夜ノヤッターマン ８４点

面白かった。正直期待してなかったのだが、意想外に面白かった。中だるみも感じなかった。

北海道の大自然の背景が美しかった。雪夜月天の河原、冬枯れの木々、風の暁、星の海でのドラマや戦闘。
昔見た、北の田舎でのキンと張り詰めた晴れた冬の夜の星空を思い出した。あれは心が澄む。

空気感、大気感もよく表現されていた。
最終話、巨大ドクロベエとの戦闘シーン。重量感あふれる動き、エフェクト、大気の動き。感心した。
最近のガンダム系３Ｄアニメの、あのチープな質量感。戦艦が木の葉のようにくるくる舞い、ロボットがノミのようにピョンピョン跳ねる。
あのチープさ満載の動き、ガンダムＯＲＩＧＩＮでも健在だった。
せっかくの１ｓｔガンダムリメイク的位置づけの作品なのに、全編あのチープさで作るのかと思うと、ホントゲンナリする。
設定のスケールであんなにクルクルピョンピョン動いてたら、中の人間潰れてまんがな。机に乗るプラスチックのプラモデルのスケールや重量感でしか考えていないし、表現できていない。バカバカしい。
サンライズ？の馬鹿ども？には、このアニメをマジで見習って欲しい。

風のシーンも印象的だった。
最終話で流用されていた、ＯＰにもあるドロンボー一味が空を跳ぶシーンも、風を受ける爽快感がよく現れていた。
作中でも、正面からの風が心地よく表現されていた。自然に対する敬意的なものが作品から感じられたような気がする。

シナリオも、意外と凝っていたなぁ。中だるみというレビューを結構見たが、俺的には問題なし。
その中で徐々にドロンジョが若者に恋心を寄せるが、最終話での別れを印象的にするためだけのもの。不要な気がする。
それ以外の、助け合いや心の交流での仲間意識を持たせた方が良かっただろう。まぁドロンジョ様９歳なんですが。
いや、マジで意外な良作だった。

アブソリュート・デュオ ６０点

つまんなかった。イマイチアニメ。マジイマイチ。
肝心のシナリオが先ずダメ。設定ダメ展開ダメキャラダメ全部ダメ。
これはどうあがいても面白くなるわけない。なんでこんなラノベをアニメ化したんだ。
線虫は龍にはなれないんだよ。コバエは鳳凰にはなれないんだよ。ノミは麒麟にはなれないんだよ。
でも学生とかには人気あるのかな。おじさんは訳の分からない横文字語だらけでついていけませんでした。

ISUCA ７０点

いい顔面おまんこアニメだった。ＯＰＥＤのナンセンス感も見事。
とてつもないＢ級感っつーかＣ級感っつーかＤ級感だった。
サブタイトルの適当感も素晴らしい。低予算感も素晴らしい。
１話観て見抜いた。これはアクの無いチープアニメだと。安心して最終話まで観られると。
エロゲでも、安心してプレイできるＢ級作品ブランドがあるが、そんな感じ。
全体的にチープなんだけど、周りはみんな低評価するんだけど、何だか好き。憎めない。そんなアニメ。
制作サイドが無駄に高望みしてない。身の丈を分かってる。いい感じに手を抜いていて、それが逆に心地いい。そんな安心感がある。
俺もアニメ鑑賞中級レベルに到達したのかな。変な方向に進んでそうだけど。

SHIROBAKO ９０点

これは面白かった。全体の完成度が高いと思う。過剰演出もほっこり観られた。
先ず、１話冒頭のカナブンだかコガネムシだかハナムグリだかで心を鷲掴みにされた。
ヒロイン５人がドーナツを掲げるのを真上から映すシーン。あれで５人のおっぱいを同時に紹介。
何故かブレーキペダルを足を横にして踏むシーン。踵でアクセル煽るでもなし、でもわざとやってそうでいて、ホントにマニュアル車の運転知らない世代しか制作してないのか不安になる。
主人公がコップを洗うシーン。いい感じの壊れっぷり。
そして監督が飛行機に乗ってマイナスＧで一回転するシーン。あの加速度だと、脳に血が集まって脳の血管ブチブチブチブチ切れまくるんだろな。それ以前に機体がマイナスＧで破壊しそう。

業界あるあるアニメなんだろうけど、説明不足も感じなかったし、最後もハッピーエンドで円盤も買いやすい感じに終わった。
うん、いいアニメだった。