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岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

ミゾカクシ - こまい花9

2020-08-18 18:31:07 | みんなの花図鑑
見出し画像は ミゾカクシの花です。おしべが鎌首をもたげています。詳しくは後ほど。


ミゾカクシは放棄水田に生い茂っています。ミゾカクシという名前が 溝を隠すほど生い茂ることからつけられたようです。
キキョウ科の花で、2唇形の合弁花で、花冠の先は 上唇が大きく左右に2裂し、下唇が3裂し、5つの花弁は 片方に寄っています。10弁あって誰かが 片方の5枚をむしり取ったかのような独特の形をしています。




花冠の裂片が面白いだけでなく、シベも特異?なのです。この絵では イタチみたいな動物が獲物を狙ってるような格好に見えますが、これが おしべなのです。
イタチのひげみたいな白い毛があります。「筒の先にある毛が押されると花粉が押し出されます。(沖縄の自然を楽しむ野草の本)」(松江の花図鑑「ミゾカクシ」)




「雄しべは葯が合着して花柱を取り囲み、ヘビが鎌首をもたげたように見える。(野に咲く花)」(松江の花図鑑「ミゾカクシ」)
つまり、おしべが「雄しべ筒」を作っていてそのなかに 雌しべの花柱があるというのです。
おしべが 花粉を出し切ると・・・



「雄しべ筒」の中から 雌しべの柱頭が出てきます。




めしべの柱頭は 2つに割れています。




シベの構造は 「雄しべ筒」のなかを めしべの花柱が貫通する、というと、アオイ科のシベそっくりですね。
でも、おしべが花粉を出し切ってから、柱頭が活動すると 雄性期、雌性期と順番に活動するところは キキョウそっくりですね (^^♪




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