半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!) 第105話

2024-10-02 08:10:47 | webブログ


バレエ教師の半澤です。
火曜日から土曜日までの朝は11時からレッスンやってます。
水曜日と金曜日の5時20分からは、小学生を対象とした
レッスンをやってます。
夜は火曜日から金曜日まで7時からです。土曜日は夕方の6時からです。
祭日は月曜日も他の曜日でも朝11時からです。


皆さま、お待ちしております!


ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP http://hanzanov.com/index.html
(オフィシャル ウエブサイト)


私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp
http://fanblogs.jp/hanzawaballet3939/



連絡をお待ちしてますね!


2024年12月28日(土曜日)寝屋川市民会館にて
半澤正司オープンバレエスタジオの発表会があります。


Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。


スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。


バリエーションは「眠り」から「リラの精」のバリエーションです。
男子も自分の好きなヴァリエーションしましょう!
さ、やりましょう!!


連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp


ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
エンジェル
第105話
マイナス38度の豪雪に変わりだした天気の中、
ショージは芸術監督のユーリー・グリゴローヴィチ氏
だけが通る事の許された門の前に佇み、もしグリゴロー
ヴィチ氏に会えたとしたならば何と言おうかと考えた。
右手をサッと差し出し握手の用意…「これじゃ、
あんたと俺は対等だ!の意味になっちゃうか…それとも、
ハ~イ、アイアム、ショージ!アンド アイ ノウ 
ユー!こんな軽薄な言動をバレエ界の頂点に立つ
グリゴローヴィチ氏に言ったら彼はどういう表情で
どんな言葉が返って来るか?ああ…馬鹿ほど怖いものは
無い。」


グリゴローヴィチ氏にだけ許された門の前に佇むが、
そこには門衛などは一人もいない。中側から自動で
ロックされる重い門だ。ガラスドアーから中を覗き見て
少し緊張しながら考えた。「果たして僕は世界の頂点に
君臨するユーリー・グリゴローヴィチ氏に会えるのかな…」
不安で一杯だった。勿論約束なども取りつけておらず、
ショージが勝手に押しかけて来ている訳だからグリゴロー
ヴィチ氏には会えなくても当然である。


そしてそこにいる事、僅かに3分だった。中に誰かが
通る姿を発見した。紛れもなくバレエダンサーで
稽古着のままである。ショージさえ、モスコウスキー・
バリェット(モスクワ国立バレエ団)で既に稽古を
済ませて暫くの時間が経ち、爺さんたちとも関係者
入口で再会して来た事を時間的に考えれば向こうに
歩く女性ダンサーが稽古を既に終えていても何ら
不思議はない。レオタード姿で歩いているのは
リハーサルの合間なのかもしれない。


ショージがドアーの前に突っ立っていると、通り過ぎ
ようとした女性がドアーの外側に立っているショージに
気が付いた…と、2人の目が一直線に繋がった。だが小柄な
アジア人を見て「何よ、あのノミみたいな人は?」と
過ぎ去ったとしてもおかしくはない。このケースも十中八九
そうであろう…とショージは予想した。この門は芸術監督
以外は開かずの門なのだからだ。


しかし「お~っ!」彼女のつま先がこちらに方向転換した。
そしてこっちにツカツカとやって来る。「そうそう…
こっちまで、こっちまで…」この瞬間にエンジェルが
ショージに降りて来たのだ。チャンスというのは突然に
やって来るものなのだ。そして人生に一度しか無い
チャンスは逃す訳には行かない。遠慮などしたら、もう
二度とラッキーは来ないかも知れないからだ。「でも、
もしかしたらドアーの前で反転してまた行ってしまうかも
知れない…」


ショージはガラス越しに黙ってその電気も点いていない
暗い通路を一直線にショージに向かって来るバレエダンサー
をじっと見た。


グリーンの瞳


もし、彼女がショージに向かって来なくて、こっちの
方向に違う用があって反転してしまうのならショージは
ガラスを叩こうと決めた。「お~っ、来た!」女性が
ドアーの前でロックを外した。彼女がショージのために
開かずの門を開いたのだ。ショージは開いたドアーの前に
立って呆然と女性を見つめた。するとショージの想定していた
「何か用なのですか?」の言葉では無く、彼女はショージを
見るなり、「まあ、あなたなの!?久しぶりだこと!」と
言いながらショージを羽交い絞めにするようにグッと
ダイレクトに彼女の胸に抱き、頬に熱いキスまでしたのだ。


ショージは驚きが頂点に達し、何が起きてるのかサッパリ
分からなかった。ショージはこの世界的なバレリーナとは
面識は無かったからだ。彼女の完全なる勘違いである。
これはショージの憶測に過ぎないが「ボリショイバレエ団、
または個人的にこの女性ダンサーを日本に招聘した人と
勘違いしたのか…?」だが、その女性のグリーンの瞳に
ウットリとしながら、どんな勘違いであろうと、絶世の
美女に抱擁されながらキスを受けるのは男性にしてみれば
誰だって嬉しいものである。ただ興奮で頭の中が真っ白に
なってしまった。
(つづく)



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