
「ベルばら」を読んでいて、疑問に思うこと----オスカルはフェルゼンのどんなところに惹かれたのか?昔からよくわからないままだった。フェルゼンはアメリカ独立戦争に参加したりで、実際はそれほどまとまった期間、フランスに留まっていなかった。けれどもオスカルやアントワネットの心をぐいと掴んだのは、なぜだろう?
その答えのヒントが最近読んだ「マリー・アントワネット 運命の24時間」に書かれていた。作者中野京子さんは、フェルゼンについてこう書いている。(以下引用)
教養があり、優れた軍指揮官で、勇気と実行力に富み、政治能力が高く、数多くの愛人を持つ男性
さらに加えるならお金持ち、そして「ハンサム」という容姿に関わる点も挙げられる。まさにすべての女性が憧れる王子さまではないだろうか?数多くの愛人云々は、当時の王侯貴族は愛人を持つのが普通だったから、それほど驚くことではないのかもしれない。けれどオスカルは、心寄せるフェルゼンに、多くの愛人がいることを知っていたのか?それをわかったうえで、彼を愛していたのか?漫画では読者がティーンエイジャーであることを意識して、そのあたりのことをはっきりと描いていない。オスカルの長年憧れた王子さま---といったところだろうか?オスカルの片想いは10年以上にも及ぶから、よほどフェルゼンに強い魅力を感じていたのだろう。
中野さんが挙げているフェルゼンの特質は、「教養があり」以外はことごとくルイ16世と真逆だなぁと感じる。数多くの愛人を持つということは、フェルゼンはそれだけ男性(オス)としても魅力的だったということだろう。
アンドレは平民だが、もし貴族に生まれていたら、愛人を持つこと以外、これらの特質をすべて備えていたと思う。でもアンドレは、脇にいて光る人かもしれない。池田先生がフェルゼンをして「実在したアンドレ」と言うわけが、わかる気がする。
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