
【 主の大事は従者が助け、従者の危難は主の助けるは、弓矢執る道なり 】
現代釈
主君の一大事は家来が助け、家来の危機の時は、主君が助けるのが武家の道。
今川義元亡き後、弔い合戦すらしないことに愛想を尽かし、今川より独立した家康に激怒していた後継ぎの氏真。
永禄8年、今川が大兵力を動員して東三河の砦のような小城、一宮城を取り囲んだと聞いた際、家康はすぐ馬を曳き、一騎で駆けようとしたが家臣に押し留められた際に発した言葉。
結果、部下思いの台詞に家臣達が奮い立ち、一宮城を大兵力から守り抜き、【一宮の後詰め】と呼ばれた逸話です。