独白

全くの独白

介護という職種#3(神の領域)

2017-12-15 15:51:46 | 日記
神が、人間の認識や解釈の如何と全く無関係に、外界のどこかに実際に居るのか、人間の魂の中に無形のものとしてあるに過ぎないのか、私は知らない。誰しも知るまい。知っていると称する者がいたとしても、その事を私にも他の誰にも認めさせる事はできまい。然れば実質的にはその者も、知らない者の一人に過ぎない。詰まり神がどのようなものであるかを知っている人間は一人もいないと云って良かろう。
換言すれば、神は不可解なものである。
一方例えば梨や愛情は、神程不可解なものでは無い。梨は現実界に在って、触れたり齧ったりする事が出来る。
愛情はそのようなものでは無い。人間の魂の中に無形のものとしてあって、見る事も触れる事も、出来はしない。詰まり人間の魂と密接な関係にあるというも愚か、不可分でさえある。
然ればとて、梨の存在が人間の魂と全く無関係であるという事にはならない。寧ろ梨が梨として現実界に存在し得る為に、人間の魂という媒介は不可欠である。
その点で、梨も愛情と変わるところは無い。不可解なもの、神も同様である。
神が梨の様なものであれ、愛情の様なものであれ、人間の魂と云う媒介無しに、神というものである事はあり得ない。そういう意味で、梨も愛情も神も、換言すれば凡ての事物は、人間の魂の産物であるという事が出来よう。
凡ての事物の中には、所謂神の領域という事物も含まれる。即ち、神の領域も又人間の魂の産物である。
端的に言うなら、神の領域も人間の領域である、という事に成る。(続く)