの海水浴のときぐらいだった。列車の窓から海が見えると「海だ!」と騒いだ。その気持ちはいまも変わらない。東京は海辺の町なのに、ふだんはちっともそういう感じがしない。羽田やお台場に向かうモノレールの窓から海が見えるたびに「海だ!」と心の中で叫ぶ。海辺で育った人は、海を見るとどんな気持ちになるのだろう。
水は無色透明なのに、なぜ海は青いのか。青い空を映しているから、といいたいところだけど、じゃあ曇った日の海は白いのかといわれそう。実際は、太陽の光の反射のしかたで青く見える。海面の状態、海水の成分、海の底の状況など、いくつかの要素がからまりあっている……ということらしい。
「青海原」と発音も似ているし、意味もほとんど同じ「大海原」という言葉がある。
『広辞苑』で引くと「広々とした海。大海」とある。意味はほとんど同じでも、「大海原」より「青海原」のほうが好ましく感じる。「大きい」ことを「青」という色に置き換えているからだろう。青という色彩が、広さだけでなく海の深さをイメージさせる。
内陸部で育ったので、子どものころ、海を見るのは年にいちどの海水浴のときぐらいだった。列車の窓から海が見えると「海だ!」と騒いだ。その気持ちはいまも変わらない。東京は海辺の町なのに、ふだんはちっともそういう感じがしない。羽田やお台場に向かうモノレールの窓から海が見えるたびに「海だ!」と心の中で叫ぶ。海辺で育った人は、海を見るとどんな気持ちになるのだろう。
水は無色透明なのに、なぜ海は青いのか。青い空を映しているから、といいたいところだけど、じゃあ曇った日の海は白いのかといわれそう。実際は、太陽の光の反射のしかたで青く見える。海面の状態、海水の成分、海の底の状況など、いくつかの要素がからまりあっている……ということらしい。
「青海原」と発音も似ているし、意味もほとんど同じ「大海原」という言葉がある。
『広辞苑』で引くと「広々とした海。大海」とある。意味はほとんど同じでも、「大海原」より「青海原」のほうが好ましく感じる。「大きい」ことを「青」という色に置き換えているからだろう。青という色彩が、広さだけでなく海の深さをイメージさせる。