半澤正司オープンバレエスタジオ

20歳の青年がヨーロッパでレストランで皿洗いをしながら、やがて自分はプロのバレエダンサーになりたい…!と夢を追うドラマ。

ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)第68話

2019-03-12 09:08:36 | webブログ
おはようございます、バレエ教師の半澤です!

皆様、4月3日より新しくキッズクラス(3歳から)、そしてジュニアクラス(小学生)
が開設します!講師は小野杏菜です。たくさんのコンクールでも受賞歴があり、
魅力たっぷりなレッスンになりますよ!どうぞよろしくお願い致します。

通常の平日は朝は11時から初中級レベルのレッスン、夕方5時20分から初級レベルの
レッスン、夜7時から中級レベルのレッスンがあります。
皆さま、お待ちしております!

インスタグラム https://www.instagram.com/hanzawashoji_openballet/?hl=ja
ホームページ半澤正司オープンバレエスタジオHP
(オフィシャル ウエブサイト) オフィシャルサイトハピタス
その買うを、もっとハッピーに。 | ハピタス
皆様、2019年12月26日(木)に私の発表会があります。
もし、良かったら出演してみませんか?バリエーションでも良いですし、
グランパドドゥでも良いですよ!もちろんコンテンポラリーでも
良いですし、オペラでも舞台で歌います?
どうぞ、どんどん出演してください。
私のメールアドレスです。
rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

連絡をお待ちしてますね!!

Dream….but no more dream!
半澤オープンバレエスタジオは大人から始めた方でも、子供でも、どなたにでも
オープンなレッスンスタジオです。また、いずれヨーロッパやアメリカ、世界の
どこかでプロフェッショナルとして、踊りたい…と、夢をお持ちの方も私は、
応援させて戴きます!
また、大人の初心者の方も、まだした事がないんだけれども…と言う方も、大歓迎して
おりますので是非いらしてください。お待ち申し上げております。

スタジオ所在地は谷町4丁目の駅の6番出口を出たら、中央大通り沿いに坂を下り
、最初の信号を右折して直ぐに左折です。50メートル歩いたら右手にあります。

日曜日のバリエーションは眠りの森の見所から妖精リラのバリエーションです。
ではクリスタル・ルームでお待ちしておりますね
連絡先rudolf-hanzanov@zeus.eonet.ne.jp

ハピタス
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ブルーカーテンの向こう側…(男バレエダンサーの珍道中!)
イタリアへダッシュ!怪しい豆
第68話
ロシアからフィンランド、スウェーデン、デンマーク、
ドイツ、スイスを通過してやっと懐かしいイタリアへ
と帰って来た。長かった夏休みの武者修行の後の
レッジオエミリアは新鮮に見えた。やはりイタリアは
賑やかで目に飛び込んで来る色は他のどの国よりも
ずば抜けて綺麗だ。

 アパートの中で一緒に共同生活をしている黒人
ダンサーのランドルと白人ダンサーのロバートが、
既に明日から始まるバレエ団のリハーサルのために
戻って来ているだろうと予想しながら「ハーイ!
アイムホーム!」(ただいまー!!)と声を出して
玄関に入って行った。すると案の定ロバートが
出て来てロックを外してくれたが、エプロンを着けて
いて何やら良い匂いがする。

キッチンで赤ちゃんが入れるほどの特大の鍋を
使ってロバートが料理しているのだ。「ロバート、
一体何作ってんの?」と聞くと、「豆だよ!
明日からのリハーサルでは体力が物を言うからな!
体力が最後まで残っている者が、結局は勝ちって
事さ!」ロバートは豆をかき混ぜながら言った。

「ショージ、考えてもみろよ…、仮に、仮に
だけどな?あのフランチェスコがさ、休み明けで
怪我でもしてみろよ、(フランチェスコは、
プリンシパルでバレエ団で最も格が上のダンサー)
ディレクターはさ、誰を彼の代役にするかな~?」
ショージは思わずロバートの横顔を「え…!?」
凝視した。ロバートは至って平然と味見しながら、
豆を一つ口に放り込み、「この豆はね、そう言う
夢の豆でもあるんだ…!」
 
 どちらかと言えば、ずんぐりむっくりのこの
ロバートがフランチェスコのパートを踊っている
事を想像するとショージはブルブルと武者震いが
出たが、「そう言う豆なら僕も一つ…」と手を
出すとパチンと叩かれショージが摘まんだその
豆を鍋に戻してしまった。

ロバートは、黙々と彼の怪しげな豆をかき混ぜて
いる。「ショウジはこの休みに何処で何をして
いたの?」ショージはニヤニヤと笑いながら、
ロシアからの土産を黒人ダンサーのランドルと
白人ダンサーのロバートに手渡した。二人とも
暫くバッジを見ると、目をまん丸くさせて
USSRの意味に唖然としていた。日本人に
だけでは無く、西側の何処の国の人々にとっても
ソビエト連邦には入る事は出来ないからだ。この
ショージを含めた3人は、その晩は遅くまで
ロシアのレーニングラードの話で盛り上がった。

1986年 11月上旬 胸に仕舞ってあるこの思い…

イタリアの小さな街、レッジオエミリアにある
バレエ団に初めてプロのダンサーとして 雇って
貰ってから1年半の歳月が経った。アパートには、
ショージとランドル…そしてロバート…と仲良く、
時には極度のストレスのせいの口争いなどもあったが、
それでも3人ともバレエが何より大好きで可笑しな
共同生活をした。

そんな中、ショージはバレエ団が休暇の度に
あちこちの他のバレエ団に武者修行をして周った。
自分の想像を絶する世界がある事を目の当たりにした。
(つづく)