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Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

大人の少女マンガ手帖 (6)

2015-03-25 17:20:00 | つぶやき

 懐かしい少女漫画雑誌の数々。久しく見るものもあり、あの時代、こんなにもたくさん雑誌が発行されていたことに驚く。

 「週刊マーガレット」は一番読んでいたかもしれない。王冠マークは今も変わらず。この表紙に100円とある。子どものお小遣いでは、お手頃価格だった。本村三四子、西谷祥子、中森清子、土田よしこ(敬称略)---久しく忘却の彼方にあった先生方のお名前が一気によみがえる。

 「月刊マーガレット」は立ち読みで済ませた。「週刊マーガレット」よりも大人っぽく、ややマニアックな作品が多かったような---。

 「月刊mimi(ミミ)」あったあった、これ。高校生向きだったかな?「週マ」よりもファッションや芸能関連のグラビアページが多く、mimiを読む時は、ちょっと大人になった気分だった。mimiでは大和先生の「あさきゆめみし」が連載された。

 毎月の付録が楽しみだった「りぼん」。かわいくて乙女チックな作品を描く先生(陸奥A子、太刀掛秀子、大矢ちき、田渕由美子)と、しゃれた大人のドラマを描く先生(一条ゆかり、山岸涼子)がいて、どちらも好きだった。

 月刊「りぼん」より、ややこぢんまりとしたサイズで、作品をじっくりまとめて掲載していたのが「りぼんデラックス」。読んだぁという実感があった。

 次回も引き続き、少女漫画雑誌を紹介させていただきます。

 読んでくださり、ありがとうございます。



18 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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美しい街ウシー・8 (鈴蘭の精)
2015-07-09 08:08:19
三人が駅に着いても、まだ、誰もいませんでした。
背の高いアレクセイは、小さな娘にあわせ、小さく屈みこみ「いってらっしゃい!」
それは、ロシアでいつもミーナがかけてくれた言葉、今日は、反対です。
「行ってきます。今日はお父さんがお留守番ね。」
「そうだね。」
そう言いながら、ミーナの頭を優しくなでます。綺麗にカールしたブロンドの長い髪、すーと先まで滑らせて、最後にくるくるッと指に巻き付ける。アレクセイの癖です。
ミーナも、お父さんにそうしてもらうのが大好きでした。
そんな、父娘の様子をユリウスは嬉しそうに見つめています。
出発15分前に、バタバタとダーヴィトが走って到着。
ギリギリ、セーフ!なんとか、スイス行き列車に乗り込みました。
アレクセイは小さな声でつぶやきます。
「ダーヴィト、おまえも、早起きが苦手なんだな~。」
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-09 21:28:41
 お便りをありがとうございます。スイス行きの列車が出発しました。新たな展開の始まりです。ミーナはどんな環境に置かれても、そこに幸せを見出すことのできる才能を身につけているように感じられます。

 あと約1週間で「わたしのマーガレット展」が大阪で開幕します。鈴蘭の精さま、美しい「オル窓」のイラストを存分に御堪能ください。
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美しい街ウシー・9 (鈴蘭の精)
2015-07-10 08:03:14
ミーナの乗ったのは、大きな特急列車、ぐんぐんスピードを上げていきます。
「ミーナ、危ないから、早く席に着こうね。」
おじさんの案内してくれたのは、特等席でした。
「おじさん、こんなにきれいな列車、初めて。」
ロシアからドイツへ向かう時乗った列車、小さくて、カタカタよく揺れて、席もなくて、何日も床に座って、やっとドイツに着いたのでした。
毎日のように変わっていく生活、ミーナは時々、これでいいのかな?と、不安になります。
列車の中は暖かで、マフラーとコートを脱ぎます。ダーヴィトおじさんは、
「オッ、可愛い服だね!」
「あっ、これ、女学校の制服よ。
お母さんが、レースのつけ襟と一番上のボタンの所にクリーム色のリボンをつけてくれたの。
余所行きの服に見えて良かった。
私ね、綺麗なお出かけのドレス持ってないから。」
「ミーナのお母さんは偉いね。色々、工夫しているんだ。」
「そうよ。可愛い、つけ襟も沢山作ってくれているの。 お母さんの着ているブラウスもお父さんのお古よ。」
ダーヴィトは昨夜、アパートを訪れた時の何とも言えない温かい香り…それは、こういう事なんだなぁ、そう、思いました。
「おじさん、りんご食べましょ。
お母さんが列車で食べてねって。」
バスケット籠の中から、巾着袋を出し、ダーヴィトに渡します。
ダーヴィトは袋の中から、花柄の容器を取りだします。その上にメモが置いてありました。
″ダーヴィト、今日一日、ミーナをよろしく、
お願いします。
楽しい旅に、なりますように。 ユリウス″
ダーヴィトは思いました。
『ユリウス、この数週間で君は、立派な母親になれたんだね。』
そして、アーレンスマイヤ家の果樹園で取り立ての、うさぎの形に切った可愛いりんごを、
愛しい姪と共に味わいました。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-10 22:20:31
 お便りをありがとうございます。すべてをダーヴィトに託し、スイスに娘を送り出す。それも緊急に。ミーナにとって今回ダーヴィトと一緒のスイス行きは、一生忘れられない思い出になるのではないでしょうか?
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今晩は (鈴蘭の精)
2015-07-15 23:41:19
行って来ました。本日、仕事帰りに、″わたしのマーガレット展″
時間も7時を過ぎていたので、ゆったりと、観覧できました。
見たのは、池田先生の作品のみ、閉店間際だったので…。
やはり、ベルばらは特別に素晴らしいと、思いました。マーガレット連載で最終話を迎えたことは、大きな意味があったと、思いました。
オル窓も誌上を変えず、マーガレットで最終話を迎えることが出来れば、もっと、少女漫画的なエンディングだったのかな?
りら様の特別な日、7月14日の、前後はお話をお休みしようと、ずっと思っていました。
なんか、だらだらと、長いお話になってしまい、感想をいただくのも、申し訳なくて、今年中には、必ず完結します。来週ぐらいから、又、続きを書かせて頂きます。お付き合い下さい。
PS、オル窓40周年記念ハンカチ、買いました。 ユリウス、かなり、可愛いです。
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-15 23:54:43
 コメントをありがとうございます。しばらくお便りがなかったので「どうしたのかな?」と心配しておりました。先週後半から急に暑くなったので、体調を崩されたのかなと思いました。

 そして---「わたしのマーガレット展」初日に行かれたのですね!大阪は会期が短いので、行けるときに行っておいたほうがいいですよ。もう一度、行きたくなりませんか?「オル窓」からは美しいジャンピング・キスの絵が出展されていて、惚れ惚れしますよね。カラーイラストも美しく「オル窓」単独の原画展を、開いていただきたいと切に願っています。少女マンガのヒロインが、殺人を犯す---「マーガレット」に描くには、限界があったでしょうか?

>りら様の特別な日、7月14日の、前後はお話をお休みしようと、ずっと思っていました。
 
 鈴蘭の精さま、お気遣いは不要です。むしろこちらのほうが「お便りが来ないけれど、どうしちゃったんだろう?」と心配になりました。どうかこれまでどおり(今年いっぱいに終わらせるなどと仰らず)御自身の納得のいく作品をお書きください。全然迷惑ではありませんので。来年にまたがってもいいじゃありませんか?そのほうが楽しみが続くので、私は嬉しいですよ。

>PS、オル窓40周年記念ハンカチ、買いました。 ユリウス、かなり、可愛いです。

 わあ、買いましたか?結構大きいですよね?だから見栄えがします。さてどうやって飾りますか?
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ミーナの秘密*1 (鈴蘭の精)
2015-07-16 22:27:58
今日から、お話、再開します。
外では、風がゴウ、ゴウと、台風来るのでしょうか?
=お話しの続き=
ミーナはリンゴを食べ終わると、
「おじさん、手洗って、口ゆすいでくるね。」と、洗面室へ向かいます。
リンゴを食べる時も、膝にハンカチをしき、行儀も良く、少女らしいしぐさ、アレクセイは娘を愛情一杯に大切に躾てきたんだなぁと、ダーヴィトは思うのでした。
帰ってきたミーナからは、いい香りが…。
「ミーナ、何か、つけてきた?」
「えっ? あっ! お母さんの匂いのクリーム、沢山塗ってきたの。ほら!つるつる。」
思いっきり、指をパアーに広げ、ダーヴィトの鼻先へ。
「ラベンダーの香りだね。」
「いつもはね、寝る前と、朝出掛ける前に塗ってくれるんだけれども…今日はとっても疲れてたみたいで、忘れていたみたい。だから、列車の中でつけようと、思って・・・。
この、匂いの中にいると、お母さんがずっと、そばにいてくれているみたいで、寂しくないの。」
「そうかい。ミーナはユリウスが大好きだからね。」
「はい。お父さんも好き。それからね、リュドミールも!」
「リュドミール?」
「スイスのジュネーブにいるのよ。だから、″お家はスイスに決まったよ。″って、おじさんに聞いた時、嬉しくって、絶対、住みたいって、思った。」
「へぇ~、リュドミールか・・・」
「そう。リュドミールはね、わたしの命の恩人! 私ね、ロシアで誘拐されかけたの。リュドミールが助けてくれなかったら、殺されていた。」
「えっ!」 ダーヴィトは驚きます。
「その時の事、聞いてくれる?」
「いいのかい?」
「はい。」
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-17 09:06:23
 お便りをありがとうございます。お話の再開にわくわくします。
 ラヴェンダーの香りで心が癒やされるミーナ。ふと思春期の頃読んだ、筒井康隆原作「時をかける少女」を思い出しました。あの作品も、主人公が放課後、理科室を掃除中ラヴァンダーの香りを嗅いだ時から、別世界が広がっていき---。大好きな小説でした。すみません、話題が逸れてしまいました。

 リュドミールとダーヴィトの間には、どんな関係があるのでしょう?
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ミーナの秘密*2 (鈴蘭の精)
2015-07-17 23:41:53
ダーヴィトとリュドミールは今のところ、接点はありません。でも、りら様のおっしゃる通り絡ませても、面白そうですね。参考にさせていただきます。
=お話しの続き=
実は、ミーナには、秘密がありました。
それを知っているのは、アレクセイとリュドミールだけです。 ミーナもその事を誰にも話した事がありません。 もちろん、お母さんのユリウスにも話していません。 でも、お母さんは何となく気がついている、そんな感じがしていました。
ダーヴィトおじさんには、話してみよう、ううん、聞いてほしい! そう、思ったのは、おじさんならきっと、悲しまずにしっかり、受け止めて聞いてくれそうだから・・・。
そして、この事を話すのは、きっと、今日が最初で最後だろうな…。と、思いました。
「おじさん・・・。あのね・・・。 私の瞳からは、涙が出てこないの。悲しくても、嬉しくても、泣くことが出来ない。 小さい時から、涙を流した記憶がない。みんな、私の事 ″強い子ミーナ ″って、いうけれど、そんなことない、胸も痛くなるし、苦しくもなるのよ。でも、そんなの、人には、見えないでしょ。怖い時は、心臓がドキドキ、体がガタガタ震える。」
ダーヴィトは、衝撃のあまり、声をかける事ができずにいました。そして、今は、しっかりと、最後まで聞いてやろう、そう思いました。
「ペテルスブルクのアパートで、私、いつもひとりぼっちでお留守番、お父さんはモスクワの音楽学校に行っていたから…。 でも、夕方にリュドミールがご飯食べに来てくれて、お泊まりしてくれる。そんな、毎日よ。
お外に出る時は、必ず、鍵をかけるようにって、約束もしていた。
でも、あの日はね…、三日後にお父さん帰って来るから、ウォッカ買いに行こうと思って、もう、夕方だから、リュドミールも来るしいいかナって、鍵掛けずにお買い物に行ってしまった!
帰って来たら、なんか、お台所に誰かいるみたいな、気がしてね、
″リュドミール なの? ″って、聞きながら覗いて見たら、あの人がいたの!
怖い、怖い、お顔をした、シューラって、女の人が・・・!」
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鈴蘭の精さま (りら)
2015-07-18 00:37:21
 お便りをありがとうございます。誘拐されかかったミーナ、彼女を助けたリュドミール---だんだんミステリータッチの展開になってきました。何かとても恐ろしくて、悲しい出来事が待っているような予感がします。次回を読むのが、ちょっと怖いです。
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