半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第97話

2022-08-25 08:01:45 | webブログ

バレエ教師の半澤です。

平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、水曜日、金曜日の
夕方5時20分は子供の初級、夜7時から中級レベルのレッスンです。
土曜日は朝11時からのレッスン、夕方6時です。ポアントもあります。
日曜日と祭日も朝11時から初級のレッスン、ポアントもあります。

皆さま、お待ちしております!

ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)

テラコヤプラスで紹介されました。https://terakoya.ameba.jp/a000001572/

私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/

連絡をお待ちしてますね!

2022年12月27日(火曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

バリエーションは「ライモンダ」からの夢のVaです。静かな曲調でありながら
流れるような振付が実に魅力的です。

男性陣は「海賊」からアリのVaです!

一歩一歩ゆっくりと楽しみながら踊りましょう!
さ、やりましょう!

連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
ビンゴ!
第97話
「ああ、お腹が空いた…何処かで朝食を摂らない
とな…」道沿いにある店の中からモクモクと煙が
出ている。「おっ、何か焼いているのか?
それとも煮ているのかな?」店に入ると10人
くらいが列を作って並んでいた。店の中に大型の
ガラスケースがどーんと置いてあるのだが、その
ケースの中には商品が何もない。

テレビのニュースで「今のソ連には食べ物が非常に
少ない…」という事を見ていたから驚きはしなかった。
では、この人たちは一体何の為に並んでいるのか?
煙の出所を見るとそこに大きな釜があり、とても
良い匂いがする。この匂いはきっと肉を茹でている
のだろう。匂いの正体を知るために並んで待っている
人たちの前を素通りして従業員に聞こうとした。

順番でも抜かされたかのように凄い形相しながら
ショージを見つめるおじさんやおばさん。
「すみませんが、その釜の中には何が入っているの
ですか?」と聞くと男の店員が面倒くさそうに声も
出さずに釜の中から引き揚げた物は大きなソーセージだ。
「うわ、美味そう!」

このソーセージとコーヒーを買おうとしてショージも
列に並び、レジで代金を払うためにルーブル紙幣を
数枚出した。「これで間に合いますか?」と聞いたら
レジ係のおばちゃんが怖い顔をしてショージを睨んだ。
「お札なんか要らないんだよ!ポケットの中のコインを
出せ!」とレジの中のコインを手でつかみジャラジャラ
とレジの中に落とした。買ってもらうという意識では
なく、売ってやるのだという態度であるがたてつく事は
出来なかった。

ショージはソーセージが食べたかったので黙って
持っている全てのコインをおばちゃんに差し出すと
ショージの手からおばちゃんが必要な分だけコインを
取った。ソーセージにかぶりつくとその絶妙な
美味しさと熱さだ。豚の脂身が良く煮えていて
肉汁がジュワーッと出て来て唇と舌が火傷しそうな
ほど熱い。「よしっ、もう一本食べよう!」と残りの
ソーセージを一気に口に押し込み「ゲホッ、ゲホッ!」
となりながら再び列に並んだ。

朝食を食べ終え、ボリショイ劇場へと向かおうと
した矢先、道沿いの向こうの建物の前に大きなポスター
にバレエの宣伝がしてある。そのポスターの絵で
バレエだという事が分かるのだが生憎ショージは
近眼の乱視だからはっきりとは見えなかった。
「ボリショイバレエの公演でも宣伝しているのかな?」
と思ったら、それは建物の入口に近づくにつれてもっと
はっきりと見えて来た。

どうやらボリショイバレエとは関係が無さそうな
ポスターだ。そしてこの建物には入口の上にバレ
リーナたちが踊っている絵の看板が付いてある。
入口はまだ朝だったから閉まっていた。「バレエの
ポスターと看板?ここでやっているっていう事か?
こんな四角いビルの中で…ってことは、もしかしたら…」

ショージは暫し考え込んだ。以前、スペインのバルセロナ
を訪れた事があるのだが、道行く人に「すみません、
劇場は何処ですか?」と訊ねると、そのおじさんが「君は
不思議な事を聞く人だね…君の立っているその場所が
劇場の入り口なのに…」ショージはとても驚いた。
それを今、思い出したのだ。

「そうか…この普通のオフィスビルみたいな建物は
あのバルセロナの劇場の時と同じように、建物の外観の
見栄えが劇場らしくないのに実は建物は二重構造に
なっていて、実際に建物の中に入って行けばちゃんと
劇場が存在してるのかもしれない…」と直感したのだ。
バルセロナのオペラ座の劇場は外側からでは、その
建物の中に目を見張るほどの素晴らしい円形劇場がある
なんてツーリストには絶対想像が付かないほど普通の
古い四角いオフィスビルなのだ。

だが、そのビルの中に足を踏み入れ、更に奥深くに
入って行くと突然巨大な空間が現れ、しかもその内部には
ふんだんに美しい金細工の施された目を見張る様な
素晴らしい円形劇場があるのを見てショージは度肝を
抜かされた事があった。そういう経験から今、モスクワの
この建物の裏側に行けば関係者入口があるのじゃないかと
建物に沿ってビルの背後に廻った。
(つづく)



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