Vばら 

ある少女漫画を元に、エッセーと創作を書きました。原作者様および出版社とは一切関係はありません。

7月4日 アメリカ独立記念日(つぶやき)

2014-07-04 22:58:36 | つぶやき
 7月4日と言えば、アメリカ合衆国の独立記念日。ベルばらのキャラたちに関しては、フェルゼンが独立戦争に参加しています。遠く離れていても、オスカルはずっと彼を想っていた。また1789年7月13日、オスカルがパリ・テュイルリー宮広場前で衛兵隊員たちを前に「かつてアメリカが 自らの手でイギリスからの独立を勝ち取ったように 今わがフランス人民は 自由・平等・友愛を旗印に雄々しくも立ち上がった」と言った直後、胸に付けた勲章を外し貴族の身分を捨てることを宣言します。オスカルやフェルゼンにとって、アメリカの独立は決して他人事ではなかったのですね。

 恋人同士になってからのオスカルとアンドレ。ある日アンドレが、画家の先生がやってきたことをオスカルに伝えに行くと、初めての吐血に驚いたオスカルが慌ててアンドレを追い返そうとします。けれどすぐに「そばにいてくれ 私を1人にしないで どこへも 行かないと アンドレ」と言い、心細さから甘えるように彼の胸に飛び込みます。そんなオスカルにアンドレは「死ぬまで そばにいてやるぞ」と答えて安心させます。

 死ぬまで そばにいてやるぞ

 昔から「どちらが死ぬまでだろう?」と疑問に思っていました。

「俺が死ぬまで そばにいてやるぞ」(先に亡くなるのはアンドレ)
「お前が死ぬまで そばにいてやるぞ」(先に亡くなるのはオスカル)

 そんなこと、深く考えなくてもいいのかもしれません。でも原作では結果として「俺が死ぬまで----」です。

 吐血し、おそらく自分の命がもうそう長くないことを悟ったオスカルは、誰にもこのことを打ち明けられず1人苦しむ日々だったはず。せっかくアンドレと思いが通じたのに、この運命は過酷過ぎます。アンドレの胸に飛び込み、まるで子猫のように甘えるオスカル。まさかアンドレはこの時、オスカルが吐血したとはつゆ知らず、いつものように口づけを交わし、オスカルを安心させる。吐血以降オスカルは一層「もう生きられない 1人では!!」の気持ちが強くなる。血の付いた手のひらをギュッと握りしめる時、どれほど切なかったか?

 オスカルは吐血、アンドレは失明---この事実をお互い隠したまま、けれど12日の夜は「喜びの時は 喜びのままに 悲しみの時は 悲しみのままに 生きることを分かち合ってきた そしてこれからも分かち合うために すべてを与えあう」と言いますが、実はまったく悲しみは分かち合っていなかったことが、読んでいてつらいです。お互い相手に心配をかけまいとしたのでしょうか?


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