『デルス・ウザーラ』(1975年)は封切以来の70ミリ上映です。実は、日本ではいま、70ミリのフィルム上映ができる映画館はありませんで。フィルムセンターも所蔵はしているが、やっと装備対応ができ、今回が初上映となったんだそうです。16時からの上映ですが、13時到着で整理番号220。あと残り約70でした。結局今日2回の上映はともに満員の盛況。もちろん公開当時観ているのですが、確かヤマハホールでの試写だったので、たぶん35ミリ版。70ミリは初めてです。
20世紀初頭の帝政時代ロシア、極東のウスリー地方を調査した軍人の探検記を映画化。その軍人と、ガイド役だった現地人デルスとの友情物語です。シベリアの大自然の映像が本当にすばらしい。黒澤さんが70ミリで撮りたかったという気持が痛切にわかります。
公開されたときは、わたし、新米映画記者でして、来日した主演俳優と黒澤さんの座談会という、先輩がたてた企画を大緊張でお手伝いしたのが個人的な思い出です。だから来日したおふたり、デルス役のマキシム・ムンズク、隊長役のユーリー・サローミンと、いまでも資料なしでお名前を書けます。ムンズクさんは実物も、映画とほぼ同じイメージで、黒澤さんを心から尊敬している様子、とても純朴な方でした。
デルスの、自然とともにあるというアニミズム的な生き方や、描かれた世界はいまこそ受け入れられる考え方です。新鮮なのはプリントの状態だけでなく、映画もまるで古くありません。それにしてもどうやって撮ったのかが知りたくなり、帰りに八重洲ブックセンターで『黒澤明 樹海の迷宮』というこの映画の全記録を買いました。野上照代他の共著。600ページを越える大冊です。
20世紀初頭の帝政時代ロシア、極東のウスリー地方を調査した軍人の探検記を映画化。その軍人と、ガイド役だった現地人デルスとの友情物語です。シベリアの大自然の映像が本当にすばらしい。黒澤さんが70ミリで撮りたかったという気持が痛切にわかります。
公開されたときは、わたし、新米映画記者でして、来日した主演俳優と黒澤さんの座談会という、先輩がたてた企画を大緊張でお手伝いしたのが個人的な思い出です。だから来日したおふたり、デルス役のマキシム・ムンズク、隊長役のユーリー・サローミンと、いまでも資料なしでお名前を書けます。ムンズクさんは実物も、映画とほぼ同じイメージで、黒澤さんを心から尊敬している様子、とても純朴な方でした。
デルスの、自然とともにあるというアニミズム的な生き方や、描かれた世界はいまこそ受け入れられる考え方です。新鮮なのはプリントの状態だけでなく、映画もまるで古くありません。それにしてもどうやって撮ったのかが知りたくなり、帰りに八重洲ブックセンターで『黒澤明 樹海の迷宮』というこの映画の全記録を買いました。野上照代他の共著。600ページを越える大冊です。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます