独白

全くの独白

ジャガ芋の芽、そしてゴキブリと涎

2017-05-07 15:45:41 | 日記
台所に立つように成って四年が過ぎた。
うちは小勢なので保存の効く物は減らない。
馬鈴薯などはどれも発芽してしまっている。今迄はあの芽を見ると弥立つ様な悍しさを感じていた。
今朝も皮を剥き乍ら、併しこんな感じを持つのは、馬鈴薯に対して済まないと、不図思った。
芽は馬鈴薯にとって、延いては吾人にとって必要不可欠、詰まり大切な物である。
そう思い直して見ると、美しくさえ見える。
あれを見て感じる悍しさは、抓られて感じる痛みのように不動であるようにしか思われなかったのに、違って居たのは衝撃的であった。
そして思った。
人間とは何と身勝手で卑しいものなのであろうか。
万一此の世に人間とゴキブリしか居なくなったら吾人は、あれを見ただけで涎を垂らすように成るのであろうか。
想像するだけで身の毛が弥立つ。