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コインは堅実・永続資産になりうるか

2013-10-11 | 生活雑感

コイン収集がブームのようだ。個人的な趣味の域を超えて投資、資産保全の対象とされるような勢いである。株や国債、不換紙幣など紙ベースの信用が毀損される現象がこの数年 続発しているから、マジメに稼いだカネを株などに投資して資産形成を図ろうとしても、意に反して損を蒙ることが多い。だから多くの人にとっては、コイン投資は魅力的な「拠り所」に見えるのかもしれない。

確かに、コインには他の資産にはない有用な特性がある。例えば、土地・建物は不動のものだから簡単に移動、処分ができないし、建物は劣化する。また、国策・景気動向でそれらの価値は変動し、保有していても売買しても課税される。

紙幣価値は、国力のレベルと安定度が不可欠であるが、為替で価値が変動したりハイパーインフレともなると紙屑になりかねない、まとまると嵩張るし盗難の恐れもある。昨今は預金利息などたかが知れているし、それさえにも課税される。不換紙幣の危うさはドル(株式会社FRBが印刷発行http://gendai.net/news/view/111745 )に顕著にみられるように額面の価値を裏付け保障していないことだ。

株にいたっては、インサイダー取引の不透明さや、スパコンで一秒間に千回の売買が可能な高頻度取引が行われる現在、特定銘柄の上下「操作」が日常的になされる。個人が優良企業と思い期待を込めて株式投資するなどムカシのことのようだ。

金(キン)は、比重が同じタングステン素材で造られた贋地金があり切断しないと見分けられないし、だいいち纏まると重いだろう。(そういえば水銀から金・きんは無限につくれるとの説がある、水銀を利用して抽出することならわかるが?つまり「希少性」の前提が崩れるわけだが、真偽は不明。こんなサイトもある、→参考:http://www.asyura2.com/13/cult12/msg/347.html 

 コインは、これらデメリットを排除するばかりか、特にアンティークものになると発行枚数限定という希少性、骨董品としての価値、造形美の芸術性、小型軽量な扱いやすさ等、いまや趣味的な収集から有望な資産形成対象へと、そのすそ野は広がりを見せているようだ。

欧州では、銀行窓口でコインの売買が手軽にできる国があるとか、また最近では英国退職軍人年金基金が 基金運用のためコインの投資購入を始めたとか、国内では某証券会社がコイン投資ファンド商品を発売したとか(これらは伝聞だけで未確認)。

コインの今年最高取引額は、4月にシカゴで催されたオークションで1913年の5セント白銅貨が317万ドル(3億1千万円)の高値で落札された。丁度100年で額面の6340万倍になった。もちろん、特例でこれは前年に製造停止されたものを、造幣局員が秘かに5枚だけ製造したものと伝えられる。
これまでオークションでの最高落札額は、2002年7月のものが知られている。このときは20$金貨の1933年製で、759万ドル(この時点の為替レートで約10億円)を記録した。44万5500枚が製造されたものだが、金の禁輸と解禁の繰りかえしで殆どすべてが熔解されて今は現物がなく、高値になったものだ。   いずれもたった一枚のコインがこの価格になったのだが、こうなると17世紀のネーデルランドで発生したチューリップ球根を媒介とした世界最初のバブルを思い出させる。

コインの売買は、コイン商の店頭、ホテル等のフロアオークション、コレクター同士の交換、eBayやヤフオク或いはインタネットサイトのバーチャル店舗による販売形態があるが、高価なものゆえ現認するに越したことはないし、それなりの勉強(鑑定眼、知識など)が必要になる。

むろん、コイン鑑定の専門会社は数社、NGC、PCGS、ANACS、NNCなどあって、真贋鑑定、グレーディング基準に拠るコインの格付け等を行っている。

PCGS社のHP http://www.pcgs.com/ PCGSの鑑定作業動画 http://www.youtube.com/watch?v=yVf3i5xuJLQ

NGC社のHP http://www.ngccoin.com/ NGCの鑑定プロセス動画 http://www.youtube.com/watch?v=viGsP0vZXzk 

ANACS社のHP http://www.anacs.com/

ただ、この鑑定判断は絶対的なものでもなく、ときにはその評価がブレることもあるらしい。コインの鑑定結果が「NoService/Refund」(評価がつかない、或いは私的なメタル、ガラクタ等)とか、「Authenticity Unveritiable」(真贋証明できない)などの結論で戻ってくるケースもあるし、それらの理由は開示されない。それでも懲りずに同じモノを再度提出したら今度は評価が付いた、グレード数値があがった、と喜ぶ例もある。http://blogs.yahoo.co.jp/taro_sachiko/4061666.html

コイン商は、自らの鑑定眼には絶対の自信を示し、それら鑑定機関が下した不本意な評価には、「数十秒の流れ作業鑑定でナニがわかる」とか「あの会社は古代ローマや欧州のコインは経験不足だ」などと、オレの眼が一番だ、と鑑定会社をケナす場合もある。

しかし、このへんに業界としての限界が見えないか。

消費者からみれば、販売コイン商も鑑定会社も「業界のプロ達」だ。異なる見解、判断は消費者を「不安」にし、この分野の「テキトーさ」を表らわしているともとれる。メジャーになれるかどうか?この状態をどのように打破するのか?できるのか、課題が残る。  また、製造発売元の国など公的機関も、販売額面価格の何分の一かの経費で収入が図られる「リスク少なく 益多い」オイシイ事実も見逃せない。

 かって、某・北の国が、基軸通貨ドル札を大量に刷っていたが、その偽札は「簡単には見破れないほどデキがよかった」という。米国では新100$札が発行されたが、早くも3年後には偽札が出現する、と予想されている。(新札発行はニセ札防止や特定支払先-諜報機関等ウラ組織-入替えのためらしい・・100$新札など一般大衆の日常生活には関係ないこと)

紙幣とコインのいずれが造りやすいのか、技術的な比較は門外漢ゆえ分からないが、型を彫ってプレス加工するコインのほうが、原型さえしっかりつくれば、透かしを入れたり、特殊インクで複数の原板で何重にも印刷する紙幣よりも作成はたやすいようにも思える。

ましてやアンティークコインは、相続や破産などの事件が起きない限り、日常は流通せず秘蔵され続けるから、たとえ贋作でも発覚しにくい。2年前に中国で大規模な偽物工場が摘発されてNNCの偽スラブ(鑑定済ケース入)が大量に押収された、との事例も聞く。

金貨の品位(金含有率)、サイズ、重量は、製造枚数等と一緒に公表されている。だから、地金も造りやすいし、今日では加工も圧印機で、非常に高い圧力(数百トン)で打刻する製法がとられるが、それらは所詮「技術力」でカバーできること、だろう。イノベーションは留まることはないから「本物と同じもの」はいずれ造られるだろう。古代ローマ時代にはすでに「贋コイン造り」はいた、というくらいだら。

写真はナポレオンⅢ・100Fr金貨(品位0.900、直径39mm、32.25gm、PCGS社鑑定済MS61/AU)で、金本位の昔は地金型金貨の代表格であったが、現代ではアンティークコインとして人気が高い。

コインのランク評価のひとつに1~70迄の基準があるが、造形美や経年、キズの有無、年度毎で発行枚数が異なる希少性等で総合判断されグレードに差が出る。「MS63」以上ならプレミアムが付くとかどうとか、未流通か流通モノか等 評価が付されてもシロートにはどうも分かりにくい「業界」である。(だからコレクターには奥が深い世界になる!?)(グレード基準:http://camecamecoin.sakuraweb.com/coin/grade.html or http://gold-coin.jp/html/page2.html 参考)

つまりは、他の貴金属同様に、いざ換金ともなれば思惑とおりの結果が得られるものか「?符」が付く場合もある。なかには、価格は下がったことがないから(1960年からこの50年間に”稀少コイン”は140倍以上値上がりしている:US稀少コイン100選より)、老後年金の代わりにどう?「購入は今でしょ」と将来性を喧伝する業者もいる。しかし、値上がりが顕著なモノは高額希少な金貨であり、元手が大きくないと意味がない、という投資の原則に帰結する。つまり5万円程度の金貨でも投資対象として持つこともできるが、20年間で10%程度のリターン(1969~89年では17%だった)、5万円の20年だから5千円=1年あたり250円ということになる。http://www.siruzou.jp/tousi/2702/

かように、投資対象として見ても、値上り率には幅がある、個々のモノにも人気の高低、最低でも10年の保有期間を要す、アンティークの価値を得ようとするなら製造年から100年以上のモノでないと評価は定まらない等々、子から孫へと超長期の展望と認識が必要とされる世界のようだ。だから、投資に止まらず、この分野に興味とコレクターとしての蒐集への熱意と持続力が要求される。

日本の貨幣収集の規模は未だ趣味の域を出ていないが、欧米のそれは歴史も規模も永く大きいことは確かに言える。今日、アンティークの「稀少金貨」はすでに売りモノが殆ど出ないのが現実、まれにあっても桁違いに高価(千万円↑)なことも事実である。

 確実な現物資産とは、変わらぬ需要、相対的な価値が在ることだ。コインは現代の危うい金融資産からすればその価値は見いだせる。 しかし、所詮、物質、自ずと限界があり過剰に期待すると「ハズレ」るのがオチだ。厳しく言えば、何世紀もかけてかき集め、積み上げた「富」をもってしても、特に、欧州・米国の今をみれば結局、繁栄・不動の歴史はつくれず、矛盾が累積露呈している昨今である。

真の価値(財)は、健康とか平穏な日々のなかにあり、それは換言すれば際限なく物を集めることでなく、「モノつくり=価値を創造する手ごたえ」や「安寧のこころ」としておこう。



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1 コメント

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水銀から金をつくる (/)
2014-04-21 12:15:07
水銀に中性子を照射して不安定な状態になった水銀原子を取り出し、それが崩壊することで金ができる。
しかし当然ながらその過程では大量に放出される放射線の問題もあり、その安全管理も含めてコストが膨らみ過ぎてしまう。
従って普通に金鉱石を鉱山から取り出して精製した方が遥かに安くつくと、それだけのことです。
参考ブログ(4/17記事):http://www.yamamotomasaki.com/
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