カタチあるもの

宇宙、自然の写真をメインに撮っていますが、時々、読書、日常出来事について書きます。

ダ・ヴィンチ・コード

2015-12-29 15:14:24 | 読書_感想

 

ダ・ヴィンチ・コード  ダン・ブラウン著 2003年

 

 この有名なベストセラー小説、今更ながらに図書館から借りて読みました。冒頭に物語の主人公となっているソフィー・ヌヴーの祖父ジャック・ソニエール(ルーブル美術館館長)の殺人事件があり、その殺人現場にあった象徴や暗号を解きながらソフィーとロバート・ラングドンが真相を追いかけていくというあらすじなのですが、物語がとても面白いため、長い小説でしたが6時間ほどで読んでしまいました。

 遠い過去から続いている太陽崇拝の原始宗教とキリスト教の生い立ちなど興味深いエピソードもたくさんありました。今の西洋宗教は人格神を祭っていますが、本来はイギリスのストーン・サークルにみられるように大自然を神とした多神教だったように感じます。

 最近読んだ本の中に「骨が語る日本人の歴史」という本があります。日本の歴史では、旧石器時代から縄文人、弥生人、古墳時代人、近代人という区分がなされていて、元々日本列島に住んでいた縄文人は、大陸からの渡来系である弥生人に九州方面から駆逐されていったようになっています。

 出土した骨を見ると縄文人と弥生人は明らかに違う骨相をしているらしく、弥生人の骨は北部九州や西中国で集中して出土しているため、このような歴史が語られたそうですが、北部九州、西中国以東では縄文人と弥生人の両方の特徴を持つ人骨も出土してて、両者は混じり合いながら古墳時代人へとなっていったようです。

 生活様式が変化すると骨相もそれに合わせて変化していくそうですから、単純には考えられないようですね。ちなみに、今の日本人は、男性は平均170cm、女性は平均158cmくらいでしょうか。このような身長は、日本人の歴史の中では極めて異質の部類に入るそうです。

 自然を相手に暮らしていた時代は自然を神とし、人を相手として暮らす時代になると人格神に変化するのでしょうか。人間も自然の一部とあたりまえのように思える時代がくると、モノを使いながらも自然と共生できる時代となるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 


half moon

2015-12-27 20:19:02 | 写真_宇宙

 

 地球から太陽、地球から月までの距離は太陽が1億5000万キロ、月が38万キロと大きく違うのに、直径と距離の比が不思議にも同じ値、軌道も重なるため日食を見ることができます。太陽、地球、月の絶妙なバランスを感じますね。

 月は太陽の光を受けて輝いていますが、地球からみると三日月であろうと、半月、満月であろうと同じ面しか見えないのも不思議です。月の裏側は地球から見ることができないんです。これは、月が地球の周りを1周回る時間と月が自転で1回転する時間がまったく一致しているからなのですが、偶然・・・・にしては・・・・・? と思うような一致ですね。

 こうして天体写真を通して宇宙に接していると、とてつもない偶然のように見えることも、宇宙にとってはバランスを保つための必然なのかなと思うことがあります。

 

 

 

 


M33さんかく座銀河

2015-12-25 21:25:36 | 写真_宇宙

 

  アンドロメダ大星雲があるアンドロメダ座の隣にさんかく座という小さな星座があり、この領域にM33さんかく座銀河が位置しています。M33さんかく座銀河は先日紹介したM31アンドロメダ銀河と同じような距離にあるのですが、アンドロメダ銀河に比べるとかなり淡い銀河で、その姿を浮かび上がらせるのに苦労する対象です。

 銀河は渦状の雲のように見えますが、数千億の太陽と同じような星で構成されていて、多くが太陽系と同じように惑星系を持っているというのですから、地球と同じように生命が誕生した惑星も数多くあるのでしょう。 230万年の時と距離を隔てて今という同じ時刻にお互いの銀河を見ている存在があるかもしれませんね。

 

 

 

 

 


冬のある日

2015-12-23 20:27:25 | 写真_自然

 

 今年は、例年の12月に比べて雪が少なく暖かな冬を迎えていますが、今日の朝は冷えました。木の枝に付いている水滴が氷って華が咲いたようになりました。小さい頃は、どんなに寒くても吹雪いても外で遊んでいました。セピア色にした写真を見ると、その時のことを思い出します。

 ”今”も時間の流れとともに過去になり、その時撮った写真をセピア色に変えて懐かしく思い出すのでしょうかね。

 

 

 


M31 200万年前の姿を見て思うこと

2015-12-20 18:30:37 | 写真_自然

 

 アンドロメダ星雲までの距離200万光年、ようするに200万年前の姿を見ていることになるわけです。アンドロメダ星雲からもわが天の川銀河見ることができると思いますが、逆に今の天の川銀河の姿は200万年後でなければアンドロメダ星雲に届かない。う~~ん、宇宙では時間と距離が同じスケールになるので、不思議な感覚になってしまいます。

 このアンドロメダ星雲、中心部の明るい部分と周辺の淡い部分の明るさが大きく違うため、画像処理してみると意外に難しい対象です。この大星雲の存在感と雄大さを写真で表現したのですが、・・・・まだまだ。また、トライしてみます。

 

 

 


オリオンの燃える木と馬頭星雲

2015-12-19 16:55:08 | 写真_自然

 

 オリオンのベルト付近に三つの2等星が輝いているのですが、向かって右からミンタカ、アルニラム、アルニタクと呼ばれています。写真の中で輝いている星はアルタニク、このすぐ側に燃える木と馬頭星雲があります。

 馬頭星雲は小さい頃から天文ガイドでよく見ていて憧れの存在です。が、不思議なことに燃える木星雲のことは知らなかったなぁ。

 小学生の頃、学校の図書館から空想宇宙旅行本を借りてよく読んでいたのですが、その中にオリオンの馬頭星雲に向かって旅行する話がありまして、自分をその話に当てはめてよく妄想していましたね。実際の距離を考えるととんでもないことですが、宇宙のハイウェイを走っていて、窓の外を見ながら馬頭星雲を目で追っている自分を上から見ているという幽体離脱のような妄想ですが。

 そういう小さい頃からの妄想となった対象です。今年は撮れないかなぁと思っていたのですが、冬型の気圧配置の隙間の1日、晴れた夜空の日があり、オリオン大星雲(M42)と燃える木星雲(NGC2023)、馬頭星雲(IC434)だけは撮ることができました。この領域、バラ星雲も撮っておきたいけど・・・・、冬型気圧配置の中日(いわゆる小休止日、晴れた夜空)ってないですかね。設営時間を除いて2時間でいいんですけど、2時間以上は機材が氷ってしまって無理のようですって、どんなところに住んでいるんだ!!

 

 

 


M42 露出時間 増

2015-12-18 20:22:58 | 写真_自然

(ISO1000 15秒×6枚、30秒×7枚を追加コンポジット)

 

 星写真の画像処理は奥が深いです。前回のM42写真、どうも納得がいかず、短時間露出した画像も加えて再処理しました。最初から短時間露出の画像も含めておけば良かったのですが、やれどもうまくいかず・・・・、ようやくなんとかカタチになりましたが、まだ、納得のいくものにはなっていないなぁ・・・・・。

 総露出時間が1時間にも満たない状態では、N42の細部が少し明瞭になる程度ですが、露出時間をどんどん増やしていくと、新たな分子雲が浮かび出てくるようです。総露出時間17時間という作品も見たことがありますが、上の写真とはまったく違っていました。宇宙も奥が深いということですね。

 

 


M42 Orion's Belt

2015-12-14 22:10:15 | 写真_宇宙

 

 冬の星座として多くの人が知っているいるオリオン座ですが、華やかな星座です。このオリオン大星雲、中央の明るい部分には散開星団が隠れて(写真には写っていませんが)いるそうです。そこでは、新たな星々が誕生していて、活動的な領域のようです。

 それにしても迫力ありますね、この大星雲。

 

 

 

 


M52とNGC7635 Bubble Nebula

2015-12-11 20:19:36 | 写真_宇宙

<再処理画像>

 

 この対象は、10月にもブログアップしているのですが、なんとなくイメージと一致していない感があり、周辺の輝星もいれて再処理しました。

 真ん中付近の星の集まりがM52、右側の赤い星雲がNGC7635、通称 Bubble Nebula(泡星雲)です。その名のとおりシャボン玉がフワフワ浮かんでいるように見えます。

 いつの時代かはわかりませんが、太陽のような恒星が超新星爆発し、その時放出したガスが恒星の光に照らされて輝いているそうです。大きな望遠鏡で写すと、この泡の中にも複雑な模様があり、泡だけでもすばらしい写真が撮れるのですが、今のところ、そこまでは達していません。がっ・・!、もう少しいけそうな気もしています。

 この領域は様々な色の星や星団、星雲があり、宇宙の中の宝石箱のようです。星の色はできる限りカラフルにという執着があり、ちょっと画像処理の力を借りて華やかに仕上げています。

 

 

 


M81とM82 おおくま座のふたつの銀河

2015-12-10 21:45:02 | 写真_自然

 

 おおくま座と言えば北斗七星、天文に興味のない人でも知っている星座(一部)です。そのおおくま座に位置しているM81とM82、右上の渦巻き状の銀河がM81で左下の葉巻状の銀河がM82です。M82の中央部には赤や黄色の部分が見えますが、これはスターバーストといって、M81とM82が近すぎるため、巨大な重力の影響でM82からM81へガスの大きな流れがあり、その一部が写っているそうです。

 今年の4月下旬から天体写真の撮影を始めましたが、M81とM82は最初に撮った対象です。今見ると、写りはそれほどでもないのですが、写真に写ったということだけでうれしかった記憶があります。初心、忘れるべからず・・・!ですね。

 

 

 

 

 


M3 風格、気品、球状星団の一級品

2015-12-09 21:14:58 | 写真_宇宙

 

  この写真をみていると、球状星団の名の如く、本当に球になって星が集まっていることがよくわかります。某Wikによると、180光年の中に50万個の星が密集しているそうです。地球から1000光年以内で肉眼で確認できる星の数がおおよそ8,600個くらいと言われていますから、この球状星団、とんでもない密集度です。星の数、球のような形、そして立体的な迫力、球状星団の一級品だと思います。

 球状星団の左斜め上に遠い銀河がかすかに写っています。かすかにしか見えない銀河ですが、この中にも太陽のような星が数千億個存在しています。数字の桁数の単位は、最後には「不可思議=10の64乗」「無量大数=10の68乗」になるそうですが、この桁数単位は、宇宙に存在する星の数ですね。

 

 最近、「骨が語る日本人の歴史」という本を読んでいます。まだ読んでいる途中なのですが、現代日本人の身体的特徴は、長い歴史の中の日本人の身体的特徴からすると異質なんだそうです。特に身長は明治に入ってから大きく変わったようですね。様々な環境や生活様式が身体的特徴を変えていくようです。これって、よくよく考えるとすごいことです。必要に応じて身体的特徴が変わっていくわけですから・・・・。

 


M56 球状星団を(夏に・・・)撮ってみました

2015-12-08 21:12:52 | 写真_宇宙

 

 昨日に引き続き夏の星座「こと座」のM56という球状星団です。季節感のないブログで申し訳ありませんが、新たな対象を撮影する機会に中々恵まれない状況のためご容赦ください。

 写真の中央部付近に星が集まっています部分がありますが、これがM56球状星団です。小さく見えている星も含めるとかなりの数の星です。一見、周りの星と同じような距離にあるように見えますが31,000光年も離れています。

 それにしてもかなりの密集度です。これだけ太陽のような恒星が密集していると、球状星団の中の惑星では夜などないのでしょうね。

 球状星団や周りの星が黄色く写っていますが、もともと黄色く写っていました。おかしいなぁ?なにかカメラの設定を間違えたんだろうか??

 

  【撮影データを小さく載せておきます】
  H27.8.2撮影 R200SS+コマコレクターPH HEUIBフィルター
  iOptron 45Pro Nikon D610
  ISO2000  80sec×8 PHDガイディング
  PhotoShopでフラット補正、コンポジット、レベル補正

 

 

 

 


M57 数千年前に超新星爆発しました

2015-12-07 20:28:07 | 写真_宇宙

 

 夏の大三角形もすでに夕刻には西の空に沈む季節となってきたときに、夏の大三角形を構成すること座のM57をブログアップするとは、季節感がないこと甚だしいですね。

 このドーナッツのような星雲、数千年前に超新星爆発した時に放出されたガスがリング状に広がっているそうです。これからガスがどんどん広がっていき、数万年たつとはくちょう座の網状星雲のようになるのでしょうか。

 これから数万年・・・・・、数万年たったら地球はどうなっているのでしょう。その間も、このリング状星雲のガスは一定の速度で広がっていくのですから・・・・、時間感覚が想像できませんね。

 

 そんな遠い未来のことは考えないでこの写真をみると、宇宙に咲いたきれいな花のようですね。   ハハ・・・・単純・・・・。

 

 

 


M34 地味ですがカラフルな散開星団です

2015-12-06 16:45:54 | 写真_宇宙

 

 1654年以前にジョバンニ・バッティスタ・ボディエルナによって発見されたそうです。日本では江戸時代初期、まだ武士の時代でしたが、ヨーロッパではガリレオ・ガリレイが地動説を唱え、アイザック・ニュートンがすでに生まれていますから、すでに宇宙に対する科学的な探究心が深まっていた時代、日本とはかなりギャップがありますね。

 その時代、明るい街灯などはなかったでしょうから満天の星空が当たり前、望遠鏡とカメラを使って撮る星空も良いですが、眼視で楽しむ満天の星空も魅力がありますね。大口径の双眼鏡で夜空のパトロール・・・、何をパトロールするのか・・・・、だけど何か惹かれるものがありますねぇ。

 写真でM34を撮ると青い星、黄色い星、赤い星があり、地味ですがカラフルな星団です。特に興味がない人には単なる星の集まりですが、興味ある人には・・・・、双眼鏡でパトロールしてみたいです。

 

 

 


M51 親子で銀河

2015-12-05 16:57:04 | 写真_宇宙

 

 大きい銀河と小さい銀河は、一本の腕を通して繋がっている親子銀河ですが、子供の銀河から見た夜空はすごいでしょうね。空一面に親銀河が広がっていて壮大な夜景ですよ。

 こうして宇宙の写真を撮っていると、そのとてつもない大きさに驚きしかありませんね。私たちが属している天の川銀河だけでもとてつもない星があり、そして、宇宙には数え切れないほどの銀河があるのですから・・・・。その中には、地球と似たような星もきっとあり、生命の営みが繰り返されていると考えると、なんとも不思議というよりも不可思議な気持ちになってきます。

 天体機材の細かい話になるのですが、いつもビクセンというメーカーのR200SSという反射望遠鏡で天体写真を撮っていますが、コマコレクターという反射鏡の補正をするレンズがあって、もともとメーカー純正のコマコレクター3という補正レンズを使用していたのですが、今年の6月頃にコマコレクターPHという高性能補正レンズの変えたところ、天体写真の精度が格段に向上しました。昔の補正レンズで撮ったM51と上のM51では雲泥の差があります。「すばるやハッブルのような写真が撮りたい!」には機材も重要になってきます。