アニメ「K」を噛みしめる

ひたすらアニメ「K」を語るブログです。

K THE FIRST STORY

2020-06-03 | 小説


アニメKの放送開始が2012年秋。
もうそんなに経ったのかと驚いてしまいます。
あの頃、週に一度の深夜の放送をワクワクしながらリアルタイムで見たこと。
その後ビデオ録画したものをまた見ながら、次の放送を楽しみにしたことなど、いろいろ思い出します。
本当に楽しかった。

その一期アニメのノベライズが、GoRAピンク(来楽零さん)によって一冊の本になりました。
見てください。この美しい本。

じっくり読みました。。
読んでいるとあのシーンこのシーンが、見たときの映像と声のまま甦ってきます。
でもそれだけじゃない。
台詞は知っているけれど、キャラクターたちの内心の思いは知らなかった、その知らなかった思いがここには描かれているし、アニメには多分入りきらなかったシーンがここでは丁寧に描かれています。
また、アニメではほとんどなかった無色の王のことも。
ページ数も600ページ以上あって、読みでがあります。

印象的だったのはエピローグでした。
学園島事件直後の、それぞれのクランの様子が順々に描かれています。
最初は一期アニメには登場しなかった緑のクラン。
次はクロとネコ。
黄金の王とウサギ。
セプター4。
吠舞羅。
そして最後が、体はバラバラに燃え尽きた伊佐那社。

読み終わって、涙が出ました。
これを読めて本当によかったです。
まだ読んでいない方は、ぜひ読んでみてください。

一般書店にはありませんが、キンクリ堂さんから通販されてます。

キンクリ堂


「赤の王国」読了!

2016-09-09 | 小説
「赤の王国」アニメイト限定版はアニメイトで!
 通常版は本屋さんで!


「K R:B」や「K -Lost Small World-」が発売された時は、アニメイトで限定版も通常版も買えたのですが、「赤の王国」は、アニメイトはアニメイト限定版のみ、本屋さんは通常版のみと、住み分けができているみたいで、見た限りでは両方置いてあるお店はなかったようです。


K 赤の王国(講談社BOX)通常版
著者:来楽 零(GoRA)
イラスト:鈴木 信吾(GoHands) (著)
Amazon


こちらはアニメイト版

「キングって呼んでもいいかい?」
「いいわけねえだろ」


帯に載っていた初対面のときの十束と周防の会話ですが、そう答えた直後に「キング、ちょっと待って!」ですから。人の話を聞かない奴。
まだ中高生の若々しい彼らの会話が本当によかったです。

ストーリーは草薙、周防、十束、三人の出会いと、先代《赤の王》迦具都玄示のクランズマンの息子である闇山光葉との戦いを巡って、周防が《赤の王》に覚醒する物語です。
もう、息もつかせぬ展開で、すごく面白かったです。
ストーリー自体も面白いのですが、たとえばアニメで十束が怪我をして入院したシーン、あれがどんな事件だったのか、そのときなぜ十束がああいう態度をとったのか。
SIDE:REDのインターバルで、草薙が満身創痍の周防の胸ぐらをつかんで「死ぬ気か、尊」と泣きそうな怒りの形相で詰め寄るシーン、あれがどういう戦闘で誰にやられた傷だったのか、三人がどういう状況にいたのか。
また「王様の家来になるんだ」という十束の言葉の意味と、過去のとある重要人物との出会いとか。
本当にアニメや他のスピンオフに描かれたいろいろなシーンが、「ああ、これがそうだったんだ!」と思える発見が至る所にあって、読んでいる間ずっとワクワクしてました。
ネットの向こうにいる「H・N」の動きも、ああ、こんな頃からこの人は動いていたのか、という驚きがありました。
最初の出版予告から結構長かったけれど、それでこの内容この分厚さになったなら待った甲斐がありました。
本当に面白かったです。

GoRA PROJECTのサイトに、K 赤の王国プレストーリーがまとめて掲載されています。
GoRAブログに載っているものと一緒です。
まだお読みでない方はこちらも是非。

ー赤の王国 感想ー

もうすぐ「赤の王国」発売!

2016-08-27 | 小説
またまた長い間放置してしまってすみません。久々の更新です。
赤の王国がもうすぐ発売されますね。
長い間待ちましたが、ようやくです。
読んだらまた感想など書く予定ですが、とりあえず表紙などを。

こちらは通常版。
草薙はまだサングラスをかけてません。
三人ともすてき。



こちらはアニメイト版。
出会いの頃でしょうか、三人ともかなり若いです。
周防、草薙は高校生、十束は中学生ですね。


アニメKの小説一覧のページなども更新しました。
Kブックガイド(2015/9/18発行)に載っていた赤の王国のあらすじを転載しましたので、ブックガイドをお持ちでない方はどうぞ参考にしてみてください。

発売がとても楽しみです。

全員K 『K -ALL CHARACTERS-』感想

2016-05-11 | 小説
全員K 『K -ALL CHARACTERS-』少しだけ感想など。
ネタバレも含みますので、未読の方はご注意ください。

1999 
7.11 比水流 (オレンジ)

1999年7月11日。迦具都事件当日。
今まで描かれてなかった流の育った家庭と、緑の王として覚醒する前の普通の日常、そして迦具都事件に巻き込まれた一般の人間の姿が描かれています。
周防の前の赤の王、迦具都のダモクレスの剣が堕ちる瞬間の様子も描かれていて、かなり衝撃的です。

7.11 十束多々良 (ピンク)
こちらも同じく迦具都事件当日ですが、比水流が迦具都事件に巻き込まれた当事者であるのに対し、十束多々良は遠くからその様子を見る立場です。
砂糖水をかけたかき氷を食べながら帰ってこない「おっちゃん」を心配する多々良と、事件を知らないまま借金取りから逃げていた養父が事件を知って慌てて帰ってきて再会するシーンは、こんな養父でもちゃんとお互いに大事に思う気持ちがあるのだなと再認識しました。
その後の、草薙出雲が作った高級かき氷を周防尊と一緒に食べるシーンも良かったです。

2008 
9.29 伏見仁希&木佐 (イエロー)

伏見猿比古の両親の物語。
母親は才能があって美人で努力家の実業家、木佐。
一方の父親は大胆奔放な天才でありながら、何も為さずに不摂生で体を壊して入院している仁希。
彼が死ぬ3ヶ月前のお話です。
二人の年の差は書かれていませんが、かなり差はありそうな感じです。

2011
9.7  エリック・スルト (オレンジ)

藤島に拾われて吠舞羅にやってきた一匹の猫を巡る物語。
動物や人間を拾ってきては騒動になる藤島ですが、(「メモリー・オブ・レッドの馬刺しパニック、Memory 参照)今回は猫を拾ってきて、それを相棒のエリック視点で描く物語です。
相棒というか、元々はエリックも藤島に拾われたんですよね。
ここに出てくる猫とその飼い主の少年が何か意味ありげで、今後出てくる可能性を感じています。

2013
12.17 ツクモ99式 (レッド)

オールキャラにツクモまで入っているとは。
ネコが吠舞羅に忘れていったぱんつを八田が預かって返しに行く途中に、学園島で落としてしまい、それを拾得物Xとして分析するツクモの物語です。
拾得物Xと人物A、人物Bの分析をするツクモがおかしいです。
「収まらない」「収まる」で笑いました。

12.21 ウサギ (★ブラック)
白銀の王であるシロが、國常路大覚の遺品整理に訪れた翌日のウサギが描かれています。
カウントダウンの「さよなら旧友」で描かれた、少年時代からずっと國常路大覚に仕えてきた、あの高齢のウサギです。
少年時代から数十年、その一生を黄金の王のために生きてきたウサギです。
主を失ったウサギが、主のいなくなった部屋に深々と一礼する姿が切ないです。

2014
1.28 玉五郎(レッド)

レッドさんの小説「K BLACK & WHITE」に出てくる猫の名前が「玉五郎」「タマゴロー」で同じだなと思ってましたが、こういうことだったとは。
思いがけない事情持ちの猫の正体を知りました。
今後もどこかで出てくるでしょうか。

3.14 雪染菊理 (ブルー)
葦中学園に来たドイツ先生ことアドルフ・K・ヴァイスマンが、お昼に生徒たちのお弁当から一品ずつもらって歩いているところから始まります。
あ、これはアニメ1期の冒頭のシロだ!
と思ったところに、ククリが「野菜弁当」を持ってきていて。
これは確かに1話の物語。
「甘やかしすぎじゃない?」という因幡に「これはなんだか私にとって”やり残した仕事”みたいな気がする」と答えます。
最後に中庭にレジャーシートを敷いて、ククリの野菜弁当とクロのお弁当も広げてみんなで「いただきます」をする場面で、やり残した仕事はちゃんと終えたのだなと、覚えていないはずのククリの中に、無意識ながらシロが残っていたんだなあとしみじみしました。

4.11 稗田透 (グリーン)
稗田透って誰? 
と思われる方もいらっしゃると思いますが、彼は「K RETURN of KINGS Blu-ray7巻」に付属のGoRA書き下ろし短編小説「ある少年の進路探し」に登場する少年。
端的に言ってしまえば、シロの「ガワ」の少年です。
一年以上も体を乗っ取られていた彼が、3年遅れで葦中学園に入学し、新しい人生を始める物語です。
善良ではあっても積極性には欠け、今まであまりいいことがなかった、思い通りにならなかった人生が、これからは新しい友人や支援者を得て、新しいよりよい人生になっていくことを祈ります。

ほんの一部だけ書きましたが、全52編。
読み応えがあります。
長編小説も好きですが、こういう掌編がたくさんあるのもいいですね。
7人の小説家がそれぞれの視点で描くKのキャラクターたち。
また第二弾もあるといいなと思います。

全員K!(K -ALL CHARACTERS-)

2016-05-04 | 小説


『K -ALL CHARACTERS-』読み終わりました。
『アイドルK』の方はパロディですが、こちらはまさしく本編でした。
一人一人のキャラクターの掌編が日時を定めて書かれています。

原作者がこんなにたくさんの掌編を書いてくれるジャンルはKだけ!
すごくよかったです。

とりあえずキャラと日時と担当作者を載せておきます。
一目でわかりますが、レッドさんがたくさん担当していてすごい!


1945 
1.13 アドルフ・K・ヴァイスマン (★ブラック)
1.15 クローディア・ヴァイスマン (★ブラック)
1.15 國常路大覚 (★ブラック)
1999 
7.11 比水流 (オレンジ)
7.11 十束多々良 (ピンク)
2000
春  八田美咲 (イエロー)
2003 
7.9 三輪一言 (レッド)
2008 
9.29 伏見仁希&木佐 (イエロー)
2009 
4.26 櫛名アンナ (ピンク)
2010 
12.3  千歳洋 (レッド)
12.15 塩津元&湊速人・秋人 (ピンク)
2011
4.22 赤城翔平 (レッド)
5.15 藤島幸助 (レッド)
11.13 淡島世理 (ブルー)
12.22 磐舟天鶏 (ブルー)
2012
2.1  出羽将臣 (レッド)
4.10 草薙出雲 (グリーン)
5.10 楠原剛 (ブルー)
7.19 五島蓮 (レッド)
8.29 秋山氷杜 (レッド)
9.7  エリック・スルト (オレンジ)
9.20 榎本竜哉 (オレンジ)
10.7  布施大輝 (レッド)
12.7  狐面の男 (ピンク)
12.18 周防尊 (グリーン)
2013
3.15 コトサカ (レッド)
4.26 善条剛毅 (ブルー)
6.7  ネコ (レッド)
7.5  三科草太 (レッド)
8.21 弁財酉次郎 (レッド)
9.9  日高暁 (レッド)
10.11 加茂劉芳 (レッド)
10.14 五條スクナ (ピンク)
10.21 矢俣大智 (グリーン)
11.3  坂東三郎太 (オレンジ)
12.17 ツクモ99式 (レッド)
12.17 伏見猿比古(イエロー)
12.18 鎌本力夫 (★ブラック)
12.21 ウサギ (★ブラック)
2014
1.5  夜刀神狗朗 (レッド)
1.22 平坂道反 (オレンジ)
1.26 伊佐那社 (レッド)
1.28 御芍神紫 (★ブラック)
1.28 玉五郎 (レッド)
2.2  宗像礼司 (オレンジ)
2.5  日向千穂 (★ブラック)
2.5  浅間桜 (★ブラック)
2.27 因幡澄香 (オレンジ)
3.5  寒川総理 (ブルー)
3.10 道明寺アンディ (レッド)
3.14 雪染菊理 (ブルー)
4.11 稗田透 (グリーン)

始まりは戦争終結の年1945年の1月のヴァイスマン姉弟と國常路大覚。
そして迦具都事件が起こった日 1999年7月11日の比水流と十束多々良と続き、いろんな事件を経て、石盤破壊された一年後の春の稗田透で終わります。
これ、すごい。
掌編とはいえ、全体として見たらKの世界の歴史そのものです。

GoRAさんがこれを書いてくれてうれしいです。
Kファンとしてこれが読めて本当によかったと思っています。

一つ一つの感想はまた後ほど。