森共同アトリエ 管理人日記

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静岡美術館へ。

2014年05月03日 21時55分06秒 | 管理人徒然日記
今日はちょっと遠出して静岡美術館に行ってきました。



ここは常設でロダンの作品を展示しています。数が多いので見応えあり!ロダンが目的だったので企画展は見ず(笑)入館料大人300円、学生無料!
僕が気に入ってる作品を紹介します!全部は多いので…(笑)
まずはカレーの市民。カレーと言ってもあのカレーとは関係ないです港街の名前ですね。戦争で降伏交渉を余儀なくされたカレー市ですが、市の主要なメンバー6人の出頭(処刑)と、城門の鍵の提出を求め、その状況を作品としたそうです。この作品は群像で展示してある場合と、1体ずつ展示してある場合とがあります。今回は1体ずつ。群像のは6人共衣を纏っていますが、1体ごとのは裸バージョンもあります。ここの展示は両方でした。
カレーの市民
ジャン・デール





ジャン・ド・フィエンヌ





ピエール・ド・ヴィッサン





ジャック・ド・ヴィッサン





アンドリュー・ダンドル





ユスターシュ・ド・サン=ピエール





以上の6人。
ここからは僕のチョイスです(笑)
《影》のトルソ



ロダンはしばしば作品に型の継ぎ目をあえて残します。作品の行程として、型の内側に石膏やブロンズ等、作品に置き換える素材を流し込むのですが、ロダンにとって型の継ぎ目(バリ)は内側から外へ押し出ようとする圧力のエネルギーの現れなのだそうです。

《影》のトルソの頭部



壷を持つカリアティード
この作品は特に僕が好きな作品です。何より顔が好きです。





バスティアン=ルパージュ



なにげにパレットにB・Lが重なったレリーフが。

クロード・ロラン





バラの髪飾りの少女
この作品は僕が一番気に入ってる作品です。テラコッタの作品。











地獄の門









真ん中のちょい右下の、女性が覆い被さってるような像に注目。

パオロとフランチェスカというタイトルで小さい作品(同じサイズ、同じ形)のものがあります。こんな感じでロダンは自分の作品をどんどん切り貼りして作品を展開していきました。中には別の像の体を継ぎ合わせて新しい1体をつくったものもあります。それまで理想の人物像をつくる為に美しいバランスになるよう整えるのが普通だったものを、ロダンはあえて均整の取れたプロポーションを外した作品を打ち出しました。




ロダンの作品の最大の特徴は生々しいまでの生命感だと思います。これほどまでに「生」に執着した作家はいただろうか…。確かにそこには命があったなあ~。アカデミックな作品は現代アートが主流の今となってはほとんど過去のもの的な扱いになってしまっているように感じますが、現代も近代も、具象も抽象も、ぜーんぶ取っ払って、単純に作品としてグッとくるのかどうかで見たとき、現代アートでグッとくるものってどれだけあるだろう?昔の人が優れてたっていうことではなくて、今の芸術家達にとって芸術そのものが生き方の一部でしかないと言うことが、作品に雑味を与えてリアリティを失わせてる原因であるように思えてなりません。それだけ生きにくい世の中なのかな(笑)人生全てを芸術に捧げるってことができたら、現代なら現代ならではのその人本来のリアリティが出せるのかなって思うんですけどね。それができないってだけでこの時代に生まれたことがハンデなのかな?ただ、この時代だから生まれた表現もある訳で、僕が100年前に生まれてたら今とは違うのつくってたろうし、その辺では自分の表現したい世界が見えつつある今は今でいいんですけど。ただ、やっぱり思うのは、もっと専念できる時間があったら自分だってもっとやれるんじゃないかなって言うある種の欲求不満、みたいなものですかね。そんなものを感じます。みんなそうなんだと思う。突き抜けたいのだけど、そこに到達できるまでの十分な環境が手に入らない訳ですね。過去の作品は素晴らしいし、感動するけど、僕はこれから先をつくっていく未来の作家達の常識を超えた作品と言うものが見てみたいです。世の中ももっとそれを求めてもいいんじゃないかな(笑)みんなが興味なければどんなに素晴らしい可能性を秘めた芽であっても育たないですよね(笑)

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