Del Amanecer

スペインとフラメンコ、ビセンテ・アミーゴと映画とフィギュアスケートについて

8mm映画へのノスタルジー ~「SUPER8」を鑑賞

2011-07-04 00:18:44 | CINEMA~映画
ETや宇宙戦争のスピルバーグがプロデューサーというのが先行している。
監督はJ.J.エイブラムス。2009年にはスター・トレックの監督もしているとか。
私が彼の映画で見たことがあるのは「恋とニュースのつくり方」だけかな。

この映画は前評判が凄かった。でもやっぱり見てみないことには何も分からないものだ。
「スピルバーグへのオマージュ」だとか、ETのような感動とか言われている。
さて実際はどうなんでしょう?

SUPER8は今や懐かしい8ミリフィルムの名前だそう。コダック製だ。
オハイオに住む少年ジョーは母を亡くしたばかり。
仲間と制作中の映画に没頭することで、つらさから逃れている少年だ。
そしてそこに彼が密かに思いを寄せる少女アリスも参加することになる。

アリスの参加で活気づくジョー。
そんなある日、駅で撮影中に偶然少年たちは貨物列車と車の衝突事故を目撃してしまう。
目撃したのは彼らだけではない。なんとまだ廻っていたフィルム・スーパー8もその様子を記録していたのだ。
アメリカ空軍の機密や謎の教師の言葉、そして忽然と姿を消し始めた街の住民など事件が多発。ミステリー仕立の展開に引き込まれていきそうだったのだけど・・・。

途中でそれは挫折してしまった・・・。
姿を見せずにそれまで盛り上げていた感じのエイリアンが出てきてから、物語はなんだかチープな展開に陥っていく。
前宣伝にあったように、「ET」「未知との遭遇」「スタンド・バイ・ミー」などを彷彿とさせるのかとおもいきや、どっちかというと「宇宙戦争」の方が近いかも。
あれだけ凶暴だったエイリアンはジョーの言葉にアッサリと改心(!?)結局おうちに帰りたかっただけなのね・・・(ーー;)というオチがついていた。

少年たちの心の成長を描いた・・・というのならそれもいい。
ただ、この映画自体、まるで子供たちが8ミリで作り上げたような雰囲気だ。
少年たちの演技に救われつつ、秀逸はアリス役のエル・ファニング。
天才子役だった姉ダコタよりも繊細で大人っぽい印象の彼女はまだ13歳。
先日観たソフィア・コッポラの作品「Somewhere」の彼女が印象的だった。
今回も大人びた雰囲気をたたえつつ揺れ動くティーンエージャーの心をを自然な感じで演じていて、とても好感がもてた。

エンドクレジットが流れる中、少年たちが映画の中で作っていた作品が「上映」される。
高校生の頃、文化祭でクラスの仲間と8ミリ映画を作ったっけ。
みんなで映画を創った日々の楽しさをなつかしく思い出した。
この短編映画こそが、8ミリ映画時代へのオマージュなのではないかしら。

*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
「SUPER8/スーパーエイト」
原題「SUPER8」

2011年・ アメリカ
鑑賞日: 2011年7月2日(土)15:00~(111分)
映画館: TOHOシネマズ錦糸町 スクリーン4 E-14


最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。