NHK芸術劇場

昨日のNHK芸術劇場は，6月に見たザハロワのドンキでした．
録画してじっくり見ました．
新国の演出は

• 一幕　　　一般的な演出
• 二幕一場　バジルの狂言自殺
• 二幕二場　ロマのシーン
• 二幕三場　ドン・キホーテの夢のシーン
• 三幕　　　公爵のお城で婚礼の場

なんだけど（ABTなんかはバジルの狂言自殺を二幕の最後に回しているわね）
で，ザハロワ，とにかく容姿がきれい．物凄いオーラを持ったダンサーです．バレエ踊るためだけに生まれてきたような長い手足が本当にきれい．
さらに足が上がる上がる！ぱーっと足を振り上げただけで，顔の横まで足が上がる．まるでギエム．
カスタネットのヴァリアシオンでも,夢のシーンのグランジュテでも180度以上足が開く．ストップモーションにして延々と眺めてました．
そして，きれいに張った甲がたまらない．
ご覧になっていないかたは新国のこのページを見てね．
新国の演出は結構小芝居が多くて，舞台中央でPDDやってても隅のほうでガマーシュとロレンツォが絡んでたりして，舞台一面を見なくちゃいけないから，テレビ中継には向いていないと思うのだけど．
「細かな演技は苦手」と言われていたザハロワが物凄く演技がうまいと言うこともわかったし．
ウヴァーロフ，ジャンプの高さはそんなにないと思うけど，滞空時間が長い！
二人とも背が高いから，片手リフトなんか高さがあって物凄い迫力．
終幕のPDD，アダージオ，キトリが斜め下に手を伸ばすところ（ティンパニが鳴るところ）通常は足の角度が135度ぐらいなのに，ザハロワは180度．

扇子のヴァリアシオン，パリオペラ座ではパッセのところで思いっきり溜めてしまい，むちゃくちゃになったけど，新国の演出では，ほとんど溜めずに踊ります．
（ライモンダのコーダでも「溜める」けど，溜めすぎは・・・？？よね）
ちなみにバリシニコフ版ABTではパッセでなくポアント=ア・テールの繰り返しで，ドンキと言えばABTと刷り込まれているあたくしとしてはこちらのほうが馴染みがあるの．

最後の32回転，最後までダブルをいれてましたね．別の日に見た本島さんもABTのジュリケンもダブルをいれなかったから．
今年見た最高の舞台だわ．（ギエムのマノンより感動したわ）