京都に移住してから、京阪三条近辺に用事があってときどき行く。
安藤忠雄設計のタイムズビルの前を何度か通っていた。
今日も通ったら、
テナントがなくなっていた。
「あら?」と思ったら、
こんなお知らせが!
びっくり!テナントビルで一棟貸!
これもコロナ禍の影響か?
京都に移住してから、京阪三条近辺に用事があってときどき行く。
安藤忠雄設計のタイムズビルの前を何度か通っていた。
今日も通ったら、
テナントがなくなっていた。
「あら?」と思ったら、
こんなお知らせが!
びっくり!テナントビルで一棟貸!
これもコロナ禍の影響か?
大阪の実家の近くに(と言っても徒歩約20分)、
近鉄上本町駅、近鉄百貨店、シェラトン都ホテル大阪がある。
私が子供の頃、ホテルのある場所はボーリング場だった。
この都ホテル大阪は、村野藤吾設計。
上本町駅の周辺は、もうぐちゃぐちゃの町並みであるが、
駅舎やホテルには、
目を凝らせば、村野藤吾らしさがいっぱい残っている。
まず、ホテルから。
地上から地下へ降りていく階段。
村野藤吾と言えば、手すりの優美さだ。
ホテル前の柵。優美かつ軽やか。
この外灯のデザインは、
「ザ・プリンス京都宝ヶ池」の部屋のスタンドと同じ。
電球部分を掃除するのがコワいくらい、繊細な感じ。
と思えば、こんなのもある。
梅田吸気塔を思わせる、骨太なモダンさ。
次は上本町駅。
地下に降りる階段横の柵。
とってもラブリー。
柵の前には、隠れるように日本庭園が。
駅の地下、エスカレーター横の壁の、
排気口?の穴だろうか。
穴までカッコいい。
エスカレーターと階段を分ける境目の造形。
力強い。しかも角が丸くて安心。
村野建築の特徴は、
とっても優美繊細なところと、
骨太なモダンさの、
両方があるところだと思う。
それは、言ってみれば、
優しくて美しい母親と、
無条件に信頼できる父親の、
両方を体現しているような。
そして、細部の特徴は、
人が触れそうなところは、徹底して、
角を「面取り」していることである。
それは、デザインというよりも、
利用者にとって安全なようにという配慮の部分が大きいと思う。
手すりの先端を「クニュ」と丸めているのも、
同じ理由だと思う。
要するに、村野建築には、
建物を使う人への「愛」があふれているのだ。
日本のホテルは、外資系の系列になると、
一部あるいは大幅に改装されてしまうことが多いけれど、
村野建築の唯一無二の素晴らしさは、どうか残しておいてほしいと
切に願う。
※ご参考