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石原慎太郎知事の新党結成

2012-01-28 | 世の中のこと
東京都の石原慎太郎知事は27日の定例会見で、新党をめぐる動きについて記者からの質問に答え、「いまの国会の政治構造をシャッフルする必要がある。やるんだったらいくらでも協力する」と意欲を見せた。また、東京電力が打ち出した企業など大口事業者の電気料金値上げについて、「財産を隠して料金を上げるのはとんでもない。まず、身辺の整理しないといけない」と、異議を唱えた。会見の詳細は以下の通り。



 「あまり、亀井静香(国民新党代表)の流した怪情報にはだまされない方がいいよ。3月は私一番忙しいんだからね。予算やってて」

 --3月が忙しいとなると、3月に予算成立したあとならば、ということになるが

 「ああ、そういうことになるかもわかりませんなあ。何回も言っているみたいにね、政治は一寸先は闇だから。それはやっぱりね、いまの政情にね、民主党、自民党も含めて、国会運営、議論にならない議論、前の総理大臣の前言引いてきて云々するのは結構だけどね、誰かが作った作文を読み合うみたいなね、あんな討論では何も出てこないって国民はみんなうんざりしているでしょう。これはやっぱりね、いまの国会の政治構造ってのをシャッフルする必要あると思いますよ。それをやるんだったら私はいくらでも協力する。どういう形で協力するかって、私の身柄の問題じゃなくて、まずやっぱりね、しからばどういう政策を必要とするか、何をやるかということなんだよ。それも論じないでだね、政党作ったって、年末にできた、そりゃ政党助成金が出るかもしらんけどさ、その新しい人が何をやるかさっぱりわからないだから。そんなこと繰り返したってしょうがないでしょ」
「それでまあ、亀井君のいう通りで、確かに明治維新は下級武士が反乱したけれども、下級武士が反乱するひとつの理由になったのが何かというと、坂本龍馬のような天才が船中八策っていうのを作ってですね、いまからみれば当たり前のこともあるし卓抜もあるけども、それで大きな鳴動がうつってね、薩長連合ができたんでね。歴史を振り返ってみれば、由縁がなかったら物事は大きく動かないですよ。政治家が政界の再編成を論じるんだったらね、それを打倒する政策を考えないとしょうがないじゃないの。そんなものもなしに、不満分子を集めて数をそろえたって、そんなの政党にはならない、ということなんですよ、わたしが言っているのは」

 --報道によると知事は新党に合意されたと

 「なにが」

 --新党を

 「ああ、いくらでも協力しますと合意はしました」

 --いまは具体的に綱領をつくっている段階という話だが

 「綱領というか、政策についての意見の、なんというか、ぶつけあいはしましたよ、こないだ」

 --知事としてはどんな政策を

 「そりゃめったにいえないよ。全部まとめないと。私ひとりが暴走してもしょうがないから。私がこの前書いた『新・堕落論』のなかで、日本を堕落から救うためにこういうことをしなければならないといくつか書きました。それについて反対の人もいるでしょうし、賛成の人もいるでしょうけどね。私は自分が言ったことは間違いないと思うし、例えば日本の軍事力をどういうふうに高めていくか。これは、核の問題も絡んでくるでしょう。詳しくは本を読んでくれ。だけどさ、オバマなんかは『世界中の核兵器なくします、YES WE CAN』って言って、すぐに新しい核のシミュレーションしてるじゃないの。シミュレーションくらい日本もやったっていいんじゃないの? やるとみんなびっくりするよ。しかしもっといい方法がある。それは私の本に書いてありますからね、読んでください」
 「ですからそれはやっぱりね、国が大事か、都が大事か、いろいろな選択があるでしょう、幅が。ですが私はね、もともと3期で辞めるつもりでいましたけど、4期目をやっている。だから、『お前、途中でやめるんだろう』って、それはそんなことじゃない。つまり、自分にとってのね、政治家ってのは、必然性があれば、ひとりでもやることをやります。政治家っていうのはその覚悟がなかったらできないんじゃないの」

 --確認したい。トップになって日本を立て直す気持ちがあるということか 

 「いや、あるとかないとかじゃない。なれたら誰だってなりたい。政治家ってのは、私はもともと国会議員してましたが、自分の属してる自民党に愛想を尽かして辞めた。とにかく、この中央集権ってのは、明治政府がつくった政治体制がいまだに全然変わらずに続いているっていうね、この国はやっぱりだめだ。それは、日本の戦後をよくしたのも官僚。だめにしたのも官僚。年金の問題にしたってそうじゃないですか。よく国民がここまで怒らずにきたと思うね。いろんな問題がほんとにとにかく手つかずで先送り先送りででここまできちゃったんですよ」

 --橋下徹・大阪市長との連携はどのように考えているか

 「これはまた全然別の意味でね、私が橋下さんに共感するというか、橋下さんが私に共感してくれたことはいくつかあるんですがね。大事なことはね、何回も何回も言ってきたが、ようするに、会計制度というものがこの国はいいかげんなんです。単式簿記なんてバカなこと、大福帳の域を出ないことをやってる国は… 見てる? 国民のみなさんに知ってもらいたいけどね、大福帳みたいなことやってる国は日本のほかにないですよ、先進国では日本だけ。世界中で日本と同じのを見てみるとね、財務諸表の出てこない単式簿記みたいなバカなことやってるのはね、日本と北朝鮮とフィリピンとパプアニューギニアだけ。バランスシートないんだから」
 「財務諸表ってのは何ですか? みんな知らないだろうけど、財務諸表ってのは、株主がこの会社の株買いたいなと思ったときにその株が正しいか正しくないか、あるいは持ってる株が売り時かどうかを調べるための大事な資料です。つまり、その会社の財政がどうなっているのかを掌握するための一番の手立てなんだ。この国はないんだよ、財務諸表が。財務諸表がない国がなにやるかっていったら、民主党のバカみたいな事業仕分けやるけどね、あんなもんで何も出てこないんだ」

 「それをやろうと思うと、財務省は手の内がばれちゃうから大反対。東京はやりました。大阪はそれを見て、すぐ取り入れたいと言ってきた。僕はそれを非常に多とする。肝心なことはね、財政、カネなんです。役人がごまかしたら、国民や市民はわからない。それをわかりやすくするために東京は工夫した。東京は大阪にタダで提供しましたよ」

 「とにかくね、こんないいかげんな会計制度やってる国は世界中にない。それを東京は直した。新潟県もやると言ってくれた。新潟は、妨害が入って財務省のをやってたけど、知事がこれじゃダメだ、東京方式でいくと、採用してましたよ。こうやってやっぱりね、地方から国変えていく。そのきっかけにね、私はやっぱり、東京と大阪が組み、愛知県が組み、首都圏も4都県が広域行政で協力してやってきた」

 「中央集権というものをぶっ壊していくには、絆、地方と地方の強いアライアンスがなかったらできない。それを私は橋下さんと一緒にやろうと。彼がやっている教育改革、かなり破壊的な改革案らしいけど、大阪のやっていることが非常に参考になるなら、どんどんまねして取り入れて、東京方式を作ってやります。ろくでもない政党は、能力ない政治家がびくびくしている。橋下君が何十人候補者立てるか立てないかって。彼は彼で忙しくて、なったばかりの大阪市は伏魔殿だから。これをぶっ壊すために、彼はがんばっている。だから、東京だって協力もする。名古屋も首都圏も手を組むことは妥当なことだろうし。国は嫌うかもしらんけど、私はやれるとこまでやります」
--東京のリーダーである石原さんは、いまどういう気持ちであるのかを都民は聞きたいと思っていると思うが

 「いやそれは私も逆に聞きたいみたいなもんでね。これから先、いろんな政治の動きのなかで、私は東京も大事だけど、東京より国家が大事です。その国家のために東京を動かしてきて、やるだけのことはやってきたと思う。まだ道半ばのこともありますが。オリンピック(2020年招致)なんかは、しっかりした知事で、陣容が整ったら、日本の国力だったらできる。あとはチームの編成なんです。ほんとにこういう(新党をめぐる)噂を立てられるのは、ありがたいような、ありがたくないようなね。私は一日一日やるだけのことをやっていくだけです。まあ、政治は一寸先は闇だから、分からないよ。そこで転んで死ぬかもしらんし、生まれ変わるかもしれないし」

 --さきほど、政治構造をシャッフルする必要があると。橋下市長は5%増税だけでは足りないと話している。消費税への考え方を旗印に政界再編に打って出る考えは

 「いや、打って出る出ないの問題の前にね、消費税ってのをもう一回みんなで考え直す必要があると思う。消費税を二段階で上げるっていうけど、私は反対。1回上げて、その次にまたやると、『またか』ってなってね、ロクなことにならない。それからね、あなた方が財政をどれだけ知ってるか分からないけど、消費税というのは経済に対するマイナス効果が一番少ない税金なんです。ですから私は、消費税はきちっと上げたらいいと思う。上げなかったらとても日本はもたない」
「だけど、その前に、なんで国の役人の数を減らさないんですか。給料を減らさないんですか。人事院が、体裁が悪いから少し減らそうと言ったけど、その案でも採用せずにだね、一方で消費税だけとにかく上げるっていうのでは、これは国民は冗談じゃないって思うし、民主党の議員だってね、尻込みするでしょう。東京はね、職員を2万8000人減らしました。増やしたのは警察と消防だけ。給料はやりくりして、40%程度、全体として減らした。人件費が一番カネを食う。それをね、とにかく減らさないでだね、役人の数も減らさない」

 「参議院なんかいらないんだよ、こんなもんは。私はいたからよくわかるけど、いりません。衆議院と同じ審議をするわけですよ。しかも、ねじれになったら全然ことが運ばない。しかもこの時代、予算委員会も含めて大事な問題の中継はテレビがしている。二番煎じで、参議院でやる必要まったくない。そういうことも、みんなで考えたらいいと思う」

 --亀井氏とは古くからの同志だが、消費増税とか財源を都市に分配するか地方に分配するかとか、かなり考え方が経済政策については違うと思うが、合意できるのか

 「さあどうか、分かりません。これからそういうことを話したらいいと思う。私もひとりの政策のアドバイザーとして、『たちあがれ日本』の応援団長もしていて、彼も加わるわけだから。亀井君はよく、『増税しなくたって隠し金いっぱいある』と言う。それだったら出せよと、それを。どうやって出させるのか方法論を述べてくれと言うんだけど、『いや大丈夫だ、やれる、やればやれるんだ』という話でね。具体的な案を聞いたことないね」
--イデオロギー的対立はもはやないというなかで、経済政策は一番重要な政策ではないかと思うが、そこが一致できないのに一緒になるということがあり得るのか

 「私、経済政策がなにより一番重要な政策と思いませんね。話し合いをすれば、折衷案もいろいろ出てくる。それはこれからのことです。あなたがたいちいち相談してすることじゃないんだから。決まったことをこちらが発表すればいいんだから」

 --都知事の仕事に対する考え方を改めてうかがいたい。過去には現職の知事でありながら政党代表になったケースもあるが、田中康夫氏みたいな…

 「あんなのと一緒にしないでもらいたいな(笑)」

 --両立はそもそも可能だとお考えか

 「なんの両立」

 --都知事をやりながら政党の代表をやることは可能と考えるか

 「ああ、それは、ダメでしょうね」

 --となると、助ける形のひとつとして、党首になるという選択をした場合は、都知事の仕事は辞めざるを得ないということか

 「いや、そんな仮定の仮定の仮定の先の話しないでよ、もう。考えるのめんどくさいから。君らで考えてくれ。はい、それじゃ終わり」

 --昨年末までは、新党の話が出ると、私はオールドマンだと、否定的な話をしていたが…

 「僕はオールドマンですよ、依然として」

 --年明けになると、4月以降あるかもしれない、都知事の仕事は一緒にはやれない、というような発言も出てきた。この1カ月ほどの間、どういう状況を見て気持ちの変化があったのか
「気持ちの変化なんかはないですよ。ただ、だんだんだんだん日本は悪くなってるねえ。危なくなってるねえ。それから、消費税ひとつとってみたって、絶対必要だしね、外国人のエコノミストや専門家は『当然日本は上げるだろう、上げざるを得ない。日本人はバカじゃないから当然上げる』と。その通りだと思う。だから円は結局信頼性がまだ高くて、円高が続いてるわけだが。だけどね、同じ消費税上げるんだったら、二段階で上げるなんて実に拙劣ですよ。心理的にも非常にバカな話でね、私はいっぺんに上げたらいいと思う。その前に併せてやることをやったらいい。役人のクビを切る、給料下げる。それもせずにだね、いきなり消費税だけ断固上げるって言ったってね、ちゃんちゃらおかしいよ」

 --すると、消費税の話がだいぶ進んできたことで考え方が変わったという…

 「いや違います。もっと大事な話がいっぱいあります」

 --知事は常々、坂本龍馬を非常に評価してるが

 「いやいや、たまたま、明治維新の話が出たときに、下級武士が反乱して変わった変わったと。その通りなんだけどね、変わるは変わるで精神的な由縁もあったし、政策の由縁があったんですよ。だから薩長連合もできたんですよ」

 --ご自身は坂本龍馬のような存在になるお気持ちは

 「ならないね、私は。あんな骨太の人間じゃないよ。気が弱くて華奢な人間ですよ」

 --五輪招致、再来年に開催都市が決まるが、その間はずっと招致活動は知事の立場で続けるのか

 「それなんか言葉の罠を張ってない? だからダメだよ。一寸先は闇なんだから。見えるわけないじゃないか」
--東京電力が打ち出した電気料金の値上げについて、昨日、知事名で東京電力などに要望書を提出されましたが、これまでも東電はデータ開示に非協力的でした。今回もそういったことが続いた場合、どのような行動を考えているのか

 「まず東電の姿勢、政府の姿勢。ようするに、あなた方にも協力してもらって、世間にしらしめるというのがあるんじゃないでしょうか。自分の財産を隠して、電気料金だけ上げるなんて、とんでもない。猪瀬(直樹・副知事)君がリーダーシップを発揮してやってくれています。東京の職員も協力してやったことですが、とてもいい調査だと思いますし、自分たちの福祉を維持している事務所が都内の超一等地にある必要は毛頭ない。そんなものはどっか田舎にやればいい。総資産を整理して、それで足りないなら、電気料金に加算することもあるかもしれないけれど、その前に身辺整理しないと」


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