就労指導って何やねん?

2006年10月14日 23時04分12秒 | memo
ちょっと身内に不幸があり、今日(土曜日)久々に「現場」に戻ってきた感覚。
炊き出し会場で行われる生活相談のブースにいた。
もう、またその話かといわれてしまうかもだけど、今日の相談は56歳の男性から。
彼は2年前、私の携わる支援団体の相談をきっかけに野宿生活を脱し、狭い借家(ドヤ)で生活保護を受けることになった。
昨年「年内に仕事に就けないんだったら保護は切る」という「指導」を受けつづけ、12月、日雇い就労にありついてそれを報告したところ、「保護辞退届」にサインするように言われた。これにサインしていいのかなあと思いつつも、サインして楽になりたい、という気持ちも働いたのだという。
辞退届にサインして保護を切られた後、今年8月まで、なんとか家賃(42000円)を途切れがちな日雇い仕事で必死に支払ってきた。だが、8月、「あんた、手も遅いし、歳も歳や。もうええわ」と告げられて仕事を切られてしまう。
9月までは住めたが、その後は1泊単位のドヤに宿泊、1週間で手持ち金も底をつき、地元の公立宿泊所に宿泊せざるを得なくなる。今日、再度私たちの相談ブースを訪れたが、宿泊所の職員からは「家があった間に福祉事務所に相談に行ったらよかったのに」と言われたという。

56歳にしてこんなに屈辱的な目にあわされることに何の意味があるのか?それが社会参加ということか?
「就労指導」は気の弱そうな人、まじめな人をむしろターゲットにかけられるように感じられ、それがよけいに腹立たしい。
もちろん、再度物件を紹介し(十分な住環境でないことを肯定したくないけど)、週明けに、また保護申請することになる。
保護廃止の要件、おかしいと思ったら、いやそう思わなくても何か福祉に言われたらともかく相談にきてくれと伝えた。
同様の(というか同じ構造の)相談が今日は3件あった。

明日(日曜日)は名古屋で「ホームレス法的支援者交流会」というのに参加する予定。

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