日本アロマ環境協会専門セミナー

日曜日は、協会の専門セミナーで心療内科領域のアロマテラピーについての話しをした。
今回は、アロマセラピストがどんなところで活動しているかという報告。
心療内科のほかに、産婦人科、緩和ケア、介護、スポーツ、ペットなど
それぞれの領域についての話があった。
どの分野も、最初から充分な収入を得ることができたわけではなく、
各分野で活動しているみなさんは、「ここでアロマテラピーを実践する必要性」
を強く感じて、地道に続けて積み重ねてきたというのが共通項だと思った。

アロマテラピーに関心を持ち、学び、仕事にしたいと思っている人は多いのかしれない。
昨日の来場者数、そして、今度の日曜日の大阪会場の集客具合を聞いても、
関心の高さは測れる。

知人の中にも、介護関係や、子育て支援にアロマテラピーを生かそうと努力している人もいる。
でも、お金にならないから生活していくのが大変になってしまう、
でも、大切なことだから続けて行きたい。

今回のテーマにあがっているジャンルも、子育てもそうだけれど、
ビジネス的に考えると、生活するだけ収入をアロマセラピストが得ることは
まだまだ難しい。
ただ、私もこうやってアロマテラピーの仕事をつづけられていることを考えると、
お金儲けをしようと思ったら、難しいけれど、
自分のやりたいこと、やるべき事を見据えて取り組んでいくことができるのなら、
職業として継続していくことは可能なことだ。

よく、ＯＬさんが、アロマセラピストと言う響きに憧れて、
転職感覚で、アロマセラピストの道を希望する人も増えてきているということを、
スタッフを募って活動している、仲間のセラピストさんたちから耳にする。

この職業は、憧れだけではやっていけないことは明言できる。
自分の中に強い理想や意志や使命感があって、貫けることである。
そして、それを貫きつつも現実を見て、現実との折り合いをつけていくという
臨機応変さも要求される。
それを理解していないと、従来の資本主義経済のシステムの中に取り込まれ、
1日に考えられないような人数の施術をやったり、
売りたくもない商品の販売をさせられたりして、結局セラピスト自身が疲弊する。
現在の社会の状況と自分が取り組もうとしていることの意味を
やる側が自覚している必要があると思う。

時代の転換期に新しいことをやろうとする場合、
それはどんなところでも付きまとうことだと思う。
崩壊しかかっているシステムに迎合するのではなく、
自分が、これが大事と思うことを、しつこくやり続けること。
そして、本当に大事なことをやっているのに、継続できなくなるような、
社会のシステムの不健全さにも気づいておかなければいけない。

たかがアロマテラピーだけれど、
自分がそれに関心を持ったり、
そこに社会のニーズが集まってくるということは、
根源的に深い問題があるといつも思う。