アマルのイメージは“SAMURAI”!?

2013-03-03 16:10:21 | Weblog
神奈川県民だった頃、
週末決まって足を向ける喫茶店(コーヒー専門店)がありました。
思い出してみると約15年にわたって通っていました。

多摩川沿いを延々歩いて行くと
ある一角にアカシアをはじめ様々な木立が並ぶ森林があります。

その森林の中を抜けてしばらくするとその店があるのです。

梨畑・ぶどう畑が点在するなか忽然と現れる三角屋根の山小屋。
ここは知る人ぞ知る大人が憩える場所なのです。
(最寄りの駅から少し離れているので買い物帰りの客やガキンチョ、
MACにいるようなノートPCや携帯開いて延々居座るような人たちもいない)

中に入るとまさに山小屋というかロッジの風情。
吹き抜けの高い天井と木の温もりのある心地よい空間が広がるなか
芳醇なコーヒーの香りに包まれます。

初めてこの店に入ったときはちょっと感動でした。
こんなところにこんな店が...

店内を見回すと大きなカウンターの端には背の高い
大きな水出しコーヒー器具(ダッチコーヒーサイフォン)がドーンとあり
一滴一滴(まるで砂時計のように)コーヒー液が抽出されている。

カウンター内の壁には3段の棚(横長2mほど)いっぱいに
ティーカップやコーヒーカップのコレクションがズラッと並んでいる。

木製のテーブルと椅子に腰掛けると
静かなモダンジャズがBGMとして流れていることに気づき
四方の壁にはこれまたモダンな絵画(どこかの作家の作品)が飾られていて
お茶を楽しむ環境として申し分ない。

お店はコーヒー専門店ながら紅茶も楽しめる。
メニューを見れば世界各国のコーヒー(銘柄)が豊富に並び
各銘柄の生産国や特徴(苦味・酸味・コク・香り等)が詳細に書かれている。

各種銘柄の中で店長オススメというマークがついていたのが
酸味・コク・香り・旨味が楽しめる“グアテマラ”。

ではこのこだわりのお店の店長がオススメならば期待できるかも、ということで
グアテマラを注文。

結論...、気に入りました。

それ以来(10数年)アマルのお気に入りはこの店で飲むストレートのガアテマラと
なりました。
(コーヒー専門店でもグアテマラを飲ませる店って結構少ないんですよね。)

そしてこの店のこだわりが結構好きで
店長(マスター)は来店客の持つムード、(風貌等)イメージから
(何かインスピレーションが沸かれるようで)
棚に飾ってあるカップコレクションの中からお客のイメージにあうカップをチョイス
それにコーヒー(あるいは紅茶)を注ぎ入れ
ベストの適温でサーブしてくれる。

豆は厳選し、鮮度(酸化しないように)管理にも注意を払っているようで
いつもお客から注文が入ると特別室(冷蔵庫か?)のようなところに入って
小分けにした豆袋を取り出してくる。
そしてミールミキサーにかけ、目の前で本当に丁寧にドリップしてくれる。
(ペーパードリップですが沸騰したお湯を一旦ポットに移し入れ
約30秒〜1分置いて85℃〜90℃になった頃合でゆっくりと抽出します。)

サーブしてくれるコーヒーのカップはほとんどがWedgwoodの貴重な
コレクションばかり。
そして、ある時サーブされたコーヒーカップにアマルの目が止まりました。

「おッ、何かこれイイッ



日本の襖柄(ふすまがら)の代表、藍の市松模様と刺し子などに見られる
麻の葉模様をアレンジし組み合わせた斬新なデザイン。
しかも手書き風。

「なんかイイなぁコレッ
(感性を刺激され)マスターに尋ねました。

「マスターこれどこのカップですか?」
「それはWedgwoodですよ」

「へ~ッ、あのウェッジウッド...」しばしコーヒーが入ったままの姿を眺め
すっかり気に入ってしまい続けてマスターに質問。
「これ売ってます?」
「いやッ、もう廃盤になってますねッ」

「えッ! 廃盤!?」
超ガッカリ。


残念、残念と心の中でつぶやきながら...
カップソーサーの裏書を見てみようとひっくり返すと
Wedgwoodの社名の横に“SAMURAI”という文字がありました。

「えッ!サムライ!?」
なんと日本的なネーミングだこと...
デザインも日本を意識し、ネーミングも日本を意識している。

そこでまたマスターに訊いてみました。
「マスター、私はこのカップのイメージですか?」と

するとマスターは微笑みながら
「あなたはそれが合うかなッ?と思ったものですから」
応えてくれました。

「へ~ッ....、そうなんだぁ」
アマルはどんなイメージとして受け止められたのか
アマルが醸し出す何かをキャッチしてカップをチョイスしてくれたマスター。

その後十数年、足を運びコーヒーを飲みに行くたびに
アマルの前に出てくるカップは“サムライ”でした。



倉本聰のドラマ「優しい時間」の中に登場した森の中の喫茶店(コーヒー専門店)が
(外観はちょっと違うけど)店内の雰囲気(カウンター・テーブル・椅子)や色調もよく似ています。
この動画にある森林風景とほぼ同じものが多摩川河川敷の一角にあって
晴れた日には林道の木漏れ日のなかを通り抜けていく幸せな時間を過ごしていました。


余談:
廃盤になったSAMURAIを昨年入手。
アマルにサーブされたのはティーカップ(デルフィ)でこれは国内で入手。
デルフィ入手の際に目に止まってしまったのがSAMURAIシリーズのマグカップの
ビーカー(下の画像)でした。これは日本では入手困難なため海外(米国)から入手。
廃盤製品も世界のどこかには転がっているものですね。




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12 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (アロハ)
2013-03-04 17:27:21
久しぶり~~

ここ、行きたい!!
Hi (アマル)
2013-03-04 23:25:01
アロハさんもコーヒー好きだったよね。
飲むのはコナが多いの?

千葉のはずれに越してきて、このお店のようなところが全くなくて寂しい限りです。
Unknown (ヴェニシアン)
2013-03-08 06:00:15
マスターがサムライをインスピレーションしたアマルさん。 想像してみました。

写真のカップ、味のあるデザインですね。 紺と白の組み合わせ、好きです。 
ちなみに、もうずいぶん前になりますが、ウエッジウッドの製品で、KUTANIというシリーズのデミタスを買いました。 当時は日本の柄からイメージしたものが多かったのでしょうか。 しばらく使っていませんでしたが、アマルさんのブログに刺激され、次にお客する時はこのカップでコーヒーにします。 

この喫茶店は南武線の沿線でしょうか。
鋭いなぁ、紅さん。 (アマル)
2013-03-08 22:41:28
>マスターがサムライをインスピレーションしたアマルさん。 想像してみました。
さぁ、紅さんの頭の中ではアマルはどういう男に映っているのか?(外観は美形ではありません。しかしダンディーとは昔から言われていていい気になってる男です。

>写真のカップ、味のあるデザインですね。 紺と白の組み合わせ、好きです。
「なんかイイよねッ!」なんてヴェニさんと話しながらお茶できたら楽しい時間が過ごせそう。

>ウエッジウッドの製品で、KUTANIというシリーズのデミタスを買いました。
ほぉ~ッ、そういうシリーズもあったんですね。で、調べてKUTANIシリーズ確認しました。

>この喫茶店は南武線の沿線でしょうか。
鋭いッ!
Unknown (ヴェニシアン)
2013-03-10 17:33:57
>外観は美形ではありません。しかしダンディーとは昔から言われていていい気になってる男です。
自ら美男と宣言する人は少ないから、、、半分信じましょう。 男は生まれながらの姿かたちより、その身についた付加価値の方に意味があるわけで、、、、。と言っても、余り不細工なのは、やっぱりハンディになるわけですが、、、、。それは女も同じでしょ。 

南武線の沿線
昔、時々、多摩川の東京側をライブしてました。対岸に梨畑が連なっていたのを覚えています。多摩川梨。
だから、南武線沿いかなと思った次第です。
さぁて、紅さんはどんな感じの人? (アマル)
2013-03-12 22:57:23
>男は生まれながらの姿かたちより、その身についた付加価値の方に意味があるわけで、、、、。と言っても、余り不細工なのは、やっぱりハンディになるわけですが、、、、。それは女も同じでしょ。
ブサイクとは生まれてこの方耳にしたことないから大丈夫かな?
しかし、ヴェニさんは(外見)どういう感じの女(ヒト)なのか興味がわいてきました。時に厳しく辛辣なヴェニさんはどんな姿でどんなお顔立ちなのか?
ちなみにアマルは178cm(72kg)小柄ではないです。

Unknown (ヴェニシアン)
2013-03-13 19:18:11
花粉症、いかがですか。
一日中鬱陶しくて、おつらいことと思います。
生死に直接かかわらない疾患は、治療の研究がなかなか進まないような気がします。 たくさんの人がこれだけ悩んでいるのですから、早く有効な薬が開発されるといいですね。

>ちなみにアマルは178cm(72kg)小柄ではないです。
うーん、身長と体重のバランス、理想的ですね。
サムライのイメージ、ダンディー。 少し、想像の中のアマルさん、形が出来てきました。

私? 
人が振り返るほどの美人でもないし、人が振り返るほどの醜女でもありません。

Dear Veni. (amar)
2013-03-13 20:34:00
花粉症、今年はちょっとヘビーです。
昨年、一昨年はそれほどではなかったのですが
今年はずいぶん来てます。

もう峠は過ぎたらしいようですがまだ数週間は
鬱陶しい日が続きそうです。
花粉症でない人がうらやましいです。

>うーん、身長と体重のバランス、理想的ですね。
ほう。そうですか。
ヴェニさんとダンスするには釣り合いとれますか?
メタボな中年男にならないよう摂生を心がけています。


>サムライのイメージ、ダンディー。 少し、想像の中のアマルさん、形が出来てきました。
ほう。どんな形かなぁ...
見た目はもうただのオヤジだけど、言葉を交わすとちょっと違うイメージを持たれるんじゃないかと。

>人が振り返るほどの美人でもないし、人が振り返るほどの醜女でもありません。
お会いしてみたいものです。
Unknown (ヴェニシアン)
2013-03-15 00:43:36
>ヴェニさんとダンスするには釣り合いとれますか?

普通の高さのハイヒールを履くので、アマルさんとのシルエットはきっときれいですよ。

>お会いしてみたいものです

カーネーションよりチューリップが、 ステーキより鰻重が、 スターウォーズよりインディアナ ジョーンズが、 表参道より銀座が、 ピンクより赤いマニュキュアが、 野球よりサッカーが、 グレース ケリーよりエリザベス テーラーが、 太宰治より芥川龍之介が、 ランボルギーニよりポルシェが、ウィスキーより日本酒が、 パンタロンよりスカートが、 ブラッド ピットよりブラドリー クーパーが、 氷イチゴより氷小豆が、 モネよりボッティチェリが、 宝くじより競馬が、 スニーカーよりデッキシューズが、 エメラルドよりサファイアが、、、好きな女。 どんな女を想像なさいますか。 広いロビーで待ち合わせたら、アマルさん、私をみつけて下さいますか。
うれしいですねぇ。 (amar)
2013-03-15 23:40:48
上の動画「優しい時間♪明日♪」をBGMにしてカキコしましょう。(なかなかよいムードになります。

>アマルさんとのシルエットはきっときれいですよ。
それはそれはうれしいですねぇ。
神様のめぐり合わせでしょうか?
165cm前後

>カーネーションよりチューリップが、、、好きな女。 どんな女を想像なさいますか。
すばらしい情報をありがとう。
ヴェニさんのお顔はわかりませんが、好みからこういう女性かな?
「気高くありたい、でもしなやかさも必要。行動的・活動的・グズは好きじゃない。どちらかというと男性的で短気なところがある。直感力・感性・美意識等に優れ簡潔なものが好き」といったところが頭に浮かびますが、全く外れていたらごめんなさい。
でも当たっているところもあるでしょ。

アマルと嗜好で一致するとことがあってうれしいですねぇ。銀座・サッカー・芥川龍之介・ポルシェ・氷小豆(宇治金時も好き)...、ポルシェ惹かれるなぁ

>広いロビーで待ち合わせたら、アマルさん、私をみつけて下さいますか。
すぐ見つけちゃいますね。
顔は分からずともヴェニさんが醸し出すモードをキャッチしてアプローチしちゃいますよ。

ヴェニさんとはいつかオフでお会いしたいと思っています
(いつかとは何ともハギレが悪いですが
旅情がご縁でアマルのブログから何かを感じカキコをしてくれたヴェニさん。
お会いするのをあまり先延ばしにすると(お互い歳をとるばかりで)良くないですかね。

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