狂人が刃物を手にして暴れていたら、制圧しなければならない。その為には刃物に勝る武器が必要である。
核兵器には核兵器が必要かも知れない。併し制圧は法に則って行なわれなければ成るまい。
法治国家には法が在り、それに則って警察がその任に当たる。
ところが今も昔も世界という場には、それらに似て非なるものが在るに過ぎない。
歴然とした法が無い以上誰にも、それに則ってどこかの国を断罪する事も出来はしない。
「米国は世界の警察」と言われていた事もあるが、主には自認していたに過ぎず、世界中がそう認めていた訳ではない。
正義は一つかも知れないが現実には様々に解釈されている。
吾人にとって噴飯ものでしか無いような事を、北朝鮮の「人民」は画面上で喚いている。
嚇されてか騙されてか、教育に依ってか解らないので客観的には、額面通り受け取るしかない。
嘗ての吾人が同様の経過を辿って、信念をもって「鬼畜米英」などと喚き散らすように成ってしまっていた光景と重なる。
敗戦に依るコペルニクス的転回を経験する前の吾人の殆どは、あの戦争の正しさを疑う事等なかった。
威勢よく国際連盟の席を蹴った松岡洋右の姿に、誰もが快哉を叫んだのである。
盗人にさえ三分の理は在る、盗人ならざる当時の吾人には、吾人の信ずるに足る十分な理と正義が在ったので、他国の誰の言葉にも、耳を傾ける余地は無かったのである。
「勝てば官軍」、敗者の事情は葬り去られるのが世の恒である。
敗者や少数者である事は、不正義や不合理の証左に成り得ず、勝者や多数派である事も又、自らの正義や合理性を保証し得ない。
斯様な事共は昔も今も変わらない。
現に五大国の中の二、三カ国もが得体の知れない処を抱えている。今日もプーチン氏が、「北朝鮮は草を食べてでも、核を諦めまい、話し合うべし」と言っていた。
似た所があって理解し合って居るのかも知れない。
要するに、核兵器の事と人権抑圧などの内政に関する事は分けて考えるのが良かろうと思うのであり、
何事に於いても混淆は、問題をより複雑にしてしまう要素であると云って良かろう。
而して核兵器は、どこからどう考えても、地上から廃絶すべきものでしか在り得ない。
それを所有し管理する領袖が、残虐で狂った独裁者であるか、公正な賢者であるかは、無関係である。
そもそも核兵器は賢人に相応しいものではない。寧ろそれを肯定するものを否定するものである。
聖人君子も核兵器を肯定したり所有したりするようになってしまったその時、その事は同時に
彼自身の来し方を裏切り、彼の聖人君子である事を否定し、彼の堕落を露呈するものである事を免れまい。
核兵器には核兵器が必要かも知れない。併し制圧は法に則って行なわれなければ成るまい。
法治国家には法が在り、それに則って警察がその任に当たる。
ところが今も昔も世界という場には、それらに似て非なるものが在るに過ぎない。
歴然とした法が無い以上誰にも、それに則ってどこかの国を断罪する事も出来はしない。
「米国は世界の警察」と言われていた事もあるが、主には自認していたに過ぎず、世界中がそう認めていた訳ではない。
正義は一つかも知れないが現実には様々に解釈されている。
吾人にとって噴飯ものでしか無いような事を、北朝鮮の「人民」は画面上で喚いている。
嚇されてか騙されてか、教育に依ってか解らないので客観的には、額面通り受け取るしかない。
嘗ての吾人が同様の経過を辿って、信念をもって「鬼畜米英」などと喚き散らすように成ってしまっていた光景と重なる。
敗戦に依るコペルニクス的転回を経験する前の吾人の殆どは、あの戦争の正しさを疑う事等なかった。
威勢よく国際連盟の席を蹴った松岡洋右の姿に、誰もが快哉を叫んだのである。
盗人にさえ三分の理は在る、盗人ならざる当時の吾人には、吾人の信ずるに足る十分な理と正義が在ったので、他国の誰の言葉にも、耳を傾ける余地は無かったのである。
「勝てば官軍」、敗者の事情は葬り去られるのが世の恒である。
敗者や少数者である事は、不正義や不合理の証左に成り得ず、勝者や多数派である事も又、自らの正義や合理性を保証し得ない。
斯様な事共は昔も今も変わらない。
現に五大国の中の二、三カ国もが得体の知れない処を抱えている。今日もプーチン氏が、「北朝鮮は草を食べてでも、核を諦めまい、話し合うべし」と言っていた。
似た所があって理解し合って居るのかも知れない。
要するに、核兵器の事と人権抑圧などの内政に関する事は分けて考えるのが良かろうと思うのであり、
何事に於いても混淆は、問題をより複雑にしてしまう要素であると云って良かろう。
而して核兵器は、どこからどう考えても、地上から廃絶すべきものでしか在り得ない。
それを所有し管理する領袖が、残虐で狂った独裁者であるか、公正な賢者であるかは、無関係である。
そもそも核兵器は賢人に相応しいものではない。寧ろそれを肯定するものを否定するものである。
聖人君子も核兵器を肯定したり所有したりするようになってしまったその時、その事は同時に
彼自身の来し方を裏切り、彼の聖人君子である事を否定し、彼の堕落を露呈するものである事を免れまい。
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