アブリル - どこにでもあり、どこにもない

岡崎平野を中心とする 植物 と カメラの対話

タカサブロウ - 人名みたいな名前

2020-09-27 22:41:31 | みんなの花図鑑

「タカサブロウ」という人名みたいな名前の由来はハッキリしないようですが、古くはタタラビと呼ばれていたのが、タタラビサウになり、それがタカサブロウになったのではないかと、語源研究家の深津氏は述べています。(Fild Watching 『②秋野の山を歩く』より)




典型的なキク科の花序で、中央が筒状花の集合、周囲の花弁のような一枚一枚が 舌状花。




エノコログサと花の大きさを比べてみました。




筒状花ですが、黒っぽい部分が雄しべで「集約雄しべ」といって5個の雄しべの葯が合着して筒状になり、その中から雌しべが伸びて、充分に伸びきったら柱頭が2つに開きます。この小花たちは 柱頭に黄色い花粉が乗っていますので、すでに受粉しているのではないかと思います。




舌状花のほうは 2列になって筒状花の周りを囲んでいます。この画像でははっきり分かりませんが、舌状花は 雄しべがなく 雌しべだけが伸びて2つの割れています。




筒状花が痩果(そうか)になったところです。初めは緑色です。そう果は種子の両側に翼が付いているので、上から見ると目のような形に見えるといいますが・・・




よく分からないので、筒状花の端っこのほうをバラしてみました。白い部分が翼ですね。
よく似た植物に アメリカタカサブロウ がありますが、アメリカタカサブロウには翼がありません。


ヒロハフウリンホオズキ - センナリホオズキでない

2020-09-27 17:30:07 | みんなの花図鑑

ヒロハフウリンホオズキ と センナリホオズキ。
一年経つと どう区別するのか、すぐ忘れてしまいます。いちばんはじめ掲示板で質問した時、「ヒロハフウリンホオズキ または センナリホオズキ」と回答をもらったので、「あれ?おかしいぞ!」と自力で調べたのに・・ (ToT)




ネット上には まだまだ混乱があるようですが、ほおずきがぶら下がっていれば、この2つの区別は チョー簡単です (^^)/




でも、花しか咲いてないときは どこで区別するか?
いちおう、花の中を見て ▼こんな風に 濃い紫色の 梅の花状の班があれば、

センナリホオズキ です。
(ヒロハフウリンのほうは あっても ぼやっとした色の模様しかありません。)




さっき言ったように、ホオズキが生っていれば、一目瞭然で分かります。どこをみるのかというと、
ホオズキを包んでいる袋(これを「宿存萼」といいます)を見ます。
ヒロハフウリンホオズキの宿存萼の脈は褐色に色づきます。
センナリのほうは熟しても緑のままです。
(私のブログ記事には 一度も センナリのほうは登場しません。当地で ホオズキは ヒロハフウリンホオズキばかりです)

「過去に、学名の当て違いがあったということです。
従来、原色日本帰化植物図鑑(保育社)を含めて、センナリホオズキ (Physalis angulata L.) とされてきた植物は、Physalis pubescens L.であることが明らかになりました。
 そこで、 センナリホオズキの学名を Physalis pubescens L.としました。
 そして、Physalis angulata L. には、新しく和名が必要になり、ヒロハフウリンホオズキとしたものです。」
(FILE85  ヒロハフウリンホオズキ Physalis angulata L. より)

コミカンソウ - 販売促進中

2020-09-27 08:29:53 | みんなの花図鑑

トウダイグサ科のコミカンソウの実がだいぶ色づいてきましたよ (^^)/
右から5つが果実、つづいて3つが雌花、それより枝先のほうは 雄花です(雄花は色が薄い)。




下から見上げたもの。
おもにアメリカ南東部、東南アジアや南アジアなどに分布し、日本では関東地方よりも西の各地に分布します。畑や道端などでよく目にする雑草で、直径2~3mm程度の赤色の実をつける姿がミカンに似ていることから、この和名がつけられたと考えられています。(暮らしーの > ガーデニング > コミカンソウとは?その特徴や意外に知らない薬草としての効果なども解説!)




実の中にはたくさんの種が入っていて、熟すと種が落ちていき、勢いよく繁殖していきます。(同上)




コミカンソウの花は数mm程度の小さな花です。葉の付け根に花をつけるので、よく見ないと気づかないこともあります。コミカンソウの学名はPhyllanthus urinariaですが、このPhyllanthusとは「葉に花が咲く」ことを意味するのだとか。花の色は白く、枝の裏側に列を作るように咲きます。(同上)




コミカンソウは、日本では繁殖力が強い雑草として知られていますが、海外では、英名をChamber bitterとし、さまざまな薬効があることで知られています。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、特定の国では伝統的なハーブとして多くの症状に利用されています。ただし、食べるミカンとは異なるため、そのまま実を食べるのではなく、葉を煎じて飲むような使われ方をしています。(同上)




コミカンソウの花は、雄花が枝先のほうにつき、雌花は茎から中央あたりにつきます。花びらは6枚で、中央にうっすらと赤い筋が入ります。雄花のほうが白っぽく、雌花のほうがわずかに赤くなります。(同上)




果実と雌花です。雌花からは蜜が溢れ出ています。