尾上菊之助宙乗り相勤め申し候☆☆☆☆☆ 於 新橋演舞場
児雷也・・・・・・・・・・・・・・尾上菊之助
綱手・・・・・・・・・・・・・・・市川亀治郎
大蛇丸・・・・・・・・・・・・・・尾上松緑
高砂勇美之助 他・・・・・・・・・尾上菊五郎
いやーーーーーー面白かった.古典と言うよりスーパー歌舞伎に近いけど,本当に面白い演目でした.この演目を勧めてくださったハンナ姉さんに心からお礼を申し上げます.
照明やスモーク,ストロボと言った西洋演劇の手法を駆使して,早変わり,宙乗り,七変化と歌舞伎の醍醐味を見せて貰いました.
ギリギリにチケットを買ったので,高い席しか残っていなかったのですが,三列目の花道の横,それも迫りの真横という席でした.
まず,菊之助の美しさと言ったら!(*´д`*)ハァハァものです.発端の大蛇,黙りの場の大蛇,蝦蟇,蛞蝓三すくみの動きは素晴らしかったし,この後,蝦蟇の背が割れて児雷也の宙乗りへ,花道横の席からだと,ほとんど真上になってしまうのですが,幕にスクリーンがあって,見得を切る菊之助のアップ画像が写るので大丈夫.
休憩後の二幕,ここはお笑いの場面.ヴィヴァルディの四季「春」で幕が開くと,インテリアはアールヌーヴォーで,椅子は猫足.浄瑠璃が「コロンの香り漂わせ」と歌いながら出てくる菊五郎がブランド品大好き,ど派手なマダーム,尾上松也は渋谷あたりに屯する,いかにも頭の悪そうな小娘に.
菊五郎は裾捌きも地声で「ソーレィ」と勇ましく,婿養子の夫に「ハウス!」と命令する.ここはもう大笑い!松也の台詞も「チョー,ダサイ」見たいな感じ.
宝子に化けた児雷也の菊之助がここでも美しい美しい.八鎌鹿六でなくてもメールアドレス聞きたくなるわ.最後はラヴェルのボレロに会わせてスローモーションで幕.
大詰二場,大蛇丸の毒に当たり病人となった児雷也が,車に乗り,綱手に引かれて花道から出てくると,あたくしの目の前で止まりました.このときの菊之助の美しいこと.
あやめの自己犠牲による児雷也の回復,そして地獄谷へ.
このシーンは歌舞伎と言うよりコンテンポラリーバレエみたい.
浪切の剣のシーンはスターウォーズか円卓の騎士.
最後は大きな月に星空のシーンが美しく,勇美之助が馬で出てくるとキャ━━━━(゜∀゜)━━━━!!これが本当の馬脚よね.
いや本当に楽しかった.
ハンナ様には心より感謝いたします。ここのところバタバタしていてオペラスレの流れに乗り遅れたので、こちらでお礼申し上げます。
あたくしはハンナ姉さんの言いつけを守って「イヤホンガイド」は使いませんでしたが,ほれ,それなりに教養のある身ですのでオホホホホ,不自由はいたしませんでした.