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寄り道しながら前へ

 思いつくまま気の向くまま
ゆっくりいろんなことを考えてみよう。

 

いざ*志願! おひとりさま自衛隊を読んでみた

2010-09-20 20:12:41 | 
この表紙にはついていけない。
予備知識が無ければこの本を手に取ることもなかったろうと思う。
文章は軽くて読みやすい。



普通のOLが、酒に酔った勢いで、自衛隊に入ろうと思い立ったというのが面白そうだったので、興味津々、読んでみた。

自衛官になるには年齢制限があったため、まだ34歳まで大丈夫な予備自衛官に応募したという。驚きというほか無い。

予備自衛官とは、普段は企業等の一員として社会で活躍し、いざというときは自衛官として社会に貢献できる、という制度。こんな制度があったことも初めて知る。
       予備自衛官“補”とは、自衛隊経験のない一般人が予備自衛官になるための制度。略して「ヨビジホ」

戦闘訓練の中の『匍匐』のところを抜粋してみると

テレ ビなどで「匍匐してる人を見たことがある方も多いと思いますがあれめっつつっっちゃめちゃ難しいです。素人がやると全然前に進みません。いや、器用な人は すぐできちやうのかもしれないですけど。私が下手なだけかもしれないですけど。事実かなり下手でしたけど。

ヨーイドンでスタートしてもみんないつの間にか はるか前を行ってましたけど。男子に混じってだったらそりや女子は負けるよなーとか言い訳してたら、女子3人だけでやらされて、それでもダントツでビリでしたけど。後で聞けば他の2人は陸上の短距離選手と大阪プロレスの女子レスラー。勝てるかい!!・・・・・まあ、とにかく難しいんです、匍匐。

で、匍匐には第1匍匐から第5匍匐まであって、数が増えるごとに姿勢がどんどん低くなります。

5匍匐はうつ伏せに寝そべって頭を地面にこすり付け、手で草をひっつかんでずるずると這って前に進む状態です。

どんだけ土砂降りで全身ドロドロになろうが泥水飲もうが、雪の日に氷の張った水溜りだろうが、顔を付けた草むらに見たことないような虫がいようが、這いずり回ります。

始めはやはり全身がドロドロとしていくことに低抗がありましたが、それも次第にどうでもよくなります。

逆に、よりドロドロの酷い結果が得られる水溜りなんかがあった場合は、「うっしゃあああ!!」とよく分からない気合いが入ったりしました。

なかなか気合いのスイッチが入らない人は、「これはおいしいんだ。芸人のような気分になればいいんだ。ドロドロになればなるほどおいしいんだ」と自分に言い聞かせてたりしました。まあ、おいしいことはまったくないと思いますが。

でも、土砂降りでドロドロとか虫カイカイとかはまだ大丈夫でしたが、氷の水溜りはこたえました。体の末端すべての感覚がまるでなくなりました。

ちなみに現職の自衛官さんの演習では、演習場によっては突っ込んだ池の中であちこちヒルに食いつかれたりするそうです。

ヒルに比べたら:…・氷のほうがまだマシだなあ。

      こんなのを真似したくはないなあ。この著者にはきっと自衛隊の訓練に適性があったんだなあ。しんどいといいながらも愉しそうだもの。


他の事柄については、また

キケンを読む

2010-05-18 14:00:56 | 
キケン  危険?  いえいえ  機研
機械制御研究部のこと。



工科大の学生達のキャンパスライフなんだけど、
これが、楽しそうなのだ。危険なことも含めて。

この本を読むと、私はなんで男のコじゃなかったんだろう?
なぜ、理系に進まなかったんだろう?

と考えてしまう。

元々、私は、数学ができないから仕方なく文系に行ったが、
工学部は憧れだった。
入学した翌年に電子工学科ができた。
そこが憧れの場所。
よく知らないから、いつまでも憧れの場所なんだけど。
今頃言っても遅いが、理系に行けばよかった。
物理が一番好きだったのに。
ただし、文系に進む人の物理に過ぎなかったんだなあと今は分かるけど。

・・・・・で、有川さんの本は楽しい。
女の子が一人でも入ったら違ってしまうから、旦那様か恋人か、
などから聞くしかないらしい、男のコだけの世界の物語。
 男のコは、かわいいなあ。

阪急電車に乗ってきた

2010-05-12 13:19:45 | 
読書会で有川浩さんの「阪急電車」という本を読んだので、阪急電車に乗りに行こう、と話がまとまった。
電車の中の、いろんな人のいろんなエピソードを追体験しようということだ。



それで、きのう、阪急電車に乗りに行こう、という大人の遠足をしてきた。
本に出てくるのは、阪急、今津線。
15分ほどの、180円ぽっちの短い路線。
それに乗るために、名古屋から新幹線に乗って大阪まで行ってきた。
おじさん、おばさんの(おじいさん、おばあさんかもしれない)8人の集まり。
なんと、物好きな、贅沢な小旅行だろう。

毎年、つばめがやってくるという小林(おばやし)駅にも降り立って、ツバメの巣を確認してきた。
小さなスーパーのおにぎりも確認してきた。

私は、エピソードのほとんどを忘れてしまったが、最近読んだ読書会のメンバーは、詳しくメモをしてあり、あんなこと、こんなこと、といいながら、それぞれの駅について思いを深めていた。


*********:読んだ時の私の感想は、下記の通り。


 阪急電車の中の今津線を主人公に、各駅から駅への車内でのエピソードを描いている。
短編集かと思ったら、少しずつ接点があるチェーンストーリーとなっている。

 最初の宝塚駅からは、さすがに図書館戦争の作者だ、図書館で見かけて以来マークしてきた女性と電車で出会い、彼女からもロックオンされていたと知って始まる可愛い恋。
「ロックオン」なんていう用語をベタ甘のラブストーリーに使うあたり軍おたくの著者らしい。

 恋に破れ、白いドレスで敵討ちのように、捨てた男の結婚式に出た翔子。

 孫と電車に乗っているおばあちゃん時江が通りすがりではあるが的確に鋭いアドバイスをする。

 暴力的な男とずるずる付き合っていたミサは、にぎやかな女子高生の一団の会話を聞き、別れを決断する。

 『軍おた』と、からかわれてきた大学生の圭一は、同じ大学に通う地方から出てきた美帆と知り合う。

 これらの人々が宝塚駅から西宮北口駅までの間に登場する。

 そして、折り返し、今度は宝塚駅に向かう。

 非常識なおばさん集団在り、派手にみえる女子大生が優しい心使いを見せたり、往路に出た人物の少し後の姿を復路でみせてくれる。
 傷心から立ち直ったり、恋が進んでいたり、毅然とした態度を見たり、読んでいて気持ちがいい。
 そして、高知県出身の著者らしさがもう一つ、高知のお酒「桂月」を美味しそうに飲むユキ。
 
 阪急電車を知っている人も知らない人も、読んでほっこり胸キュンになる恋物語。
この作者は、あとがきまで楽しいのも特徴だ。


古代ギリシアのコンピュータ

2010-04-25 16:42:03 | 
やっぱり、こういう本が好きなんだなあと、読み終わって思った。

「古代ギリシアのコンピュータ」

  
  
これは、1900年に、地中海の小島アンティキテラの海底に沈む古代ギリシアの沈没船から引き揚げられたブロンズの塊。それには、たくさんの歯車があり、古代ギリシアの文字が刻まれていた。その精巧な作りは時計か計算機に近いものを感じさせるもので、誰が、いつ、なんのために、これを作ったのか、その謎が解きあかされるまでの百年あまりを描いた物語である。

 これについては、ずいぶん前から知っていた気がする。それもそのはずで、かつてブームになったデニケンが、取り上げたことがあったのだ。その影響で、ゲテモノ扱いされて研究が進まなくなったようだけど。



 
 他にも、作家のアーサー・C・クラークは、アンティキテラの破片を見て、この知識が継承されていたなら産業革命は千年以上早まり、いまごろ人類は近くの星に到達していたはずだと語ったらしい。ずいぶん評価が高い。



 オーパーツ(発見された場所や時代とはまったくそぐわないと考えられる、「場違いな工芸品」)を語るときには必ず取り上げられていた古代のコンピュータ。この手の物が好きな私だが、単純にコンピュータにも見えるというだけだろうと思っていたが、何十年も研究した人によれば、すごいもののようだ。
 何重にも重なったたくさんの大小の歯車からできている。

 
 とても読みやすく、一気に読み終えてしまった。
 自宅から実家へ行く日が近づいていたので半分だけ読んで後は帰ってから・・・・
などと考えていたにもかかわらず、読み終えてしまった。

 

「山月記」と「虎と月」

2009-09-22 13:40:24 | 
娘からは、「山月記」を読んでごらん、と言われて久しい。

息子に読んだことがあるかと聞いたら、読んだよ、高校の教科書に載っていたから、と。

じゃあ、私も読んでみようかなあ、とやっと思い立ち、
実家に帰る電車の中で読むことにした。



勇んで開いてみたら、なんと短い!
10ページほどの物だが、漢字だらけ。
うわっと思ったが、言葉にリズムがあって、難しそうにもかかわらず読めていった。
人が虎になってしまった話なのだが・・・・・・。


最近、「虎と月」という本が出た。
著者は、「山月記」と妙に気があって、何度も何度も読み返し、暗誦するほど読んだという。
何度も読み返して25年も経ち、いつのまにか「虎になった男」をめぐる〈別の物語〉が生まれてきたそうな。
山月記のその後の物語。



「山月記」と違ってこちらは文章が平易で読み進み易い。
虎になった男の息子が、
父がなぜ虎になったのかを知りたくて、旅に出る話だ。

ふ~ん、続編をこんなふうに作るのか。
平易な文章ではあるものの漢詩が出てきて、韻を踏むことや
一つの漢字で、詩の内容そのものにも影響が出ることなど、
ほほう!!
という部分があって、なかなかのものだった。

中国の古い小説「人虎伝」から生まれた「山月記」
「山月記」から「虎と月」が生まれた。

ここへきて、息子の本棚から高校の教科書を探し出した。(25歳にもなる息子の教科書が、まだ机の上にある)
 国語二  (現代文・表現編) 第一学習社
小説部門に出ていて、「山月記」の終わりの項目には、
学習  として設問がいくつかある。
一  この小説の展開を、構成の上からいくつかの段落に分け、その内容をまとめてみよう
二  主人公李徴の性格を、本文に則してまとめてみよう
三  李徴は、自分が虎になった理由をどのように考えているか、まとめてみよう
四  袁惨は、この小説においてどのような役割を演じているか、かんがえてみよう
五  「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」に表現されている、主人公の矛盾した内面をせつめいしてみよう
六  人間が虎になるという虚構を通して、作者は何を表現しようとしたのか、かんがえてみよう



子供たちは、こんなことを勉強していたのねえ。
読んだ本の内容がちっとも頭に入らなかった母は、今度娘に会った時、教えてもらわなければ。
六 についてを。

SFが好き

2009-09-14 19:17:31 | 
図書館の新刊の棚で見つけました。



 光瀬 龍   さんのかつての作品の紹介や、作品についての解説があります。


私が初めて知ったのは
『百億の昼と千億の夜』 で、読んでみたけどちっともわからなくて・・・・。

 わからないままでは嫌だなあ、と思っていたところ、
少年漫画に連載されたので、そちらで毎週楽しみに読んでみたのでした。
文字だけよりは、少しはわかるかなあ、と思ったのですが、
やっぱり理解するのは難しかった。

マンガにしたのは、萩尾望都。
解説の大橋博之氏によれば、
-ー萩尾から少年誌で光瀬のSFを描きたいという提案があり、
それでは一番絵になりにくいものが面白いとの編集部からの意見で
「百億の昼と千億の夜」に決まったーー
のだとか。
これは、絵にした萩尾氏も大変だったろうと察します。

娘が小学生になった時、この本のことを教え、買うことにしました。
娘をダシにして単行本を買いました。
せっかく買ったのにまだそれは読んでいない。近いうちに読んでみましょ。


そうそう、光瀬氏についてでした。
他には
『宮本武蔵』を読んだこともあります。SFではありません。

たくさん作品があることを今回知ったけれど、他には今まで読んではきませんでした。私はSFが好きなのにな~、どうしてだったんだろう。
初めて読んだ物が難しすぎたからかしら。
連載中、キリスト教関係者から抗議の手紙もあったそうです。そういえば、ちゃらちゃらしたイエスの姿だったかな。

長野剛 画集

2009-05-02 21:30:22 | 

買うかどうか、思案中だった画集を手に入れた。



今年社会人になった息子の初サラリーで、買ってもらった。
欲しいものはないかと、何ヶ月も前から問われていたもので、
夫にはベルト、私には画集、どちらも一昨日、息子に要望を出しておいた。
そして昨日、それらを持って帰省してきた。

画集の中には、「テンペスト」の扉絵はなかったものの、
戦国時代や三国志の英傑たち、美女など、迫力のある美男美女が満載だった。

息子は、書店で画集のコーナーを探し回ったが見つからなかったそうで、
ゲームのコーナーに行くとやっとあったのだそうだ。

聞いて納得、というか、聞いて大笑いしてしまった。
ゲームコーナーにねえ。
ゲームの「信長の野望」などで既に知られた人だったのだ。
ゲームに興味のない私が、今まで、美しい女性像が描かれていることに気づかなかったのも仕方がないことではある。

 私は、凛々しい男性像より、女性像の絵を見るほうが好き。これは、真似をして描いてみたいなあ、と思うから。


テンペストを読んで

2009-04-29 09:10:09 | 
「テンペスト」 池上永一 著

  

 読み始めると、止まらなくなった。
 絵の美しさに魅かれたのもある。

 この本のジャンルは、SFなんだろうか、ファンタジーなんだろうか。
 舞台は、滅亡に向かっていく琉球王国。

  

 ストーリーもすごいけど、表紙の裏にあるいくつもの絵の素晴らしさに、読みながら何度も、絵で確認をして、また読み進んだ。

 著者はいう
「最初に主人公ありきなんです。女の子が宦官(かんがん)を装って王宮に入るという発想が浮かんだとき、一気に『降りてきたー』って感じで」



あまりにも美しい男、ホントは女なんだけど宦官ということで、妖しい存在なのだ。誰も太刀打ちできない素晴らしい頭脳で、国難を乗り切る実力者だったりするが、障害が次から次へと降りかかる。

   ジェットコースター王朝絵巻   

というのがぴったりのスピード感のある物語。

 男しか勉学してはいけないのが不満で隠れて勉強する。
男を上回る実力を発揮する。
障害に合い、何度も失脚するが返り咲く。
何があってもくじけない強さを持つ
子どもを産んで母となり、未来へとつながっていく。

 読み終わってしばらく考えていたら、骨組みになる上記のことがらが、「エイラ」を思い出させた。
 
 「エイラ」は、男しかしてはいけない狩を覚え
群れから放り出されても一人で狩をして生きつなぐ
言葉を話し、知恵を持ち
子どもを産み、新しいヒトの未来を感じさせた
ネアンデルタール人からクロマニヨン人への移行期の物語だ。

「テンペスト」は、世界が激動の時、
清が滅びようとし、日本が幕末から明治へと変わり、
琉球は王朝から沖縄県になっていくところだ。

 困難に立ち向かい強く生きていく姿は、読んでいて刺激を受ける。
テンペストは本屋大賞のノミネート作品でもあった。
大賞にはならなかったようだけど。



「テンペスト」とは、あらし、暴風雨のこと。

妖艶な女性を描いた絵は、
ゲームの世界では既に知られた 長野剛 という人だった。
画集を買うかどうかで、今、思案中。

夏目友人帳

2008-10-05 00:09:54 | 
娘からすすめられて
「夏目友人帳」というマンガを読んだ。
おかしな猫が出てくるのよ、というのがおススメの理由?だったかな。





妖怪が見える夏目と用心棒・ニャンコ先生が巻き起こす、あやかし契約奇談。


たかがマンガと思うが、なぜか読みながらウルウルしてしまう。
マンガといえど侮れないものだ。
一気に6冊まとめて読んでしまった。
ガラクタ整理をしなくてはいけないのに、今日は全然出来なかった。

そういえば、娘は幼い頃から幽霊や祟りの話が好きだったな。
10歳の頃、近くの公民館から児童用古典を借り出していたのだが、
「雨月秋声物語」を面白がっていたものだ。
中学生になると「聊斎志異」を読んだりしていた。

私も、妖しげな話が好きだなあ。

もやしもん

2008-09-29 15:33:14 | 
娘の部屋に「もやしもん」があった。
私がまだ読んでいない5巻と6巻。



午後から読み始めたが、すぐに読み終えてしまった。

5巻は、農大祭りの話。収穫祭とか、こんな大学って楽しそう。
こんな研究室があることを、高校生の時に知っていたら、農大を目指したかもしれないな。

6巻は舞台がフランスで、ワインに対する薀蓄が満載で、逆に読み飛ばしてしまった。


菌たちがかわいいだけでなく、ユニークな人物たちの言動も楽しい。
テレビのアニメがさっさと終わってしまったのは残念だった。
菌がかわいいけど、お酒の話は、子供向けとはいかないものね。
私がお酒が好きだから、もやしもんを好きなのかな、とも思えたり~。