アニメ「K」を噛みしめる

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小説・K SIDE:RED(遅ればせながら感想です!)

2012-12-13 | 小説
以前「入手しました」のお知らせだけして、感想を書いてなかった「K SIDE RED」。
売り切れていたのが増版できて書店やネット書店で買えるようになったらしいし、この機会に感想書いちゃいます。



表紙   裏表紙  表紙というか、箱の表裏です。



表紙にいる赤の王、周防尊が主人公。
そうして裏表紙にいるちょっと不安げな表情の青い服の少女が櫛名アンナ。幼いながら、この本のメインヒロインです。
アンナの隣が十束多々良、その隣が草薙出雲。主人公とヒロインの脇を固める二人のナイトです。(違うかもしれない)
アニメ本編より3~4年前の物語。

この本が出る前に、吠舞羅の物語はコミカライズ「メモリー・オブ・レッド」が出ていますが、あちらが吠舞羅の日常を描く短編集なのに対して、こちらは400ページの長編、丸々一冊分でひとつの物語です。
主軸は、周防尊率いる吠舞羅が、幼いアンナを、ちょっとマッド入ったストレイン研究者から救い出す物語。
それに絡めて、周防、草薙、十束の過去や、その頃の吠舞羅の日常、王不在の青のクランなどが描かれていきます。

すごく面白かったです。
これから読む方も多いと思うので、あんまり詳しいことを書いてはいけないと思うけど、とにかくアンナが健気で、可愛くて、かわいそうで、もうはらはらしながら読みました。
吠舞羅がチンピラだろうがなんだろうが、アンナを救ったことに、もうとにかく計り知れない価値があります。(私にとっては!)

周防が王になり、草薙と十束が同時に最初のクランズマンになったときのこと、二人の肩胛骨の対称位置に徴があること、などが読めたのも大きな収穫でした。

それから十束の生い立ち。
幼い頃、あんな暮らしをしていたら、常に「なんとかなるって」と楽天的になってないと、やっていられなかったのかも。
そうか、そうだったのか!という感じで、とにかく一気に読んでしまいました。

この頃、まだ15歳くらいで、吠舞羅に入りたての八田と伏見が描かれていたのもうれしかったです。
特に、アニメではよくわからない伏見の内面がかなり詳細に描かれていたのがよかったです。特に、青の双子との戦い場面、八田が伏見を信頼しきって、背中を預けてくることに苛立ちを感じ、八田の危機にゾッとして必死になる伏見とか、ちょっとドキドキしました。

それから、この頃の青のクランは、先代の王を失って、まだ新しい王は誕生してないのですが、そこに生き残った室長代行塩津が、結構印象的でした。彼は先代青の王に心酔し、側に仕えることを誇りにしながら、不意にその王を失ってしまった臣下です。
「お前、いつか自分が俺みたいになるんじゃないかって、怖いんだろ」
と草薙に言うシーンは、特に心に残りました。

もう、草薙の戦いとか、吠舞羅の遊園地行きとか、八田がアンナに全裸を見られて「キャー!」な事件とか、いろいろもりだくさんで、大満足でした。
吠舞羅が好きなら、また伏見の過去に興味があるなら、絶対お勧めです。



小説・K SIDE:RED(遅ればせながら感想です!)


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