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「GULF(渦巻)」Rock & Free Style

2022年06月08日 13時04分46秒 | オリジナル曲
 これは1975年に開校された「Root's 音楽院」(澤田駿吾 校長)の第一回 生徒発表会の時の音源です。
 録音は楽屋の床の上でラジカセで録ったものですから、ノイズや音割れ、先生たちの話し声も入っていて聞きづらいところがあります。

 このバンドがやりたかった事は・・・

・他人の真似やコピーをしない。
・学校や先生に習った事をしない。
・下手でも未熟でも良いから、全く自分たちのオリジナルな音楽を創る。
・アドリブも発表会だからと言って、紙に書いたアドリブはしないで即興でやる。
・中間部分にフリ-・スタイルを入れる。
・・・というものです。

 演奏家は過去の演奏を聞かれるのを嫌がりますから、メンバーの名前は伏せる事にしましたが、リーダーだけは当時ペンネームを使っていましたから、Igi (g) Quartet として置きました。
 リーダーが作曲をして、編曲と構成を私と彼が二人で考えたものです。

 音楽のメインは、中間部分のフリー・スタイルの部分ですが、まあ若かりし頃の「情熱」だけが取り柄の音楽です。
 ドラム・ソロの後で、ギター・ピアノ・ドラムの三人のフリー・スタイルになります。

 このバンドは発表会の為に急遽集められたメンバーで、先ずリーダーが声をかけたのが私でした。
 私は超初心者でJAZZも良く解らず、ピアノも全く習った事がありませんから当然断ったのですが、不思議な事に「それでも良いから是非やって欲しい」と頼まれて、また私も不思議な事に何故か引き受けてしまったのです。

 リーダーは技術的な事よりも感性の合う仲間が欲しかったようですが、ドラムだけはドラム教室の中で一番優秀だった18才のH君に頼みました。
 ベースは小柄で可愛い女子高生のIさんで、自分の体より大きいウッド・ベースを一生懸命に弾いていたのが印象的でしたので声をかけてみました。
 彼女には「ベースは二小節の繰り返しパターンで簡単だから、是非やって欲しい」と頼みましたが、「中間のフリーの部分は出来ない・・・」と言いながらも引き受けてくれました。

「GULF(渦巻)」Rock & Free Style


 演奏中に先生と司会者の次のような話し声が入っています。
 皮肉を込めて・・・
「イイ音楽だな~」
「これは君の生徒なの?」「いえいえ・・・」
「こういうのは、やっている本人しか分からない」「むふふふ~」
「ベンチャーズとSFが混じったような音楽ね・・・」
 ・・・などなどです。

 先生や生徒たちからは、白い目で見られていたのは事実でしょう。
 厳しい先生によっては、かなり上手い生徒に対しても、「人前で発表するにはまだ早い」「先生の恥になる」と言って、演奏出来なかった生徒もいたのです。

 何しろ「ルーツ音楽院」という事で、基本をしっかりと教えるという学校ですから、私たちのような音楽をやられては迷惑な話だったでしょう。
 マニアックなもので、本来公開する予定のなかったものですが、ごく一部で好評だった為、試しにUPしてみることにしました。

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