宮城県大崎市の林道で昨年9月、乗用車のトランクから秋田県横手市十文字町、砕石販売会社社長、長谷川毅さん(当時45歳)が刺殺体で見つかった事件で、秋田地検は9日、死体遺棄容疑で秋田、宮城両県警に逮捕・送検された宮城県岩沼市の元建設作業員の男性(47)を起訴猶予処分とし、処分保留のまま釈放した。
秋田地検は「トランクに遺体が入っていたことを男性が知っていたと立証できない。現時点で起訴できるだけの証拠がないと言わざるを得ない」としている。任意で捜査を継続する方針。
5月20日の逮捕後の両県警の合同捜査本部の調べに対し、男性は「知人に誘われ、遺棄現場近くには行った」と供述したが、「遺体のことは知らない」などと容疑を否認していた。この知人とされ、合同捜査本部が事件に関与したとみている秋田県湯沢市の30代男性は事件後、山形県内の車中で練炭自殺している。