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インド連続爆破事件、乗客救ったバス運転手の目まだ見えず

2005年12月01日 | インド亜大陸周辺
 [ニューデリー 29日 ロイター] 10月29日にインドで発生した連続爆破事件では少なくとも66人が死亡したが、3度目の爆発時、瞬時の判断で多くの命を救ったのはバスの運転手だった。

 バス運転手のクルディップ・シンさん(28)はその日、80人ほどの乗客を乗せて走行中、「バスの中に爆弾がある」という乗客の叫び声を耳にした。

 入院中のベッドでロイターの取材に応じたシンさんは、「私はその時に即座にバスを止め、乗客全員にバスから降りるよう指示した」と語った。さらに、「乗客が全員降りた後、配線とタイマーの付いた小さな箱を車内で見つけ、最初は映画の真似をして配線を切ろうとしたが思い直してやめた」とし、最終的には小箱をバスの外に搬出して路上に置いたという。

 しかし、シンさんが爆弾から遠ざかろうとした瞬間に爆発が起き、シンさんは両目・両耳に重傷を受け、右腕にも大怪我を負った。

 その後、シンさんは手術を受けて現在も入院中。両目はほとんど見えず、耳も片方がかすかに聞こえるだけの状態が続いている。

 報奨金と賠償金が支給されたものの、今後の生活に十分とは言えず、シンさんは「もう1度目が見えるようになって、またバスを運転したい」と話している。

(ロイター) - 11月30日18時0分更新

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