
約1年ぶりに発表された「ベルばら 新作エピソード」。今回はロザリー編。
↓ 感想を書こうとするのだが、気になることが。この新章ロザリー編、次回マーガレット23号で完結するのだろうか?扉絵を見ると、どこにも「前編」と書かれていない。
↓ 裏表紙には「物語はまだ 幕を下ろしていない。ファン必見の新章 今号より掲載スタート」とある。
↓ 次号の予告には「新章 注目の第2話!!」とある。「後編」ではない。もしかしたら池田先生はロザリー編に取り掛かっているうちに、構想やストーリーがどんどん膨らんでいき、来年以降も継続して描き続けるのでは?と思ってしまった。とりあえず今号と次号で導入部分を掲載し、今後もじっくり時間をかけてマーガレットに発表していくのだろうか?(すみません、これはあくまでも私の勝手な想像なので、適当に読み流してください。)
1789年、ロザリーは男児を出産し、オスカルのミドルネームからフランソワと名づける。新章はフランソワ誕生から15年後の1804年のお話。「ベルばら」新作エピソードではあるものの、途中から「栄光のナポレオン」カラーに染まっていく。ベルナールがアランと共に、命を懸けて成し遂げようとする企てがある。しかしあまりにもリスクが高いので、実行前に愛する妻と子を安全な土地に避難させようとする。ロザリーは企ての内容は知らない。けれど何かとてつもないことを、夫がしようとしていることは感じ取っている。
↓ 秘かにパリを脱出するロザリーとフランソワ。しかしあいにくパリ市門は閉じてしまい、翌朝5時にならないと開かない。ぐずぐずしていては自分たちに危険が及ぶ。困り果てるロザリー母子。そこに救世主が登場。
あれっ、アランって以前の新作エピソードでも、ル・ルー一家が亡命する時、通行証がなくて困っている場面にいきなり現れ、窮地を救ったっけ。彼はその方面のアンテナを高く張っているのだろうか?ありがたや、ありがたや。
↓ ロザリーとフランソワの亡命先は、お世話になっているスタール夫人が所有する、スイスのコペにある別荘。そこにいったん落ち着いてから、最終的にスウェーデンに向かう。
↓ この人がスタール夫人(1766年~1817年)。ルイ16世が罷免したネッケル蔵相の娘。才女で小説家・批評家。フランス生まれ。ナポレオンに好意を抱き謁見を求め、入浴中に押しかけていったこともあったとか。しかし彼は夫人に冷ややかに接したので、夫人は反ナポレオン思想を抱くようになる。
↓ ロザリーがフランソワに語っているように、スタール夫人の夫はパリ在住のスウェーデン大使だったスタール=ホルスタイン男爵。男爵は1802年に亡くなっている。スタール夫人は外国大使の妻という身分を活かし、革命が過激になる中、生命の危険にさらされた友人たちの身の安全の確保にもつとめた。(リトアニアの杉浦千畝大使を思い出してしまった。)
ベルナールとアランによるナポレオン暗殺未遂事件が発覚し、ロザリー親子にも逮捕令が出る可能性が出てきた。一刻も早くフランスの外に出なければ、今度はロザリーとフランソワの命が危うい。しかし危険を察知した御者が姿を消し困り果てる二人。この窮地をどう切り抜けるか?次号が楽しみ。
読んでくださり、本当にありがとうございます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます