アレコレ

猫たちとの暮らしの中で、やりたいこと・やらなきゃいけないことがたくさん。

田舎の暮らし

2012-07-27 15:46:41 | 日記・日常のこと

実家は田舎だ。

隣は山で前は田んぼが広がっている。

夏はやることが多いので、たまに実家の手伝いに出向く。

先日の日曜日、父の三回忌のためのお墓の掃除と庭の木の剪定をした。

今日のような猛暑と違って涼しかったので助かった。

バラについたアブラムシをねらっているカエル

お墓は山を登った中腹にある。

なぜこんなさみしい山の中に作ったのか。

ハアハアと息切れしながらたどり着く墓。

雨が降ると滑って行くのが危険な墓。

祖母は盆入りや行事がある際は必ずお墓に行っていたのだが、

亡くなる数年前にはもう登れなくなった。

敷地には、お地蔵さんのような形をした墓石など、古いものがたくさんある。

皆、この土地で苦労した人たちだ。

母と夫と三人で、木の葉で埋め尽くされた敷地を掃除し、

ふもとからお墓までの道を掃き出した。

 

家の裏のモミジ

世間では田舎に住んでいる人を田舎者呼ばわりすることが多い。

実際私も学生の時には、よくもまあそんなことが言えるなってことを言われたものだ。

故郷の山や畑や田んぼを守る人々は立派だ。

昔は長男となると家を継がなければならず、

子供が女しかいない家は長女が婿をとらなければならなかった。

家を出たくとも出られなかったのだ。

皆、故郷に残り家を守った。

先祖の苦労を理解し、敬い、死ぬまで働いた。

そうして次の世代に引き継ぎ今まできた。 

 

親戚のおじちゃんも80歳を過ぎてもなお、お米・野菜を作る。

あんなに働いているのに、現実は、働けど働けど我が暮らし楽にならず。

それでも、働くのだ。

 

父も「外に出られる人はいいよな。俺は出られなかった。」とポツリと言ったことがあった。

父は教員だったので日常は学校が中心だったが、時間があると家の仕事をテキパキとこなした。

働いて働いて逝ってしまった父。

選択肢がなく、この土地に残らなければならない人生。

こんな人たちをバカにすることはできない。 

  

時代は変わって、自分の子供は自由にさせたいと思う親が増えた結果(私の両親もその一人)

ここは過疎化が進み、近くの小学校も廃校になった。

母も70歳を過ぎているので、これからどのくらい元気でいられるかわからない。

母が倒れたらアウトだ。その時私はどうすればいいのだろう。

10年後、20年後の近い将来、必ず結果は訪れるのだから、今から考えておくことは多い。 

 

私は嫁に行ったので実家は継がないし、

子供にも恵まれなかったので、嫁ぎ先でも子孫繁栄としては役に立たない。

 でも、実家の近くに住んでいる以上、実家のことは常に頭にある。

弟も妹も県外で仕事についているので、なかなか実家に来られないのは当然のことだから。

 

ケヤキ

父は生前「もうここは俺らの代でおしまいでいい」と言っていたが、

そう言っても具体的に残った土地を今後どうするのか?と思っていた。

父は何の具体策も語らずに旅立ってしまった。

土地や山を守るのか、売るのか、

財産ではあるけれど、残された者の負担は大きい。

 

実家の裏には、トトロに出てくるような大きなケヤキとモミジがある。

父が母と結婚する時、「大きなモミジがある」と言って母に見せたらしい。

裏の石垣

日本の、いわゆる田舎者の定義というのは、

交通手段もなく、都市より伝達が遅く、世間の常識にウトイ人・劣る人と軽視して勝手に決めているものだと思うが、

今では車社会になり、ネットも網羅されていて、携帯電話もほとんどの人が持つようになった。

そう考えると田舎者はいない。

逆に、田舎者とコケにする人の方が常識外れと考え、田舎者だと思う。

私は東京に住んでいる時は茨城には絶対戻らないつもりだったけど、

いざ戻ってきてみて、東京も茨城もどの地方も海外も住んだら同じだな。どこの人間も同じだな。と思った。

田舎も都市も変わらないと身をもって実感したのだ。

そう考えると、これから先のことを悲観的に考えている場合ではない。

とりあえず、前向きにがんばろうとは思っている。

 

 明日は父の三回忌。 

 

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