ズキュウウゥン
スタンドも月まで吹っ飛ぶこの衝撃。
お前は今まで跳んだルッツの回数を覚えているのか?
静香…あなたの「覚悟」は…この登りゆく日の丸よりも、
明るい輝きで『道』を照らしている。
どれだけ名言を積み重ねても言い表せないほどの、荒川静香の渾身の滑走!
女子シングルで、ここまで興奮して感動したのは初めてだ。ヤヴァイ・・・
トリノのフィギュアスケート競技の最後を飾ったのは、大接戦の女子シングル・FS。
ソコロワも安藤美姫もコストナーもSPで順位を落とし、
メダルを争う3人はコーエン、スルツカヤ、荒川が0.71の僅差でひしめき、
トップから約5ポイント差で村主が追う展開。他選手の入り込む余地は無い。
ここまでメダル0の日本が、唯一メダル獲得の道があるとすればここだ。
きっと日本でも大盛り上がりの女子シングル・FS。
無論ここモスクワでも、全4種目制覇の最後の一つなので注目度は高い。
メダル争いに関係ない序盤、SPで失敗した中で注目してた選手の中では、
ソコロワがまずまずの滑りを見せて順位を上げたが、
リアシェンコは不本意な結果に終わった。3回目の五輪、さすがにもう引退だろうか?
さて、先ず最初に第3グループで登場したのが安藤美姫。
4回転を跳ぶと公言していたが、実際最初のジャンプで4サルコウに挑戦・・・
も失敗。派手に転倒し回転不足も指摘されそうな着氷だった。
その後も計4回~ほど転倒&失敗し、力は出し切れなかった。
得点も伸びず84点台。残念、この経験を是非4年後のバンクーバーに生かして欲しい。
エミリー・ヒューズは一度の転倒はあったものの、ジャンプも高く安定し、
ビールマンスピンなども綺麗で良くまとまっていた。
100点越えでそれまでのトップに立ち、結果7位。将来への期待を感じさせた。
第3グループ最終演技者のコストナーも地元の声援の中で良く魅せた。
ただ入りの振り付けはちょっと音楽外してた気がする。
イマイチ得点は伸びなかったがそれのせいか?
大混戦の最終グループ。
メダル候補の中ではSPでトップのコーエンが2番手で登場。
入りの3ルッツ(コンビネーションか?)、2度目のトリプル(フリップ?)で、
連続の転倒。SPの安定感が嘘のような失敗だった。
しかしその後立て直すのがさすがのサーシャ。
後のジャンプはコンビネーション含め全てをしっかり決めて、
見事その時点での断トツトップに立つ116.63を叩き出した。
2度の転倒があってこの得点は、しっかりスケーティングが評価されている証拠だろう。
何より彼女はI字、ビールマンなどスピンの美しさが目を引く。
3番手は荒川静香。目の前でトップの転倒を見ている。どんな心境だろう?
曲はトゥーランドット。04年に世界選手権を制した思い入れのある曲。
入りのコンビネーション、3ルッツ~2ループ。
一瞬乱れ?があったような気がした。もしかしたらSPと同じく、3~3を狙っていて、
ジャンプの最中に危険を避けて予定を変更したのかもしれない。
続く3サルコウ~2トゥループもしっかり決めて、
あとは得意のスピンやスパイラルで魅せる魅せる。
身長の高さを利して美しく生えるビールマンスピンも会場を沸かせた。
一度、ループが2回転になった以外はミスは無い。
圧巻は3分過ぎの終盤、イナバウアーからの3サルコウ~2トゥループ~2ループ。
完璧な着氷。
最後はトリノの観客が物凄い盛り上がりで彼女の演技を讃える。
素晴らしい瞬間だった。これまでイマイチ好きになれなかった女子シングルで、
ここまで熱くなれたのは初めてだ。というか日本選手をこれほど応援したことも無い。
そして審判団は期待に応えてくれた。最高の点が出た。2要素とも60点を超え、
この時点でトップのコーエンの遥か上を行く、125.32。
計191.34は、コーエンに約8ポイントの差をつけ断トツのトップ。
SPの得点に続きこのFS、そして合計得点でも彼女のパーソナル・ベストを更新した。
荒川の完璧な滑りを受けて、約4ポイント差を追う村主。
こちらもミスの無い綺麗なスケーティング。
ラフマニノフの曲もストレートラインステップで最も盛り上がり、良い。
ただ柔軟性に難がある分、荒川、コーエンと比べてスピンやスパイラルで
明らかに魅せ方が劣ってしまうと感じた。
最後のスピンは回転が速く締めくくりに相応しいが、少し表現にかけるかな?
それが影響してたのかどうか、得点は思ったより伸びず113.48。
2度の転倒をしたコーエンより下だが、順位的にはそれでも妥当だっただろう。
最終滑走者。ロシア!ロシア!の大声援を受けてリンクに立つのはスルツカヤ。
金メダルの大本命であり、ロシア全種目制覇の最後の1つを担う。
表情は非常に集中している感じ。これならイケる!
入りは3ルッツ。そして2つ目に3サルコウ~2トゥループ~2ループ。
完璧な着氷。アナウンサーからマラジェッツが出た!
3つ目の3フリップも、僅かにバランスを崩すもパワーで着氷。
ただ、ここから少しジャンプのミスが続く。
次の3フリップ~2トゥループでは最初が2回転に。
そして直後の3フリップで唯一の転倒。これは痛い・・・
最後の3トゥループ~2トゥループは見事に決めたものの、
少し終盤にミスが続いたのがどう得点に出るのか?
最後は軸足を変え、3度のビールマンスピン(計4度)を魅せて見事に演技終了。
採点に全てを託す。
祈るような気持ちだった。俺の個人的採点では荒川有利も、
かなりの僅差の勝負になると思ってた。勿論これは贔屓目が入っている。
荒川にはもちろん勝って欲しい。素晴らしいスケーティングだった。
でも、10年間応援し続けた選手の最後のチャンスなんだ、非国民でも良いよね?
果たして結果は無情だった。得点が出た瞬間、スルツカヤも頭を抱えた。
まさかの114.74。計181.44はコーエンにも負けての銅メダル。
彼女のオリンピックは終わった。でも笑顔だったのが救いだった。
採点に不満は見せず、会場内の物凄い応援に手を上げて応えていた。
でも、それが余計に・・・悲しいんだよ俺は。
銅メダルを誇らしく下げて、3月7日ルージニキ大スポーツアリーナで会おうじゃないか。
そして病気を治療し、健康に第2の人生を楽しんでくれ、イリーナよ。
荒川は凄かった。あの滑りには誰も文句を言うまい。
彼女こそが金メダルに相応しいスケートをしたということだ。
これほどの熱い戦いを見ることが出来て、この1週間は本当に満足だった。
最後に、女子シングルの結果のまとめ(公式サイトより)
Rank Name NOC Code TotalScore SP FS
1 ARAKAWA Shizuka (JPN) 191.34 3 1
2 COHEN Sasha (USA) 183.36 1 2
3 SLUTSKAYA Irina (RUS) 181.44 2 3
4 SUGURI Fumie (JPN) 175.23 4 4
5 ROCHETTE Joannie (CAN) 167.27 9 5
スタンドも月まで吹っ飛ぶこの衝撃。
お前は今まで跳んだルッツの回数を覚えているのか?
静香…あなたの「覚悟」は…この登りゆく日の丸よりも、
明るい輝きで『道』を照らしている。
どれだけ名言を積み重ねても言い表せないほどの、荒川静香の渾身の滑走!
女子シングルで、ここまで興奮して感動したのは初めてだ。ヤヴァイ・・・
トリノのフィギュアスケート競技の最後を飾ったのは、大接戦の女子シングル・FS。
ソコロワも安藤美姫もコストナーもSPで順位を落とし、
メダルを争う3人はコーエン、スルツカヤ、荒川が0.71の僅差でひしめき、
トップから約5ポイント差で村主が追う展開。他選手の入り込む余地は無い。
ここまでメダル0の日本が、唯一メダル獲得の道があるとすればここだ。
きっと日本でも大盛り上がりの女子シングル・FS。
無論ここモスクワでも、全4種目制覇の最後の一つなので注目度は高い。
メダル争いに関係ない序盤、SPで失敗した中で注目してた選手の中では、
ソコロワがまずまずの滑りを見せて順位を上げたが、
リアシェンコは不本意な結果に終わった。3回目の五輪、さすがにもう引退だろうか?
さて、先ず最初に第3グループで登場したのが安藤美姫。
4回転を跳ぶと公言していたが、実際最初のジャンプで4サルコウに挑戦・・・
も失敗。派手に転倒し回転不足も指摘されそうな着氷だった。
その後も計4回~ほど転倒&失敗し、力は出し切れなかった。
得点も伸びず84点台。残念、この経験を是非4年後のバンクーバーに生かして欲しい。
エミリー・ヒューズは一度の転倒はあったものの、ジャンプも高く安定し、
ビールマンスピンなども綺麗で良くまとまっていた。
100点越えでそれまでのトップに立ち、結果7位。将来への期待を感じさせた。
第3グループ最終演技者のコストナーも地元の声援の中で良く魅せた。
ただ入りの振り付けはちょっと音楽外してた気がする。
イマイチ得点は伸びなかったがそれのせいか?
大混戦の最終グループ。
メダル候補の中ではSPでトップのコーエンが2番手で登場。
入りの3ルッツ(コンビネーションか?)、2度目のトリプル(フリップ?)で、
連続の転倒。SPの安定感が嘘のような失敗だった。
しかしその後立て直すのがさすがのサーシャ。
後のジャンプはコンビネーション含め全てをしっかり決めて、
見事その時点での断トツトップに立つ116.63を叩き出した。
2度の転倒があってこの得点は、しっかりスケーティングが評価されている証拠だろう。
何より彼女はI字、ビールマンなどスピンの美しさが目を引く。
3番手は荒川静香。目の前でトップの転倒を見ている。どんな心境だろう?
曲はトゥーランドット。04年に世界選手権を制した思い入れのある曲。
入りのコンビネーション、3ルッツ~2ループ。
一瞬乱れ?があったような気がした。もしかしたらSPと同じく、3~3を狙っていて、
ジャンプの最中に危険を避けて予定を変更したのかもしれない。
続く3サルコウ~2トゥループもしっかり決めて、
あとは得意のスピンやスパイラルで魅せる魅せる。
身長の高さを利して美しく生えるビールマンスピンも会場を沸かせた。
一度、ループが2回転になった以外はミスは無い。
圧巻は3分過ぎの終盤、イナバウアーからの3サルコウ~2トゥループ~2ループ。
完璧な着氷。
最後はトリノの観客が物凄い盛り上がりで彼女の演技を讃える。
素晴らしい瞬間だった。これまでイマイチ好きになれなかった女子シングルで、
ここまで熱くなれたのは初めてだ。というか日本選手をこれほど応援したことも無い。
そして審判団は期待に応えてくれた。最高の点が出た。2要素とも60点を超え、
この時点でトップのコーエンの遥か上を行く、125.32。
計191.34は、コーエンに約8ポイントの差をつけ断トツのトップ。
SPの得点に続きこのFS、そして合計得点でも彼女のパーソナル・ベストを更新した。
荒川の完璧な滑りを受けて、約4ポイント差を追う村主。
こちらもミスの無い綺麗なスケーティング。
ラフマニノフの曲もストレートラインステップで最も盛り上がり、良い。
ただ柔軟性に難がある分、荒川、コーエンと比べてスピンやスパイラルで
明らかに魅せ方が劣ってしまうと感じた。
最後のスピンは回転が速く締めくくりに相応しいが、少し表現にかけるかな?
それが影響してたのかどうか、得点は思ったより伸びず113.48。
2度の転倒をしたコーエンより下だが、順位的にはそれでも妥当だっただろう。
最終滑走者。ロシア!ロシア!の大声援を受けてリンクに立つのはスルツカヤ。
金メダルの大本命であり、ロシア全種目制覇の最後の1つを担う。
表情は非常に集中している感じ。これならイケる!
入りは3ルッツ。そして2つ目に3サルコウ~2トゥループ~2ループ。
完璧な着氷。アナウンサーからマラジェッツが出た!
3つ目の3フリップも、僅かにバランスを崩すもパワーで着氷。
ただ、ここから少しジャンプのミスが続く。
次の3フリップ~2トゥループでは最初が2回転に。
そして直後の3フリップで唯一の転倒。これは痛い・・・
最後の3トゥループ~2トゥループは見事に決めたものの、
少し終盤にミスが続いたのがどう得点に出るのか?
最後は軸足を変え、3度のビールマンスピン(計4度)を魅せて見事に演技終了。
採点に全てを託す。
祈るような気持ちだった。俺の個人的採点では荒川有利も、
かなりの僅差の勝負になると思ってた。勿論これは贔屓目が入っている。
荒川にはもちろん勝って欲しい。素晴らしいスケーティングだった。
でも、10年間応援し続けた選手の最後のチャンスなんだ、非国民でも良いよね?
果たして結果は無情だった。得点が出た瞬間、スルツカヤも頭を抱えた。
まさかの114.74。計181.44はコーエンにも負けての銅メダル。
彼女のオリンピックは終わった。でも笑顔だったのが救いだった。
採点に不満は見せず、会場内の物凄い応援に手を上げて応えていた。
でも、それが余計に・・・悲しいんだよ俺は。
銅メダルを誇らしく下げて、3月7日ルージニキ大スポーツアリーナで会おうじゃないか。
そして病気を治療し、健康に第2の人生を楽しんでくれ、イリーナよ。
荒川は凄かった。あの滑りには誰も文句を言うまい。
彼女こそが金メダルに相応しいスケートをしたということだ。
これほどの熱い戦いを見ることが出来て、この1週間は本当に満足だった。
最後に、女子シングルの結果のまとめ(公式サイトより)
Rank Name NOC Code TotalScore SP FS
1 ARAKAWA Shizuka (JPN) 191.34 3 1
2 COHEN Sasha (USA) 183.36 1 2
3 SLUTSKAYA Irina (RUS) 181.44 2 3
4 SUGURI Fumie (JPN) 175.23 4 4
5 ROCHETTE Joannie (CAN) 167.27 9 5
と言っても名前聞いたことあるだけですが。
カルガリーとリレハンメルかな?の金メダリストでしたっけ?
確か1大会おいて2回勝ってた様な気が・・・
とても人気のペアだったようで、見たかったですねぇ。
確か「サラエボの祈り」と
ラフマニノフの「コンチェルト!」。
実を申すと、私のスケート好きは
「エカテリーナ・ゴルデーワとセルゲイ・グリンコフ組」
(ははっ、歳がばれましたな・笑)です。
「伝説のペア」でしょう。
今でも当時の「切り抜き」を持ってます。
うぅ、セルゲイさんの急死は今でも信じられません。
エカテリーナの可憐さ、「ダリヤちゃん」は今、何才?。
今の伊藤みどり・・・はどんな感じなんですか!!
「あの体型は何だ!違う人間ですか?って位太い。」
とか?
でも後進の育成に力を注いでる辺りはさすがですよね。
スルツカヤ 嗚呼スルツカヤ スルツカヤ
未だに気持ち複雑です。前の五輪でもSPで失敗して、
思いっきり出遅れて、それが総合順位に響いたんですよねぇ。
何で五輪は4年に1回しかないんだー!
金とは予想外ですよ、ほんとに。
私はそんなにフィギュアスケートに思い入れがあるわけじゃなく、大会があるときにテレビで拝見するくらいで。
でもずっとスルツカヤには金を取って欲しい、と思ってました。取るだろうと思ってました。
だから荒川の金はもちろん嬉しいんだけど、ちょっと寂しいというか…
スルツカヤが転倒するのってあまり見た記憶がないのにな。
でもやっぱり荒川はよかったね。
余談ですが、先日ネットで伊藤みどりの昔の動画があったので久しぶりに見たんですよ。
当時も凄いと思ったけど、改めてびっくり。
あのジャンプは何だ!違う競技ですか?って位高い。
しかも今見たらそんなに太くないじゃないの。
…ってそれは今の伊藤みどりを見てるからか(笑)
スルツカヤが転倒した瞬間、
モスクワのあちこちから叫び声が聞こえてきた・・・
気がしますよホント。
外に出たら日本人だコノヤローって襲われない様に
気をつけます。
言葉では言い表せないでしょう。
何十万、何百万人の愛好者のトップ。
わたくし、凡人は
ただただ、テレビの前で
飛び跳ねて拍手するだけです。
「やったー!。金メダルー!!。」