日々雑感  ~ 青亀恵一

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寄せ書きに「厄介者」と

2006-12-20 08:02:57 | 教育
寄せ書きに「厄介者」と

静岡市で、中学時代の教師のいじめに対する損害賠償の提訴がされ、第1回公判があった。  
それによると、やはりこのような「ダメ教師」による、
生徒の被害というものは、ますますひどくなっている。


「There is a black sheep in every frock (正しくは、flock)」

昨年、3月、中学の卒業のある女生徒の卒業アルバムの寄せ書きに、
1年生の担任が書いた言葉である。
「どの群れにも、黒い羊はいる。」
その意味は、
「どの集団にも、厄介者はいる。」という意味である。

静岡市の少女が、中学3年間のいじめによる実態を提訴した。

少女は、嘆く。
「3年間、すれ違うたびに、にらんでいたのは、
そういう気持だったからですか。」と

少女の受けた苦痛は、2002年、4月、中学入学から始まった。

人気者の彼女は、クラスの副委員長になった。

訴状によると、
しかし、40代の男性担任教師から言葉の暴力が始まった。

「お前の兄貴のこと、聞いたぞ。
障害者なんだって。
そんな奴の妹や弟は、今まで人と違うことをしてきたんだろう。
学級委員なんかできんのか
責任もてないならやめろ。最初からやるな。」と暴言を吐き、

少女の頭を拳骨で強く叩いた。

さらに、
「お前は、今日からあっちへ行け」と言って、
会議室で自習するよう指示した。

教師のいじめ・差別による「会議室登校」が始まった。

それを聞いた親が、再三、学校に行くが、先生に合わせてもらえない。
「別室登校」しなければならないことを説明してもらえない。

友達は、先生のいじめを恐れて、口を利いてくれない。
「あなたと口をきいたら、私が、あなたと同じように、
ひどい扱いを受けるようになるから」と。

実は、この担任教師は、クラスの生徒に
この女生徒と付き合わないように促していた。

この女生徒は、3年間を「別室登校」し、
大切で、伸び盛りで、多感な中学時代を犠牲にさせられた。

今は、この少女は、高校には行けなかった。
専修学校に通うが、中年男性に対する不信感、恐怖心から、
対人恐怖症になっているという。

家族からの報告により、静岡市教育委員会は、
校長とその教師に対し、文書戒告処分をした。

生徒の中学生活を犠牲にした罰が、文書での注意だけである。

その後、この問題が表面化し、この教師は、依願退職した。

県弁護士会や子どもの権利委員会も、
教師や静岡市・静岡市教育委員会へ勧告したが、
少女に対する謝罪は、学校からも、この教師からも、
教育委員会からもなかったと言うことだ。

同校の生徒の言葉によると、その教師は、
「ああいう事件をやる前から最低の先生でした。」
「クラスでは、はぶかれている奴を一緒にバカにしている。」
「かわいがっている子には、よくやったと褒める。」

損害賠償の提訴の相手は、静岡市。
静岡市側は、全面的に争う姿勢であるそうだ。


過去に報道されたいじめ自殺と同様に、
分からないこと・納得のいかないことが多い。

■ 「えこひいき」が「差別」に進展したものか
基本的に、「えこひいき」する教師はいる。
しかし、それがこのように差別的言動に至るまでには、
相当の心の偏向があるはずである。
それは、障害者を差別する言葉でも分かるし、
他の生徒の言葉でも分かる。

■ そのような差別意識の強い教師が存続しえたのか。
この教師の内容は、学校も、生徒も、静岡市教育委員会も
分かっているはずである。 
どうして改善しないのか。  
改善しないのであれば、どうして、職場の配置換えができなかったのか。

■ 学校側の態度
保護者に対して、教師に合わせない。
「別室登校」の理由を説明しない。

■ なぜ、友達はこの生徒との付き合いをやめたか
理由は、担任が、この女生徒と付き合わないように促していたことと、
友達は、先生のいじめを恐れて。
しかし、なぜ、そのような教師の理不尽な言葉に従わなければならないのか。
それを跳ね返せば、その教師のみならず、
学校全体からのいじめがあるからではないのか。
その教師と同じ視点で、他の教師が学校を運営しているのでなければ、
こどもは、そのような理不尽を跳ね返せたのかもしれない。

■ 謝罪しないのはなぜか。
県弁護士会や子どもの権利委員会の勧告もある。
県弁護士会や子どもの権利委員会は、それなりの調査をしてのことであろう。
正当性がどこにあるのかという認識が薄いのでは。
判断基準は、組織を守ることなのか。

■ どうして、この教師は、依願退職したか
この問題が表面化しようが、しまいが、
学校側や教師側に正当性があるのならば、
堂々と、異議を唱えるべきである。
依願退職する必要はない。 
「トカゲの尻尾切り」のようにも見える。

■ 静岡市側は、何を全面的に争うのか。
事実認定なのか。
あるいは、1,650万円の損害の度合いなのか。


先にも書いたが、
学校現場での問題は、すべて共通要素によって起きている。
そのように感じられる。

それは、
① 不具合があろうと、現状を守る姿勢。(現状肯定主義)
② 隠蔽体質。
③ 責任の不明確。 責任を取らない姿勢。

「隠す、変えない、責任取らない 」
悪循環の三要素を感じてしまうのは、私だけであろうか。

あらたないじめ情報を聞いた。
身近にそのような悪循環の三要素が無い事を祈りたい。


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1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
また、いじめ情報が (家主)
2006-12-21 08:45:06
昨日、ある人と偶然会って、話しこんだ。
また、新たないじめ情報を聞いた。

調べなくても、次々と。

と言う事は、・・・・・・・・

ますます心配になってきた。
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