カタチあるもの

宇宙、自然の写真をメインに撮っていますが、時々、読書、日常出来事について書きます。

伸びる坂道

2016-04-28 20:12:42 | 写真_自然

 

 この坂道、自転車で降りていくと、こがずに山の麓まで行けそうな気がしますね。山の向こうには水色の空が見えています。

 空が青いのは、大気の成分が”青”と”緑”の光を乱反射して、その混合色である水色に満たされるからとモノの本には書いてありますが、人間の目がカラーを感じることができるようになっていることが大きな前提ですね。視物質が”青”、”緑”、”赤”の3つあるというのは大きい。海に潜って空を見上げるとエメラルドグリーンに見えるのも同じような原理で、海の中には”青”と”緑”の光しか届かないそうです。

 ナショナルジオグラフィックに載っていたのですが、”青”と”緑”の光が少ししか届かない深海の生き物の中には蛍光色を発するものが多く、深海サメなどは緑に光っているものがいるそうです。サメは”青”と”緑”の視物質しか持っていないのですが、暗視カメラのように真っ暗な深海も明るく見ているのかもしれませんね。海の中の青い光を吸収して緑に光るサメは、同族から見ると強力に自己主張してるのかもしれません。

 それにしても、シャコは12の視物質を持っているそうですが、世の中、どんな風に見ているんでしょうね。我々が見えない光の波長域(赤外線や紫外線)も見ていることになりますから、夜は暗くなるのではなく、色が変化して見えたり、・・・・それ以上は想像もつかない。

 


カモメ Return to Forever

2016-04-25 20:24:18 | 写真_自然

 

 穏やかな時には砂浜で羽を休めているカモメも、嵐の日には強い風と大波を相手に嬉々として戯れたりする姿を目にします。また、今は渡り鳥が北へ向かう季節ですが、見事なV字集団飛行で飛んでいく姿、不思議な一体感を感じますね。

 最近、よく聞いているチック・コリアの”Return to Forever(1972)”、オーソドックスなジャズを好んで聞く私にとっては、ちょっと違った雰囲気を感じ、今、聞くと新鮮です。このジャケットはカモメでした。「カモメのジョナサン(1970)」の影響かなとも思います。

 1960年代と1970年代、時代の変化点なんでしょうか。

 


水滴に写る世界

2016-04-22 19:42:33 | 写真_自然

 

 チューリップの葉の上で向かい合っている水滴、反射して写っている世界と屈折しながらも透けて見える向こう側。

 表面張力によって水が丸くなっているという理屈はわかるのですが、大きすぎず、小さすぎず、人間の目で確認できるスケールで丸くなっているのが不思議です。

 


【おおくま座】 M81とM82

2016-04-19 19:53:26 | 写真_宇宙

 

 「星?あまり興味のない」という人も”北斗七星”や”北極星”は聞いたことがあると思いますが、このM81とM82は、北斗七星のヒシャクの先端から北極星までの間の中間付近に並んで浮かんでいます。

 渦巻きがきれいなM81と何やら変形したような形のM82、この2つの銀河は近い位置にあり、お互いに影響しあっています。どちらかというとM82が大きな影響を受けているようですが。

 

 前回のアップ時に紹介した「福岡 伸一著  生物と無生物のあいだ」には興味深いことがいくつも書かれていました。

 分子生物学者には、生命現象が原子や分子が絶え間なく流れている川の中の流れが遅くなっている部分のようなものに見えているようですね。

 人間の細胞は新陳代謝によって絶えず入れ替わっていて、胃壁や腸壁だと5日、心臓が22日、筋肉・肝臓は約2ヶ月、骨で3ヶ月ですべて入れ替わってしまうそうです。驚きですが3ヶ月でまったく新しい人になってしまうということです。細胞は、壊れている細胞も壊れていない細胞も関係なく、食べた物を材料として常に新しいものへと置き換わっていく。

 原子の寿命は10の後ろにゼロが32個並ぶような、ほぼ永遠といえるような寿命を持っていると言われています。食物を構成している分子や原子は、体の中に入って、胃の材料となったものは5日、筋肉や肝臓の材料となったものは2ヶ月、骨の材料となったものは3ヶ月で出て行ってしまうということです。常に新しい分子や原子が体の中に入ってきて、壊れてもいないのに短期間で体から出ていく。そんな分子や原子の流れの中で”私”が連続しているんですね。

 DNAという設計図によって常に新しい体に置き換わっても”私”を保持しているんでしょうが、それにしても生命現象というのは奥が深いですね。

 

 


原子と体のスケール

2016-04-16 19:46:50 | 読書_感想

 

 前回のブログで人の体と宇宙の大きさのスケールは、なぜこんなにも違うのか??と書きましたが、体を構成する原子の大きさとのスケールもずいぶん違いますね。原子の大きさは、0.0000000001mで人の体の大きさは1.6m程度、人の体の大きさは、原子に対して16,000,000,000倍です。

 人の体の細胞の数は?と調べてみると、なんと約60兆・・・人類の総人口よりもはるかに多いんですね。

 それら一つ一つの細胞が分子、さらに原子から構成されているわけですが、これらの原子は、水で満たしたビーカーに花粉の微粒子を浮かべると、力が加わったわけでも風があるわけでもないのにランダムな動きを始めるというブラウン運動、これと同じように細胞の中で揺らいでいるらしいです。

 もし、細胞が10個の原子から構成されていて、それらの原子がすべてランダムに揺らいでいたら、10個の原子が好き勝手に動くわけですから、細胞はその形や機能を維持できない。100個でも1,000個でも10,000個でも維持できない。数え切れないほどの原子で構成されている時にはじめて、それらの原子の平均的な(統計的な)振る舞いとして安定した形や機能を維持できる。というのが体と原子のスケールがこんなにも違う理由のようです。

 世界の総人口は73億と言われていて、それらの大部分の人が地球という範囲の中で動いているわけですが、細胞の中の原子と同じように、全体としてみると一つの生命のように何かしら安定した形態や機能があるのかもしれませんね。細胞の中の原子の数と比べるとはるかに少ないですが。

 

 


【りょうけん座】 M106とその仲間達

2016-04-10 21:47:30 | 写真_宇宙

 

 

 中央の大きな銀河がM106、その他、中くらいから極小までいくつもの銀河が写っていますね。写真をクリックすると大きな写真が出てきます。その中でややボンヤリと写っているのが銀河です)

 これらの銀河、ひとつひとつが数千億の星の集まりですから、・・・・・とてつもない数の太陽のような星、地球のような惑星が宇宙にはあるということですが、お隣の星までの距離がとても遠いため、”ちょっと隣の星まで行ってきます!”というわけにもいかないのが実情です。

 人の体の大きさと宇宙の大きさは、なぜスケールがこんなにも違うんでしょうね。ちょっと不思議に思うことがあります。距離が関係しない通信方法、移動方法が宇宙には隠されているんでしょうか。

 

 


風景の中の生活

2016-04-09 09:05:32 | 写真_自然

 

 ちょっと高いところから海岸の風景を撮ってみると、たくさんの家が見えてそれぞれの生活が凝縮されて感じられますね。

 自宅の中だけの生活、ちょっとずつ広げていき、住んでいる町内、町、都道府県、国、地球、太陽系、太陽系グループ、銀河、銀河団、全宇宙・・・・、水平方向の広がりは果てしないですね。

 

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 4月に入ってから、晴れている夜が4日もありました。少々、寝不足気味ですが、天体写真に関しては冬期休眠期間が長かったこともあり、久々の宇宙感覚を楽しんでいます。

 

 

 


夕暮れ時の雰囲気

2016-04-05 20:34:15 | 写真_自然

 

 日本海に沈む夕日、赤く染まっています。

 夕暮れ時から感じるイメージは、「さびしい」「静寂」などが「静」を基調としているように思いますが、一方で夕暮れ時の主たる色である赤色から感じるイメージは、「熱い」、「活発」など「動」が基調ですね。

 日中に思いっきり遊んで、夕暮れ時に家に帰っていく、小さい頃のそんな記憶が夕暮れ時になると思い出されるんでしょうか。もっとも、最近は、夕暮れ時に晴れていると、別の活動的な時間帯に備えて準備していることが多いですが。

 

 


生命と無生命の境界

2016-04-02 19:27:58 | 写真_自然

 

 北海道も春の雰囲気が感じられるようになってきました。天候も安定してきて晴れる日も多くなってきています。冬の間、休眠状態だった天体写真もようやく撮れるようになってきました。

 冬の間は、インフルエンザが流行し、知人の中にも感染した人がいましたが、原因となるインフルエンザウィルス自体は、外部から栄養を取り込んで成長することもないし呼吸もしていないそうです。一切の代謝がなく、自己増殖もしない。

 ウィルスを写真でみると、幾何学的な形をしているものが多く、無機物のようで生きているような感じは受けません。しかし、人間の細胞の中に入った時だけ、自分の遺伝子を放出して細胞に勘違いさせてウィルスを作ってもらって増殖するそうです。

 果たして、ウィルスは生命体と言えるのか、現在でも最終的な結論は出ていないようですね。生命と無生命の境界、生命が生まれる初期の状態を見ているのでしょうか。