かかりつけのお坊さん 奮闘編

転勤も定年もリストラもない、失うものは何もない最強な坊主が日頃の“感謝”を言葉にこめて、日常を綴ります。

お母さんからのメッセージ

2011-12-09 19:32:08 | 世情
埼玉・千葉で起こった通り魔事件の容疑者として、

16歳の少年が逮捕されたというニュースを聞いて、

やりきれない思いをもちました。


あの神戸のサカキバラセイト事件から、何年たちましたか。

牛刀を持って、バスジャックした少年の事件から、何年たちましたか。


日中堂々、秋葉原を車で暴走し、人々を凶器で殺傷した、あの青年の

事件から、何年たちましたか。


今の時代の、孤独で、心の闇をさまよう青少年たち。

自ら、“刃物”を手にすることで、自分の弱さを補おうとする。

そして、自分は強くなったと思い込む。

その不安定な、ゆがんだ自信が、弱いものへと、

その凶器が向けられていく。


未成年では購入できないと思われるようなナイフが、20本、

彼の部屋にあったといいます。

本人は、親が買ってくれたと言っているそうです。


また、この少年の親が、高校に退学届を出したと言われています。

転校してからすぐ、この犯行に及びました。

友だちにも、人を傷つけることを、ほのめかしていたとも。

みんな、この少年の“サイン”に気がつかなかったのでしょうか。

誰も、彼に、声をかけてやらなかったのでしょうか。


負の連鎖が起こります。

昨日の夕刻、広島市内でも、帰宅途中の中学生が、

40代と思われる男性から、傘の先で顔を突かれ、ケガをしました。


「闇」

それは、「音」さえも閉ざされた暗闇の世界。


相手の顔を見ながら、話をすることが苦手な若者たち。

親にも友だちにも、うまく自分を伝えられない子どもたち。


携帯世代にどっぷり浸かった子どもたちに、人の声が届きません。

携帯でしか、コミュニケーションが取れない世代。


人々の、楽しそうな声が響きあう、そんなマチへ出て行こうよ。



広島ブログ いつも、ありがとうございます


だいぶ前の日曜日。

昼から某テレビを観ていました。

題して、“たかじんのそこまで言って委員会”

その日のテーマは、「遺言」

●●評論家と呼ばれる人たちが、喧々囂々とやりあう番組です。

最長老の三宅●●氏。

「僕はあとが短いんだから、俺にしゃべらせろ」

このままでは死ねない。今の日本に物申す。

そんな感じで、大激論でした。

最後に、登場したのが、タレントの山口もえさん。

今、二人の子どものお母さんです。

遺言というより、“お母さんからのメッセージ”でした。


「あなたは、きのう、ご飯を残さず食べましたか。
 あの一粒のご飯もね、これができるのに1年かかっているのよ。
 だから、みんな、残さず食べようね」


一瞬、シーンとなりました。

お母さんの心が声となって、一人一人の胸に届いた瞬間でした。

あの三宅●●さんも、いつか聞いた、あのお母さんの声を

思い出しておられたと思います。


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