砂漠の井戸

メラノーマ治療の備忘録

がんセンター<初診と告知>①

2012年09月30日 | がんセンターでの初診と告知

23日に総合病院から帰宅して直ぐに予約をとるためにがんセンターに電話しました。
予約がとれるものなら当日午後にでも行きたいくらいでしたが一番早い予約でも4日後
になるとのことでした。4日の間にもがん細胞が増殖を続け、身体中に広がっていってしまうようで
1日1日がとても長く感じられました。

「こちらから電話する際に、国立がんセンターと告げても大丈夫ですか?」
と聞かれたので「はい、結構です。」と答えておきました。家族には全て話したので、
隠す必要もないので。

平成24年9月27日
予約は10時ですが、受付が9時ということで少し余裕をもって家を7時に出て電車で1時間。
慣れない満員電車で築地のがんセンターへ。
いよいよ側頭部にある大きくなったホクロが何であるのか、悪性なのか良性なのか
たとえ悪性であったとしても転移の心配のないものなのか、予想通り最悪の悪性黒色腫なのか、
怖いですが少なくともモヤモヤからは開放されるのも時間の問題です。

9時に初診受付でカルテと結構な枚数のアンケート用紙を受け取り早速記入。
アンケートの内容を読むと、既に癌であることが前提となっているので書いていて
更に落ち込みました。十段階に分かれた温度計のイラストが描いてあり下から辛さの度合いが
示してあったのですが、迷わず一番上の「とてもツライ」にチェックを入れました。

お茶を飲む習慣がありますか?という質問があったのですが、
やはりお茶は癌予防に対して有効だと見ているのかな。
残念ながら毎日欠かさずという程、お茶は飲んでません。
今更だけど、今日から毎日飲もうと思うのでした。

皮膚科外来の待合に行くと再診の患者さんがすでに診察を受けていますが、
皆さんリラックスしていてとてもがん患者には見えません。
それなのに僕ときたらすっかり落ち込んでしまって溜息ばかり…
周りから見たら初診バレバレだったんじゃないかな。
他の患者さんのように僕も次からリラックスしてこの場に来れるのだろうか…

②に続く


初診後の心境

2012年09月29日 | 総合病院での初診

総合病院で国立がんセンターを紹介されたということ。
そしてその国立がんセンターが皮膚がんの治療において
日本一のノウハウと実績があるということ。

「まだ悪性と決まった訳ではないですからあまり心配しないで下さい。」

と言われても、もう悪性のがんであることは明らかであるとしか思えません。

そういえば、紹介状を手渡してくれた看護師さんが、
「間をおかずに直ぐにがんセンターの予約をとってくださいね」って言ってたっけな…

やっぱり間違いない。


こんな時って、頭から血の気が引いて脱力してしまうと思っていたら
逆に頭に血が上って顔が火照っているようでした。
冷静を装うことも難しくて、深いため息ばかり。帰りに赤信号を何度も見落としそうになりました。

家族に心配をかけたくなくて、昼食も夕食も食べたくなかったのですが
気付かれないように申しわけ程度のご飯をよそい普通に食べた振りをして部屋に篭りました。

自己防衛本能なのか、極端に苦しい事態に陥ると昔から急激に眠気が襲ってきます。
現実逃避することによってストレスから逃げるためなのかな。今
回も例外ではなく眠気が半端ないです。

寝ている時意外は勿論がんのことで頭がいっぱいで、世間のことはどうでもよくなり
ありとあらゆる欲求が失せました。

子供達が成人するまでは死ねない!

ただただ命が惜しいです。

10万人に1.5人~2人。年間1500~2000人しか発症しない悪性の癌をはたして自分が発症するのだろうか…

この一見低そうな発症の確立が唯一の希望です。

食欲は一切無くなり、飲み物も水しか受け付けなくなってしまいました。


体重67.0kg



症状と総合病院での初診

2012年09月27日 | 総合病院での初診

平成24年9月22日(秋分の日)
数日前に指先に触れた以前からあった小さな頭部のホクロ。
ちょっとした痒みがあったので数年振りに鏡で確認すると、
我が目を疑う程大きく成長していました。

指に触る部分はポツンと以前とさほど変わりないのですが
その周囲に平たく1円玉くらいに広がっていました。
直ぐにネットでホクロ がんで検索すると悪性黒色腫(メラノーマ)に
ヒット。

①形が左右非対称である
②周囲がギザギザしていて不整である
③色調が均一でない。色むらがある
④長径が6mm以上である
⑤大きさの拡大、色形、症状の変化

以上の悪性黒色腫の特徴的な症状に③以外は合致してしまいました。


平成24年9月24日(総合病院皮膚科初診)中村先生
一見しただけで切除が必要とのことで、悪性なのかと尋ねると
可能性は高いとのこと。同時にオペの予約が混み合っているので
11月以降でしかオペができないと伝えられました。
そしてもし、悪性だった場合その後の治療はここでは難しいらしく
一刻を争うので築地の国立がんセンターで診てもらった方が良いとの判断。
紹介状を書いてもらいました…

この時点で先生は病名こそ特定を避けましたが、ほぼがんを宣告されたのだ
と悟りました。

帰宅し母にだけ結果を報告したのですが、夕方中学校から帰宅した息子に
母が包み隠さず話してしまったらしく、僕に会うなり息子が「頭!頭!」
「頭にがんができたのか?」と言いたいのだけれどがんという言葉は口に出しず
らいのかな。

娘と息子には機を見て話そうと思っていたのだけれど知れてしまったからには
正直に話そうということで

・転移する可能性がとても高い皮膚がんになってしまったかもしれないこと。
・3日後に国立がんセンターで再度診断を仰ぐことになったこと。
・直ぐに死んだりしないから心配無用!であること。

努めて明るく告げたのですが、子供達には刺激の強すぎる話だったようで
うつむいたきり黙りこんでしまいました。

離婚で寂しい思いをさせたのに、またしても…      



体重 68.5㎏(体調管理の為に毎回記すことにします。)