日本富貴蘭會の銘鑑に興味がない方には、「なんのこっちゃ」でしょうね
「此の表(編)にもれたるものは後編に記(出)す」
と「日本富貴蘭會 銘鑑」の欄外に記載があります。
...
後編がないじゃん
ということで、日本富貴蘭會の銘鑑をニラメッコして作ってみました
以下の銘鑑は手元にありません。どなたか複製物をお譲りください
第3、5、10、14、16、17、18、20、22、23、36号
他にも除外された品種や間違いもあるかもしれません。その場合はご指摘ください。修正していきます。2024年3月14日解説文を追記。
後編(絶種、類似品などによる除外)皇海 大江丸 針熨斗 青光墨覆輪 玉箕 金剛殿 御城錦 光明殿(晃明殿) 摺墨 八千代 浪花獅子 御所錦 萬國司 寶船 氷室錦 (氷宝錦) 松島錦 都羽二重中斑 万才司 辨財天 新月殿 湖東殿 大極殿 (墨流縞) 彦根靑王 白瀧 靑軸紺覆 蜀光錦 三光殿(三合丸) 乙姫 靑軸髙隈 伊豆覆輪 黄金錦 伊勢錦 晃麗殿 晃陽殿 天橋 楊貴妃 白王覆輪
(銘変更による除外)東洋殿 建国殿縞 朝鮮鉄 青軸朝鮮鉄 太陽殿覆輪 朝日殿覆輪 浪花獅子白中斑 浪花獅子白斑 キリン丸 冨士中斑 黒光殿 大同丸 大江丸覆輪 干網 東覆輪 針葉獅子(57品種)
(絶種した品種を同銘(同音読み)で登録の可能性あり)>黒牡丹 烏帽子丸 楊貴姫 鯱甲龍 白皇覆輪(白王覆輪と同音読み)
※裏甲龍は過去の日本富貴蘭會銘鑑には記載なし(今のところ)
※1は書籍「東洋蘭と西洋蘭
石井勇義編(實際園藝叢書 第14編)金正堂、1935年発行」の「風蘭の培養と品種」東京 山崎天然 氏の解説から転載。
※2は冨貴蘭銘鑑 第壹號 大日本冨貴蘭聯合會 昭和拾四年春撰-平成30(2018)年5月20日 日本富貴蘭会複製から転載。
※3書籍「愛蔵私家本 風蘭(角谷新次、榊莫山共著 昭和61(1986)年9月25日初版、平成元(1989)年10月26日再販、発行所:雅草園)」から引用
(除外)太字
・皇海(こうかい、第2〜55号)
葉は並葉で中型。付けは月型、泥軸、泥根。大きく湾曲する姿。紺性は浅く葉肉は薄い。大波青海に似るが相違点は葉幅が狭いこと。
葉は並葉で中型。付けは月型、泥軸、泥根。大きく湾曲する姿。紺性は浅く葉肉は薄い。大波青海に似るが相違点は葉幅が狭いこと。
◇
・大江丸(おおえまる、第43〜55号。第3か4か5号)
大江丸縞の母種もしくは青。
・大江丸(おおえまる、第43〜55号。第3か4か5号)
大江丸縞の母種もしくは青。
◇
・針熨斗(はりのし、第21〜55号)
針葉で月型、泥軸、泥根。
◇
・青光墨覆輪(せいこうぼくふくりん、第1〜36か37号)
青光墨の覆輪
◇
・玉箕(たまみの、第1号〜30号)
「羽衣」系の変化種(縞)か。
針葉で月型、泥軸、泥根。
◇
・青光墨覆輪(せいこうぼくふくりん、第1〜36か37号)
青光墨の覆輪
◇
・玉箕(たまみの、第1号〜30号)
「羽衣」系の変化種(縞)か。
【玉箕(たまみの)別名砂子縞、別名綾波錦、別名玉簑 姫葉にて葉型並、黄地に靑散斑縞の入りたるものなり。此品は往時伊勢國一志郡阿坂村龍天宮の農夫同村山林中にて發見したるを飯南郡田村龜之助氏の手に移り愛培し居りたるを、同國中島氏より𨍭々尾張福嶋氏の手に移り玉箕と改稱したるものなり。】※1
【(前略)柄の派手なのを、「羽衣(はごろも)」と呼び、斑縞だけになったものである。】※3
◇
・金剛殿(こんごうでん、第27号)
【金剛殿(こんがうでん)立葉にて葉形細小葉先鋭く當晴せ茶絲覆輪貴品なり岐阜より產出したるものなり。】※1
◇
・御城錦(ごじょうにしき、第1〜27号)
【(前略)柄の派手なのを、「羽衣(はごろも)」と呼び、斑縞だけになったものである。】※3
◇
・金剛殿(こんごうでん、第27号)
【金剛殿(こんがうでん)立葉にて葉形細小葉先鋭く當晴せ茶絲覆輪貴品なり岐阜より產出したるものなり。】※1
◇
・御城錦(ごじょうにしき、第1〜27号)
「慶賀」の母種。「御城覆輪」の母種は「正宗」で関係はない。
【御城錦(ごじやうにしき)立葉にて葉巾廣く、葉丈長く葉肉厚く强し、飛白斑縞なり、此品慶應年間伊勢松阪城の古木に寄生したるを、鷹部庄の服部氏の採取したるものなり、素と白片縞蓬斑のものたり、後魚町宮原氏譲受け「御城錦」と命名したるものなりと云ふ。】※1
【慶賀(けいが)立葉にて葉形並、葉勢鋭く白地に靑色の総散斑「御城錦」より出ず。】※1
◇
・晃明殿(こうめいでん、第22か23〜25号)
光明殿と同じか。
・光明殿(こうめいでん、第1〜19か20号)
【八重衣 総散斑縞】※3
◇
・摺墨(するすみ、第3か4号〜21号)
「墨流」の小型上芸品。
【黑流(すみながし)葉形並、靑軸にて葉の表裏に黑を現はす、產地不詳。】※1
【鳳歴(ほうれき)別名摺墨、別名干網 葉丈短く葉先丸く靑軸にて葉の表裏に頗る鮮明緻密なる黑を現はす前記黑流より出でたるもの、產地不詳。】※1
◇
・八千代(やちよ、第1〜19か20号)
【八千代(やちよ)葉形並、葉肉頗る厚く强く全體に多分の紺色を含む羆の親草なりと云ふ説あるも一説に羆は元伊勢國山田五十鈴川畔より出てたるに相違なきも當時其所有者は親草を固く祕して何人にも告げずして終に永眠したり後人羆の出でたりと謂ふ山を探索して遂󠄂に八千代を得其形態の似通ひたるより之れ正に羆の親草なりと謂ひ傳へたりとか。(羆との關係眞否明かならず)】※1
◇
・浪花獅子(なにわじし、第1〜19か20号)
【浪花獅子(なにはじし)細長き狂ひ葉にて葉肉厚く强し攝津國より產出したるものなり。】※1
◇
・御所錦(ごしょにしき、第5か6〜19か20号)
【御城錦(ごじやうにしき)立葉にて葉巾廣く、葉丈長く葉肉厚く强し、飛白斑縞なり、此品慶應年間伊勢松阪城の古木に寄生したるを、鷹部庄の服部氏の採取したるものなり、素と白片縞蓬斑のものたり、後魚町宮原氏譲受け「御城錦」と命名したるものなりと云ふ。】※1
【慶賀(けいが)立葉にて葉形並、葉勢鋭く白地に靑色の総散斑「御城錦」より出ず。】※1
◇
・晃明殿(こうめいでん、第22か23〜25号)
光明殿と同じか。
・光明殿(こうめいでん、第1〜19か20号)
【八重衣 総散斑縞】※3
◇
・摺墨(するすみ、第3か4号〜21号)
「墨流」の小型上芸品。
【黑流(すみながし)葉形並、靑軸にて葉の表裏に黑を現はす、產地不詳。】※1
【鳳歴(ほうれき)別名摺墨、別名干網 葉丈短く葉先丸く靑軸にて葉の表裏に頗る鮮明緻密なる黑を現はす前記黑流より出でたるもの、產地不詳。】※1
◇
・八千代(やちよ、第1〜19か20号)
【八千代(やちよ)葉形並、葉肉頗る厚く强く全體に多分の紺色を含む羆の親草なりと云ふ説あるも一説に羆は元伊勢國山田五十鈴川畔より出てたるに相違なきも當時其所有者は親草を固く祕して何人にも告げずして終に永眠したり後人羆の出でたりと謂ふ山を探索して遂󠄂に八千代を得其形態の似通ひたるより之れ正に羆の親草なりと謂ひ傳へたりとか。(羆との關係眞否明かならず)】※1
◇
・浪花獅子(なにわじし、第1〜19か20号)
【浪花獅子(なにはじし)細長き狂ひ葉にて葉肉厚く强し攝津國より產出したるものなり。】※1
◇
・御所錦(ごしょにしき、第5か6〜19か20号)
【御所錦(ごしょにしき)姫葉にて葉巾廣く葉丈長く葉肉厚く當晴せ白縞貴品なり、京都產。(當今見當らず)】※1
◇
・萬國司(ばんこくつかさ、第1〜15、16、17、18号のいずれか)
◇
・萬國司(ばんこくつかさ、第1〜15、16、17、18号のいずれか)
【萬國司(ばんこくつかさ)別名朝鮮覆輪 姫葉にて葉巾極めて狭く葉丈長葉肉厚く葉艶好く、出芽浅黄にて後ち紺縞となる古葉には葉表に割條を生ず、弘化年間尾張國より出す。貴品なり。】※1
◇
・寶船(たからぶね、第1〜15、16、17、18号のいずれか)
◇
・寶船(たからぶね、第1〜15、16、17、18号のいずれか)
「羽衣」系の変化種(黄地紺散斑)か。
【寶船(たからぶね)新葉は立葉なるも古葉となるに從い漸次姫葉となる葉巾廣く葉丈長く葉肉厚く黄地に靑絣縞玉箕に似せたる物なり、產地不詳。】※1
◇
・氷室錦(ひむろにしき、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
貫雪の上芸品種か。
【氷室錦(ひむろにしき)姫葉にて葉形並、紅軸にて少し黄色を含む白縞なり、氷室の郷より產出したものなり。】※1
・氷宝錦(ひほうにしき、19か20号)
氷室錦の誤植か。
◇
・松島錦(まつしまにしき、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
【松島錦(まつしまにしき)姫葉にて葉巾狭く葉丈短く、黄縞なり。(當今見當らず)】※1
◇
・都羽二重中斑(みやこはぶたえなかふ、第10か11〜15、16、17、18号のいずれか)
都羽二重の中斑芸。
◇
・万才司(ばんざいつかさ、第3か4〜12)不明。
◇
・辨財天(べんざいてん、第3か4〜12号)
【辨財天(べんざいてん)姫葉にて靑軸葉形並、雪白の線一條又は二條を通す貴品なり、尾張國より產出したるものなり。】※1
◇
・新月殿(しんげつでん、第3か4〜12号)
【新月殿(しんげつでん)前記羆覆輪の覆輪消へて黄虎の現はれたるものなり。】※1
◇
・湖東殿(ことうでん、第1〜9か10号)
不明。
◇
・大極殿(だいごくでん、第2〜9か10号<第3、10号未入手>)
【墨流縞改メ】※銘鑑2号に記載
←墨流縞(すみながしのしま、第1号)
【墨流縞(すみながしのしま)葉巾狭く葉丈長く葉勢強く葉全體に紺色を含み葉に小線あり黄金縞にて葉の表裏共に墨を流し地葉より天葉に至る迄悉く赤味を帯たる泥軸、貴品なり、明治初年小安堂理平なる人讃岐國より發見したるものなり。(因に墨流縞は墨流より出でたるものなりとの説と右は誤謬にて全然別種のものなりとの二説あり後者の方正常なるが如し)】※1
◇
・彦根靑王(ひこねせいおう、第5か6〜9か10号)
不明。
◇
・白瀧(しらたき、第5か6〜9か10号)
【白瀧(しらたき)姫葉にて葉丈長く薄し葉巾並、當晴せ白縞都羽二重より出す貴品なり、京都東山より產出したるものなり。(當今見當らず)】※1
◇
・靑軸紺覆(あおじくこんぷく、第3か4〜7号)
【靑軸紺覆(あをぢじくこんぷく)立葉にて葉は幅廣く葉丈長く、葉肉厚く靑軸にして紺縞なり、三河國より產出したるものなり。】※1
◇
・蜀光錦(しょくこうにしき、第1〜4か5号)
【蜀光錦(しょくこうにしき)立葉にて葉形並、極黄縞なり、產地不詳(當今見當らず)】※1
【錦糸笹という別名もある。】※3
◇
・三光殿(さんこうでん、第1〜4か5号)
【三光殿(さんくわぅでん)葉型並にして靑軸、黄縞、白縞、靑地との三藝結合するを以て其名あり名古屋赤堀氏にて「太陽殿」より出す。】※1
【(前略)昔、太陽殿から変化したとも、貴母殿からだとも言われていた。(後略)】※3
・三合丸(さんごうまる、第5か6〜21号)
【三合丸(さんごうまる)葉先丸く青軸、金孔雀の中斑と見ゆる貴珍品數少し。服部彦次郎氏方に愛培せられしを杉樹園山田清光氏懇望なし浜松市青山九丁氏へ納む。】※1(絶種か)
【(前略)三光殿(中略)まれに純白の縞を太めに出し、葉裏に凹凸の網目を表わしたりして、これを三合丸と呼んで珍重するむきもある(後略)】※3
◇
・乙姫(おとひめ、第1〜7号)
【乙姫(おとめひ)姫葉にて葉幅狭く葉丈短く白縞なり、產地不詳。】※1
◇
・靑軸髙隈(あおじくたかくま、第1〜4か5号)
【高隈(たかくま)別名鷹熊、白鷹 葉巾稍廣く葉巾短く當晴せ雪白の虎斑現はれ古葉となるに從つて暗むものあり、產地不詳。】※1
【靑軸高隈(あをぢくたかくま)前記高隈の靑軸のものなり。】※1
◇
・伊豆覆輪(いずふくりん、第1〜4か5号)
【伊豆覆輪(いづふくりん)姫葉にて葉巾葉肉並、葉丈長く、雪白の深覆輪 伊豆國より產出しるものなり。】※1
◇
・黄金錦(おうごんにしき、第2〜4か5号)
【黄金錦(わうごんにしき)姫葉にて葉肉薄く、葉巾葉丈並、黄虎なり、別に同名並葉極黄縞のものあり。產地不詳。(右虎のものは當今見當らず)】※1
◇
・伊勢錦(いせにしき、第1〜2か3号)
不明。
◇
・晃麗殿(こうれいでん、第1〜2か3号)
【駿河ノ変種出芽 白大覆輪白黄覆輪トナル】※2
◇
・晃陽殿(こうようでん、第1〜2か3号)
【黒光殿(国光殿)ノ白覆輪ニ変セシモノ】※2
◇
・天橋(てんきょう、第1〜2か3号)
【天橋(てんけう)葉形並、黄深覆輪、京都偕樂堂に祕藏し居りたるものなり。產地不詳。】※1
<銘変更>
【寶船(たからぶね)新葉は立葉なるも古葉となるに從い漸次姫葉となる葉巾廣く葉丈長く葉肉厚く黄地に靑絣縞玉箕に似せたる物なり、產地不詳。】※1
◇
・氷室錦(ひむろにしき、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
貫雪の上芸品種か。
【氷室錦(ひむろにしき)姫葉にて葉形並、紅軸にて少し黄色を含む白縞なり、氷室の郷より產出したものなり。】※1
・氷宝錦(ひほうにしき、19か20号)
氷室錦の誤植か。
◇
・松島錦(まつしまにしき、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
【松島錦(まつしまにしき)姫葉にて葉巾狭く葉丈短く、黄縞なり。(當今見當らず)】※1
◇
・都羽二重中斑(みやこはぶたえなかふ、第10か11〜15、16、17、18号のいずれか)
都羽二重の中斑芸。
◇
・万才司(ばんざいつかさ、第3か4〜12)不明。
◇
・辨財天(べんざいてん、第3か4〜12号)
【辨財天(べんざいてん)姫葉にて靑軸葉形並、雪白の線一條又は二條を通す貴品なり、尾張國より產出したるものなり。】※1
◇
・新月殿(しんげつでん、第3か4〜12号)
【新月殿(しんげつでん)前記羆覆輪の覆輪消へて黄虎の現はれたるものなり。】※1
◇
・湖東殿(ことうでん、第1〜9か10号)
不明。
◇
・大極殿(だいごくでん、第2〜9か10号<第3、10号未入手>)
【墨流縞改メ】※銘鑑2号に記載
←墨流縞(すみながしのしま、第1号)
【墨流縞(すみながしのしま)葉巾狭く葉丈長く葉勢強く葉全體に紺色を含み葉に小線あり黄金縞にて葉の表裏共に墨を流し地葉より天葉に至る迄悉く赤味を帯たる泥軸、貴品なり、明治初年小安堂理平なる人讃岐國より發見したるものなり。(因に墨流縞は墨流より出でたるものなりとの説と右は誤謬にて全然別種のものなりとの二説あり後者の方正常なるが如し)】※1
◇
・彦根靑王(ひこねせいおう、第5か6〜9か10号)
不明。
◇
・白瀧(しらたき、第5か6〜9か10号)
【白瀧(しらたき)姫葉にて葉丈長く薄し葉巾並、當晴せ白縞都羽二重より出す貴品なり、京都東山より產出したるものなり。(當今見當らず)】※1
◇
・靑軸紺覆(あおじくこんぷく、第3か4〜7号)
【靑軸紺覆(あをぢじくこんぷく)立葉にて葉は幅廣く葉丈長く、葉肉厚く靑軸にして紺縞なり、三河國より產出したるものなり。】※1
◇
・蜀光錦(しょくこうにしき、第1〜4か5号)
【蜀光錦(しょくこうにしき)立葉にて葉形並、極黄縞なり、產地不詳(當今見當らず)】※1
【錦糸笹という別名もある。】※3
◇
・三光殿(さんこうでん、第1〜4か5号)
【三光殿(さんくわぅでん)葉型並にして靑軸、黄縞、白縞、靑地との三藝結合するを以て其名あり名古屋赤堀氏にて「太陽殿」より出す。】※1
【(前略)昔、太陽殿から変化したとも、貴母殿からだとも言われていた。(後略)】※3
・三合丸(さんごうまる、第5か6〜21号)
【三合丸(さんごうまる)葉先丸く青軸、金孔雀の中斑と見ゆる貴珍品數少し。服部彦次郎氏方に愛培せられしを杉樹園山田清光氏懇望なし浜松市青山九丁氏へ納む。】※1(絶種か)
【(前略)三光殿(中略)まれに純白の縞を太めに出し、葉裏に凹凸の網目を表わしたりして、これを三合丸と呼んで珍重するむきもある(後略)】※3
◇
・乙姫(おとひめ、第1〜7号)
【乙姫(おとめひ)姫葉にて葉幅狭く葉丈短く白縞なり、產地不詳。】※1
◇
・靑軸髙隈(あおじくたかくま、第1〜4か5号)
【高隈(たかくま)別名鷹熊、白鷹 葉巾稍廣く葉巾短く當晴せ雪白の虎斑現はれ古葉となるに從つて暗むものあり、產地不詳。】※1
【靑軸高隈(あをぢくたかくま)前記高隈の靑軸のものなり。】※1
◇
・伊豆覆輪(いずふくりん、第1〜4か5号)
【伊豆覆輪(いづふくりん)姫葉にて葉巾葉肉並、葉丈長く、雪白の深覆輪 伊豆國より產出しるものなり。】※1
◇
・黄金錦(おうごんにしき、第2〜4か5号)
【黄金錦(わうごんにしき)姫葉にて葉肉薄く、葉巾葉丈並、黄虎なり、別に同名並葉極黄縞のものあり。產地不詳。(右虎のものは當今見當らず)】※1
◇
・伊勢錦(いせにしき、第1〜2か3号)
不明。
◇
・晃麗殿(こうれいでん、第1〜2か3号)
【駿河ノ変種出芽 白大覆輪白黄覆輪トナル】※2
◇
・晃陽殿(こうようでん、第1〜2か3号)
【黒光殿(国光殿)ノ白覆輪ニ変セシモノ】※2
◇
・天橋(てんきょう、第1〜2か3号)
【天橋(てんけう)葉形並、黄深覆輪、京都偕樂堂に祕藏し居りたるものなり。產地不詳。】※1
<銘変更>
・東洋殿(とうようでん、第73〜75号)
←東洋殿(とうようでん、第71、72号)?
←東陽殿(とうようでん、第1〜70号)
◇
・建国殿(中透け芸、第66〜75号)と「建国(青、記載されず)」に分離
←建国殿(中透け芸、「青」が混在(第2〜65号)
・建国縞(けんこくのしま、第66〜75号)
←建国殿縞(けんこくでんしま、第49〜65号)建国殿が分離
←建国殿(けんこくでん)中透け芸、縞、「青」が混在(第2〜20、22か23か24〜48号)
◇
・鎧通し(よろいどおし、第54〜75号)
← 朝鮮鉄(ちょうせんてつ、第1〜53号)
◇
・青軸鎧通し(あおじくよろいどおし、第54〜75号)
← 青軸朝鮮鉄(あおじくちょうせんてつ、第10か11〜53号)
◇
・太陽覆輪(たいようふくりん、第45〜75号)
←太陽殿覆輪(たいようでんふくりん、第43〜44号)
◇
・朝日覆輪(あさひふくりん、第47〜75号)
←朝日殿覆輪(あさひでんふくりん、第43〜46号)
◇
・浪速獅子白中斑(なにわじししろなかふ、第60〜75号)
←浪花獅子白中斑(なにわじししろなかふ、第34〜59号)
←浪花獅子白斑(なにわじししろふ、1〜33号)
◇
・麒麟丸(きりんまる、第34〜75号)
←?キリン丸(きりんまる、第19か20号)
◇
・鳳(おおとり、第16、17、18、19号のいずれか〜75号)
← 冨士中斑(ふじなかふ、第8〜15、16、17、18号のいずれか)
◇
・国光殿(こっこうでん、第4〜75号)
←黒光殿(こっこうでん、第1〜3号)
◇
・大洞丸(だいどうまる、第44〜75号)
←大同丸(だいどうまる、第43号)
←第5か6号で除外
←第3か4か5号で再登録
←第2号で除外
←大江丸覆輪(おおえまるふくりん、第1号)
◇
・帝(みかど、第16、17、18、19、20号のいずれか〜75号)
←大江丸中斑(おおえまるなかふ、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
←帝(第1〜4か5号)
←東洋殿(とうようでん、第71、72号)?
←東陽殿(とうようでん、第1〜70号)
◇
・建国殿(中透け芸、第66〜75号)と「建国(青、記載されず)」に分離
←建国殿(中透け芸、「青」が混在(第2〜65号)
・建国縞(けんこくのしま、第66〜75号)
←建国殿縞(けんこくでんしま、第49〜65号)建国殿が分離
←建国殿(けんこくでん)中透け芸、縞、「青」が混在(第2〜20、22か23か24〜48号)
◇
・鎧通し(よろいどおし、第54〜75号)
← 朝鮮鉄(ちょうせんてつ、第1〜53号)
◇
・青軸鎧通し(あおじくよろいどおし、第54〜75号)
← 青軸朝鮮鉄(あおじくちょうせんてつ、第10か11〜53号)
◇
・太陽覆輪(たいようふくりん、第45〜75号)
←太陽殿覆輪(たいようでんふくりん、第43〜44号)
◇
・朝日覆輪(あさひふくりん、第47〜75号)
←朝日殿覆輪(あさひでんふくりん、第43〜46号)
◇
・浪速獅子白中斑(なにわじししろなかふ、第60〜75号)
←浪花獅子白中斑(なにわじししろなかふ、第34〜59号)
←浪花獅子白斑(なにわじししろふ、1〜33号)
◇
・麒麟丸(きりんまる、第34〜75号)
←?キリン丸(きりんまる、第19か20号)
◇
・鳳(おおとり、第16、17、18、19号のいずれか〜75号)
← 冨士中斑(ふじなかふ、第8〜15、16、17、18号のいずれか)
◇
・国光殿(こっこうでん、第4〜75号)
←黒光殿(こっこうでん、第1〜3号)
◇
・大洞丸(だいどうまる、第44〜75号)
←大同丸(だいどうまる、第43号)
←第5か6号で除外
←第3か4か5号で再登録
←第2号で除外
←大江丸覆輪(おおえまるふくりん、第1号)
◇
・帝(みかど、第16、17、18、19、20号のいずれか〜75号)
←大江丸中斑(おおえまるなかふ、第5か6〜15、16、17、18号のいずれか)
←帝(第1〜4か5号)
◇
・穂波獅子(ほなみじし、第22か23か24〜75号)
←?針葉獅子(はりばじし、第1〜21、22、23のいずれか)
←?針葉獅子(はりばじし、第1〜21、22、23のいずれか)
【針葉獅子(はりばじし)狂い葉にて葉形丸く細小針の如し、阿波國より產出したるものなり。】※1
◇
・湖東覆輪<第22、23、24号のいずれか〜75号>
←東覆輪(あずまふくりん/ひがしふくりん? 、第8〜13号<第10号未入手>)
←湖東覆輪(ことうふくりん、第1〜7号<第5号未入手>)
<再登録>
・瑞晶(ずいしょう、第62〜75号、第1〜49号)
<瑞晶(ずゐしやう)葉形並、紅軸にて雪白の覆輪 產地不詳。>※1
◇
・宝剱(ほうけん、第38〜75号。第1〜2か3号)貫雪の変わり。
◇
・青軸羆(あおじくひぐま、第35〜75号)
「青光墨」の変化種か。葉裏に墨を流す。天葉は灰色がかった白色の中透けで伸びて後に暗んで紺覆輪となる。月型付け、青軸、白根。
←青軸羆(あおじくひぐま、第?〜?号)
◇
・羅因の光(らいんのひかり、第14か15号〜75号)
←<第13か14号で一時除外>
←羅因ノ光(第8〜12号)
◇
◇
・湖東覆輪<第22、23、24号のいずれか〜75号>
←東覆輪(あずまふくりん/ひがしふくりん? 、第8〜13号<第10号未入手>)
←湖東覆輪(ことうふくりん、第1〜7号<第5号未入手>)
<再登録>
・瑞晶(ずいしょう、第62〜75号、第1〜49号)
<瑞晶(ずゐしやう)葉形並、紅軸にて雪白の覆輪 產地不詳。>※1
◇
・宝剱(ほうけん、第38〜75号。第1〜2か3号)貫雪の変わり。
◇
・青軸羆(あおじくひぐま、第35〜75号)
「青光墨」の変化種か。葉裏に墨を流す。天葉は灰色がかった白色の中透けで伸びて後に暗んで紺覆輪となる。月型付け、青軸、白根。
←青軸羆(あおじくひぐま、第?〜?号)
◇
・羅因の光(らいんのひかり、第14か15号〜75号)
←<第13か14号で一時除外>
←羅因ノ光(第8〜12号)
◇
・慶賀覆輪(けいがふくりん、第43〜75号。第1〜6号)
◇
・御簾影(みすかげ、第43〜75号。第3か4〜19か20号)
◇
・織姫覆輪(おりひめふくりん、第43〜75号。第1〜34号)
◇
・金甲覆輪(きんかぶとふくりん、第43〜75号。第1〜21か22か23号)
◇
・御簾影(みすかげ、第43〜75号。第3か4〜19か20号)
◇
・織姫覆輪(おりひめふくりん、第43〜75号。第1〜34号)
◇
・金甲覆輪(きんかぶとふくりん、第43〜75号。第1〜21か22か23号)
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・黒牡丹(こくぼたん、第64〜75号)
金牡丹の母種。葉裏に墨を流す。泥軸、泥根で付けは月型。縞(後くらみの乳白縞に限る)があるものも含む。
←黒牡丹(第5か6号〜7号)現在の「黒牡丹」か。
←黒牡丹(第5か6号〜7号)現在の「黒牡丹」か。
【金牡丹(きんぼたん)葉形並、多分に紺を含む黄虎現はれ葉表に線條葉裏に黑を流す。貴品なり、此品は尾張國加藤芳松氏方にて「黑牡丹縞」より出てたりと云ふ。】※1、参考引用
現「孔雀丸」か↓
【黑牡丹(こくぼたん)丸葉にて葉肉頗る厚く葉丈短く葉巾廣く砂子地にて葉の中央凹曲して皿形に受け筬詰り葉裏に墨を流す、產地不詳。
黑牡丹縞(こくぼたんじま)前記黑牡丹の極縞黄、此品大阪下寺大谷雄次郎宅にて「黑牡丹」より出ず、明治初年尾張國近藤藤四郎氏の手に移り、後ち同國谷久氏の珍重愛培したるものゝ如し。(當今見たらず)】※1
【黑牡丹(こくぼたん)丸葉にて葉肉頗る厚く葉丈短く葉巾廣く砂子地にて葉の中央凹曲して皿形に受け筬詰り葉裏に墨を流す、產地不詳。
黑牡丹縞(こくぼたんじま)前記黑牡丹の極縞黄、此品大阪下寺大谷雄次郎宅にて「黑牡丹」より出ず、明治初年尾張國近藤藤四郎氏の手に移り、後ち同國谷久氏の珍重愛培したるものゝ如し。(當今見たらず)】※1
<異種同銘で登録か(絶種した品種を同銘で登録の可能性あり)>
・烏帽子丸(えぼしまる、第10か11〜75号)
←干網(ほしあみ、第1〜9か10号)
【干網(ほしあみ)古來烏帽子丸と稱し其葉元卽ち附の部分狹小にして葉先に向て漸く擴大となり其狀恰も烏帽子の如し因て其名あり葉肉薄く之れを透かし看るときは明かに菱形の網目を認む之れが爲め明治三十年頃名古屋の福嶋重藏氏大阪の氏家市平氏其他多数の時の愛好者協議の上干網と改名したり「今日は旣に絶へたるもの如し」其後此名を惜むのゝ如し」其後此名品を惜むの餘り世間何時とはなく墨流の墨の綿密に現はれ網目模様に紛れ見へる丸葉の鳳暦なるものを干網と呼びなすに至りたるものなり。因に墨流には墨少く長葉のものと墨密に現はれ小形丸葉のものとの二種あり。】※1
←干網(ほしあみ、第1〜9か10号)
【干網(ほしあみ)古來烏帽子丸と稱し其葉元卽ち附の部分狹小にして葉先に向て漸く擴大となり其狀恰も烏帽子の如し因て其名あり葉肉薄く之れを透かし看るときは明かに菱形の網目を認む之れが爲め明治三十年頃名古屋の福嶋重藏氏大阪の氏家市平氏其他多数の時の愛好者協議の上干網と改名したり「今日は旣に絶へたるもの如し」其後此名を惜むのゝ如し」其後此名品を惜むの餘り世間何時とはなく墨流の墨の綿密に現はれ網目模様に紛れ見へる丸葉の鳳暦なるものを干網と呼びなすに至りたるものなり。因に墨流には墨少く長葉のものと墨密に現はれ小形丸葉のものとの二種あり。】※1
◇
・楊貴姫(ようきひめ、第50〜75号)
楊貴姫(ようきひめ、7号)同一品種か不明
←楊貴妃(第5か6号)
【楊貴妃(やうきひ)大姫葉にて葉巾廣く、葉丈長く、葉肉厚く青軸にて當晴せ極黄縞貴品なり、産地不詳。(當今見當らず)】※1
楊貴姫(ようきひめ、7号)同一品種か不明
←楊貴妃(第5か6号)
【楊貴妃(やうきひ)大姫葉にて葉巾廣く、葉丈長く、葉肉厚く青軸にて當晴せ極黄縞貴品なり、産地不詳。(當今見當らず)】※1
◇
・鯱甲龍(第29〜75号)同芸別種が同名で登録。第29号には新登録。「獅子甲龍」の上芸品種か。
←鯱甲龍(しゃちこうりゅう、第1〜19)絶種か
【鯱交龍(しやちかうりやう)別名鯱甲龍 狂ひ葉にて葉巾狭く、葉丈短く葉肉極めて厚く葉表に甲龍を懸け葉の容姿頗る變化に富み各葉一様ならず貴品なり、産地不詳。】※1
←鯱甲龍(しゃちこうりゅう、第1〜19)絶種か
【鯱交龍(しやちかうりやう)別名鯱甲龍 狂ひ葉にて葉巾狭く、葉丈短く葉肉極めて厚く葉表に甲龍を懸け葉の容姿頗る變化に富み各葉一様ならず貴品なり、産地不詳。】※1
◇
・白皇覆輪(はくおうふくりん、第48〜75号)
?←白王覆輪(第1〜19か20号)
【白王覆輪(はくわうふくりん)葉形並、雪白の覆輪にて凹線あり、產地不詳。(當今見當らず)】※1
?←白王覆輪(第1〜19か20号)
【白王覆輪(はくわうふくりん)葉形並、雪白の覆輪にて凹線あり、產地不詳。(當今見當らず)】※1
(参考)
裏甲龍(うらこうりゅう、第74〜75号)
葉は艶やかで肉厚。立ち葉。軸元は太く重量感がある。青軸、青根、付けは基本的に一文字。和歌山県産。
【裏甲龍(うらかふりょう)葉形並、葉の裏面に龍を懸く、產地不詳】※1
※日本富貴蘭會銘鑑に記載なし(いまのところ)
文化の継承もます。
日本富貴蘭會 銘鑑 除外品種 人知れず日本富貴蘭會の銘鑑から除外された品種。「後編に記す」とあるが後編が存在しないのか。登録は華々しいが除外された品種が忘れられるのはさびしいので私製版を作ってみました。
此の編にもれたるものは後編に記す(第43〜75号
類似品及固定せざる品種等は除外す(第21〜25号)
此ノ編ニ漏レタルハ後編ニ出ス(第1、4、6〜8、11〜13、15、19)