独白

全くの独白

介護と言う職種#2

2017-12-06 15:31:43 | 日記
併しそのように、人としては例外的で、寧ろ天上的である人と雖も凡ゆる局面でそうであったとは思われない。そのような人も飽迄人間に過ぎないのであって、天上の人では無いのであるから。
何でも区別し、差別し、分別したがるように出来上がってしまっているのが人間というものである。山に登っても、一息吐きながら景色に感動する間も有らばこそ、山座同定をし始めずには居られない。
又例えば、「職業にも人間にも、貴賤は無い」と思ってしまえば話が簡単に付くところを、「どちらにも貴賤は在る」と思ってしまう事で、複雑にしたがる。
前述(#1-6/19-)の四つの言表は、この「どちらにも貴賤はある」という、要約してしまえば同じ一つの事を、言っているに過ぎない。
それなのに立場に依って異なる四つの言表を、捻り出さざるを得なくしている元凶はと言えば、吾人の本性たる選別癖の他にあるまい。
ところで神話に登場する神々は、天上の住人であっても存外人間的である。
地上の生物に対しては良くも悪くも十把一絡げの扱いや解釈をして置きながら、自分達同士では、地上の俗物同様に慾深で不平等で、それらの為に右往左往させられているのは面白い。
畢竟神も、人間の魂の産物なのであって、当然の事ではあるが。(続く)