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捏造の歴史と伝統 -パル判決の重要性-

2005-02-16 | 歴史について
みなさんは「何でも鑑定団」御存知ですか?
骨董品を持ち寄って、値段をつけてもらう番組。
すごい美術品だ、と持ち主が思ってたのに、とんだニセモノだったり。
あれを見てると、いかに、この世にニセモノが多いかわかりますね。
特に中国のニセモノは、年季が入ってます。
画も書も、素晴らしい作品を“模写”するのは、あたりまえ。(ここまでは西洋美術でもあります)
それに落款や署名もつけちゃう。もちろん、ニセモノ。
そうなると、場合によっては、かなりの鑑定眼のある人でも、騙されちゃう。
中には、芸術家皇帝として有名な徽宗の贋作もある。
それを個人がやってしまうから、スゴイ。
その大規模なのが、1997年に発覚した、敦煌文書の偽造事件。
スタインやペリオが敦厚から文書を買い取ったのが1906~1907年だから、何と90年も、学者、研究者、学芸員を騙してきたわけ。

今、日・中・半島の間では、近代についての歴史認識に関して、様々な論議がされている。
先日も、南京事件の写真資料の真偽問題について、詳細な報告がでた。
はっきり言って、殆どあらゆる資料は作れる(偽造できる)。
特に、映像資料については、何でもできるから、新しく発見された資料、というのは、それだけで怪しい。
現代の映像技術は、ハリウッドのSFXを見れば、判りますね。
昔の印画紙が残っていれば、簡単に古びた写真が作れる。
カメラはなんでも良いし、フィルムは捨てれば良い。
文献だって怪しい。旧日本軍の公用の紙と、古いインクがあれば、いくらでも命令書のニセモノが作れる。
古びさせるのは、いろんなテクニックがあって、簡単だ。

そういう意味では考古学資料も、遺物が数点、なんてのでは信用できない。
旧石器の偽造問題は、まだ記憶に新しい。
人類学では、古い話だが、ピルトダウン人、なんてのもあった。

ただし、遺構と遺跡は、ある程度信用できる。
作るのが大変だから。必ず、アメリカの衛星写真に、記録が残る。

そういう意味では、NET上の資料は使い方が難しい。
私も報道の記事など、良く引用するが、その内容を100%信じてはいない。
こういう報道がありました、という事実があるだけ。
同様に、学者が検証しました、といっても信用できるか?は疑問。
誰が、どのように検証したかが問題なのです。
だから、先日もチョコッと書いたが、第2次大戦について総括するなら、パル判決は欠かせないのだ。
非常に長い時間をかけて、裁判官の権威(特権)で資料を集め、法律家の良心に従って書かれたものだから。
しかも、あの同じ時代のものだから。
朝日の報道のような事件が本当にあったら、パル判決は違ったものになっていただろう。
如何に親日的インド人でも、一人だけ違う判決を出すのは勇気が必要だったはず。
本当は、白人や中国人に有利な判決をした方が、その後の人生有利だったかも知れない。
けれども、彼は勇気ある判決を書き、その内容によって、むしろ大きな評価を得て、国際司法委員会委員長になっている。

だから、あれだけは、歴史的には2次資料、3次資料であろうとも、重要な文書と考えている。
BBCや、ガーディアンで、またも捏造報道がされたようだ。
でも、パル判決(上下巻 講談社学術文庫、値段がちょと高いが)の価値は光っている。
今でも、そして永遠に。

南京事件写真資料の検証、BBCの捏造   「アジアの真実」参照
http://blog.livedoor.jp/lancer1/

BBC,ガーディアンの捏造  「酔夢ing voice」参照
http://www4.diary.ne.jp/user/401628/

パル判決  「パル判決解説」参照
http://nankinrein.hp.infoseek.co.jp/page017.html
(鮎川)

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