海辺の暮らし

この歳まで引越しや旅行を繰り返してきた私が、これからの旅も交えて街や漁港のことを書いていきたいと思っています。

10時10分が最終では、飲み仲間が遠くなる。

2009-02-02 13:29:26 | Weblog
私には仕事を始めてからすぐに大学時代の友人に連れて行かれ、それ以来40年近く通っているカウンターBarが銀座にありました。「くに」という店で、私の母と同い年のママと、甥っ子のバーテン、それにアルバイトの女の子が何人かという構成で、まあ若いころから通えたくらいの値段で、適当に飲んでいると銀座界隈で仕事をしている顔見知りが集まってきて、あることないこと四方山話をしながら飲んで、勝手に次の店に行く。まずのどを湿らそうと入る人も多いので、開店の6時にはもう飲んでいる客がいたりする。
私もそうだけど、客も1年くらい毎日のように顔を出していたかと思うと、2年くらいご無沙汰。そんな波もありながら、銀座に出るとつい覗いてみたくなる店なのだ。ところが、伊東に引っ越してからほとんど顔を出すこともなくなってしまった。伊東線を乗り継いでいとうまで帰ろうとすると、直通の普通電車の最終便は、東京駅発9時10分。これに間に合わせようとしたら、顔見知りが来る前にあがらなくてはならない。そこで、酔っ払いとしては10時10分初の東海道新幹線こだまで、何とか1時間余分に飲む道を選ぶことになる。この1時間遅れで東京を発つ新幹線が、酔い覚ましのビールを飲んでいるうちに、熱海に先発の普通電車を追い越して到着。何とか終電に間に合うという寸法だ。
しかし、それでも10時に東京駅についているためには、銀座を9時30分には出ることになる。宵の口だ。
このあわただしい飲み方が、Barで仲間と飲む楽しみを、気の重いものにしてしまった。あれから、もう5年もたってしまった。今では銀座から30分で家に帰ることが出来るところに住んでいるのに、敷居が高くなるというのはこういうことで、すっかり足が遠のいてしまっている。皆さんどうしていらっしゃることやら。ママも、お元気でしょうか。また、気分が盛り上がったら、顔を出します。