アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ホトトギス - ユリ科

2022-11-02 06:00:07 | みんなの花図鑑

キラキラ光る粒々が気になって仕方がないのです。これは何でしょう?




そのまえに、和名の「ホトトギス」は「花の紫色の斑点のようすを鳥のホトトギス(杜鵑)の胸にある斑点に見立てたことによる」(wiki)とありますが、ちなみに 鳥の「ホトトギス」のほうは、鳴き声が「キョッキョ、キョキョキョ」と表され、それを昔の人たちは「ホットホトギ」と聞きなし、それに鳥を表す接尾詞の「ス」がついて「ホトトギス」となったそうです。




ホトトギスには 6個の花被片があります。そのうち幅の広いほうが 外花被片、狭いほうが 内花被片。
学名は Tricyrtis hirta
属名のTricyrtis(トリキルティス)は、ギリシャ語の「treis(三)+ kyrtos(曲)」が語源。
「三枚の外花被片の基部が曲がっていることから」とありますが、写真を見てもよく分からないですね。
それより蕾を見ると分かる通り 外花被片の基部には 大きな「距」がついています。距の中には蜜があります。
花被片の基部は黄色の模様がありますが、蜜標といいます。
種小名の hirta は 「短い剛毛のある」の意だそうです。



さて、花被片の上に立っているのがシベで・・・

上にあるのが 雌しべ、その下に おしべの大きな葯が6個ついています。




雌しべの柱頭は深く3裂しており、さらに先が2裂して平らに開きます。




キラキラ光る小さな玉のような粒々は、雌しべの「腺毛状突起」と呼ばれる器官のようです。




ネットの記事によっては 柱頭部分を限定し、深く3裂した部分は花柱のつづきと考え、さらにその先の2裂した部分だけを柱頭と呼ぶこともありようです。
「腺毛状突起は花柱の両外側に並んでいますが、先端の柱頭部にはありません。」(はるなつあきふゆ夕菅の庭「シロホトトギス(栽培品)2014」)




「ホトトギスには何のためにこの突起があるのか、まだわかっていないようです。
昆虫を柱頭に導く誘導灯のようなものでしょうか?
でも残念ながら腺毛状突起の上にいる昆虫を見たことはありません。」(同上)




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